● 神奈川県の有名ラーメン店めぐり
茨城から思いつきで「箱根日帰り」をしてしまうような一家なので,神奈川もさして遠いとは感じていない。東名・御殿場 ICまで行って,箱根に上がり,芦ノ湖スカイラインでヤギと戯れ,混雑が解消する9時頃まで「雲遊天山露天風呂」あたりでゆっくりして,小田原・厚木道路で東名まで戻り,東京をめざす(東京で百麺@経堂に寄ったりする)のが,わが家の黄金パターンである。もう一つのパターンは首都高湾岸線から横浜に向かい,横浜近辺,もしくはその奥(八景島<1998/12/23>,鎌倉,三浦半島等々)まで行くというのもある。いずれにせよ,東京都内をぐるぐる回っている日ほどには「ラーメン食べ歩き」に徹することは出来ず,「観光中心」のドライブになる。つまり「ラーメン」はおまけに1〜2杯がせいぜい。そんなわけで,神奈川県内のラーメン店はかなり未食の店が多い。神奈川は遠いと思わなくても,神奈川のラーメン店はやはり遠いのである。(1999.9.1)
赤パジェさんの「神奈川周辺のら〜めん屋さん」の詳細なデータがとても参考になる。
◆ 「提出済みラーメン」 (食べてみた店・リンク無しは編集中) 1999/08/29〜2002/04/07現在
■ 新横浜ラーメン博物館 : 横浜市港北区新横浜2-14-21・無休・11〜23(入館〜22)
■ 壱六家@磯子 : 横浜市磯子区森2-2-7 月・第1日休 11:30〜翌2(日曜〜22)
■ 奇珍楼@石川町 : 横浜市中区麦田町3-34 水休 11:30〜21(土日祝16〜17中休み)
■ 桃源@綱島 : 横浜市港北区樽町2-2-19 火休 11:30〜14/18:30〜翌0:30(日祝〜23:30)<醤油>
■ いまむら@上大岡:横浜市港南区上大岡東2-42-14 月休 11:30〜15/17〜22
■ 岳家(がくや)@横浜:横浜市港南区日野9-5-7 金休 11:30〜20(木〜14:30)
■ カミカゼ@立場:横浜市泉区中田西2-13-25 月・不定休 11:30〜14:30/17:30〜売切まで
■ くわんくわん@横浜:横浜市瀬谷区橋戸1-21-20 月休 18〜翌2:30 <045-303-3100>■ 七志とんこつ編@青葉台 : 横浜市青葉区榎ヶ丘26-13 無休 11:30〜翌1<とんこつ醤油>
■ しんの助@戸塚:横浜市戸塚区4710 火休 12〜14/18〜24(売切終了)
■ 九州ラーメン葉隠@白楽 : 横浜市神奈川区六角橋2-28-21 火休 11:30〜23:30 <トンコツ>
■ 麺匠覇隆@反町:神奈川区松本町3-24-7 水休 11:30〜14:30/17〜20:30 <醤油>
■ ぺーぱん@吉野町 : 横浜市南区高砂町3-34 水休 11:30〜16/17〜21 <旭川>
■ 本牧家@下永谷:横浜市港南区下永谷3-4 無休 11〜24(金土祝前日〜翌3)
■ 六角家@東白楽 : 横浜市神奈川区西神奈川 3-1-5 火休 10〜23 <家系>
■ 吉村家@岡野 : 横浜市西区南幸2-12-6 日休 11〜翌5 「岡野」交差点脇 <家系>■ はっち@川崎:川崎市中原区木月1565 月休 18〜翌1:30(土日祝1130〜14/17:30〜23頃)
■ 中村屋@大和 :大和市下和田1207-1 11:30〜15/17〜20(昼夜ともスープ切れ終了) 水・2.4木休
■ 桃家@大和 : 大和市草柳1-19-9 月休 11〜23<とんこつ醤油>
■ 柿岡や@海老名:海老名市中央1-18-1-6 無休 11〜23(LO22:30) <046-235-3462>■ 肥後っ子大石家@淵野辺 : 相模原市鹿沼台1-1-1 水木休 12〜15/18〜23頃 <熊本>
■ キリン食堂@相模原 : 相模原市星が丘2-1-3 無休 11:30〜15/17:30〜翌3(日祝12〜23) <醤油>
■ 支那そばの里@相模原 :相模原市田名5246 11〜14:30/17〜24 無休 <醤油>
■ 麺工房 隠国(こもりく) : 愛甲郡愛甲町角田字小沢城下768-9 月休 11:30〜18(日祝〜20・麺切終了)<醤油>
■ 万年青(おもと)@座間:座間市入谷1-192-1 月休 11〜22 <046-258-2100>■ どら一@藤沢:藤沢市本町4-8-35 月休 11:30〜14:30/17:30〜22 [2003/04営業時間変更]
■ めじろ@藤沢:藤沢市本町2-3-12 火休 11〜15/18〜22 <醤油>
■ 拉麺 能登山@藤沢:藤沢市本町4-9-21 木休 12〜15/18〜21 <醤油>■ 寅正@厚木 : 厚木市水引1-17-17 月休 18〜翌5 <醤油>
■ ZUNDO BAR@厚木 :厚木市七沢1954-7 水&2・4木休 11〜15/17〜20(土日祝通し)
■ ブラジル@厚木:厚木市幸町9-6 不定休(木休が多い)11:30〜14/18〜21<046-228-3978>
■ 本丸亭@厚木:厚木市幸町4-10 火休 11〜15/18〜22(スープ切れまで)■ 楽@伊勢原:伊勢原市板戸271-5 月休 11:30〜14/17〜翌0(材料切れまで)<0463-96-1555>
■ なんつッ亭@渋沢 : 秦野市松原町1-2 月休 11:30〜15/17〜23■ 味一@箱根 : 小田原市南町4-6-13 月火休 11〜16:30(スープ切れ終了)
■ 十三(とさ)@小田原 :小田原市堀之内19-13 無休 11:30〜15/17:30〜22
■ ブッダガヤ@小田原 :小田原市栄町3-14-14 月休 11:30〜14/17〜22(土日祝通し〜21)◆ 次回の候補一覧
◆ 今まで食べてみた店(思いついた分)
■ くじら軒@横浜 : 都築区牛久保西1-2-10 月3火休 12〜15/18〜21(金昼のみ)(99.03.14)
■ 近藤家@横浜 : 都築区北山田1-1-39 月休 11〜22 (98.03.01)
■ 三陽@横浜 : 中区野毛町1-38・木休・11:30〜23:00(日〜22:00) ('78名店)
■ 新横浜ラーメン博物館 : 横浜市港北区新横浜2-14-21・無休・11〜23(入館〜22)
・・・家族で楽しむ『新横浜ラーメン博物館』 (1999.11.14)
■ 壱六家@磯子 : 横浜市磯子区森2-2-7 月・第1日休 11:30〜翌2(日曜〜22)
■ 奇珍楼@石川町 : 横浜市中区麦田町3-34 水休 11:30〜21(土日祝16〜17中休み)
■ 桃源@綱島 : 横浜市港北区樽町2-2-19 火休 11:30〜14/18:30〜翌0:30(日祝〜23:30)<醤油>
●2001年02月18日(日)
「中華街」に行ってみたいという,小3の娘のリクエストに応えて家族で横浜へ。まずはラーメン。山手の「奇珍」の竹の子そばはその極太のメンマの量に少々うんざり。基本的にかなり甘めのスープだが「ねぎそば」は多量の胡椒でこちらはかなり辛い。麺類以外のメニューがうまそうだった。「ラーメンを」ではなく「ラーメンも」食べる店だろう。次は「壱六家」。課題だった「基本の味」がわかった。「壱福家@笠間」はかなりそれを再現していると思う。この後「横浜こども科学館」で子供たちと遊び「中華街」へ。もちろん「聘珍楼で中華料理を食べる」なんて言うありきたりなことなどせず(笑)豚まん&中華ちまきを通りの店の前で立ち食い。おみやげに「月餅」を多量に買う。でもう1軒行きたい店がある。それは「桃源」。8時過ぎなのに大行列。30分以上並び「しお」「醤油」「辛味噌」を注文。ぷるぷるの麺とアサリの旨味のしっかり出たスープ(しお)に大納得。話題になるだけのことはある。東神奈川インターから逆行して,みなとみらい〜ベイブリッジ〜湾岸線と回り(夜景がきれいだから),葛西から北上して常磐道へ。結局横浜から2時間で自宅に着いた。便利な時代になったものだ。横浜なんて遠くない。
■ いまむら@上大岡:横浜市港南区上大岡東2-42-14 月休 11:30〜15/17〜22
●2001年11月03日(祝)
京浜急行本線上大岡駅南側の線路沿いにあり,クルマの場合,幹線道路からその店の前の道に出るのがちょっとわかりづらい場所にある。歩道から一段上がって引き戸を開けると,店内は和風の居酒屋っぽい雰囲気。この時間(21:30)では行列はなく,店内も先客が2組ほど。以前,ここの若い主人がTV番組の中で「中村屋@大和」と並ぶ若手ホープとして紹介されているのを見たことがあって,それ以来ずっと気になっていた。その中では,次々と新しいメニューに挑戦する「悩める若き店主」的な取り上げられ方をしていたが,案の定「週刊現代・最強のラーメン300軒」に掲載されていた「特製鮪旨みそば」なぞはすでに跡形もなくメニューから消えていて,メインは「貞光地鶏と魚介の醤油味らーめん」で680円。これが「特製」になるとチャーシュー大盛りに味付玉子がついて880円になる。あと「麗しの塩味らーめん」は700円。「魚介だしたっぷりのつけそば」なんてのもある(700円)。妻と二人でどう組み合わせるか少々迷ったが,妻が「醤油」で僕が「つけそば」と言うところで落ち着く。つけそばで麺の感じをつかんで,あわよくば「塩味」を追加注文しようと思ったのだ。が,甘かった。つけそばのは麺はらーめんとと同じ丼に山盛りになって出てきた。1.5玉どころろか,2玉あるのではないか?と言う量。麺はタマゴ色の中細麺。水で締められた分さらにコシがあって食べるのが楽しくなるタイプ。つけ汁は見た目醤油色だが,醤油らーめんを食べていた妻が僕のつけ汁を味見して一言「これ辛味噌?」。たしかにらーめんのスープを飲んだ後では「味噌」も感じるのだ。隠し味なのかな。妻の「貞光地鶏と魚介」のらーめんのスープはあっさりしているけど,軽く油が浮き,壁に貼られたコピー通り「コクときれ」がある。「青葉@中野」のイメージで作ったという「鮪旨み」を期待していた僕としては少々拍子抜けしたが,妻はこちらの方を気に入ったようだ。具のみつばと焦げ目のついたチャーシューにもこだわりを感じる。トロ豚飯(380円)とかチャーシュー飯(350円)と言ったサイドメニューも充実していた。次に来る時はどんなメニュー構成になっているのだろう。色々な意味で楽しみな店である。でも気に入ったメニューが次にはなくなっているとしたら,それは店にとって有利なのか不利なのか難しいところではある。
■ 岳家(がくや)@横浜:横浜市港南区日野9-5-7 金休 11:30〜20(木〜14:30)
● 2003年6月15日(日)
ネット仲間の情報で,家系と言ってもここのスープの濃厚さは別格と言う感想を複数の仲間から聞き,横浜中心部から見て更に奥の場所にあるこの店まで,茨城から遠路はるばる来る気になったわけだ。鎌倉街道沿いにあるこの店,隣はコンビニ(ローソン)と言う角地にある。1999年の開店の比較的新しい店だが,店舗自体はかなり年季が入った高いカウンターのみの狭い店。狭い調理場の中の,丁寧な感じの若い店主が印象的だ。ラーメン(並盛り・600円)を注文。前金制なので注文と同時に代金を払う。・・・確かに濃い。そして重い。「ねっとり」という表現がぴったり。久しぶりに初めて家系を食べた時(>「こうや@矢口渡」)の感動を思い出した。つまり「吉村家」を頂点とする本来の家系からすると,スープの質はむしろマイルド系なのだが,濃厚で麺がスープにどっぷりと絡む感じだ。家系に飽きた人でも,この店は一応経験しておく価値があると思う。でも,今日の出来だと麺はもう少し固めがいいかな・・・。スープは飲みきると胃がどうにかなりそうで飲みきれなかった(笑)。具はほうれん草でなくメンマが入る。「横浜ラーメン」と看板に表記されても,独学系の店のようなので,それも特徴だろう。この店「つけ麺」もあり,並がなんと450g!(800円)。中は600g(900円)で大はなんと750g(950円)になるから笑ってしまう。この元スープだと,スープ割りしても余計濃くなりそうな感じである(笑)。
■ カミカゼ@立場:横浜市泉区中田西2-13-25 月休 11:30〜スープ切れ終了 <045-805-3051>
● 2003年3月16日(日)
住宅街の入り口のなんでもない角地にあった。白いタイル貼りの古い店舗。コンパクトな造りの店は昼間は特に地味で見過ごしてしまいそうだ。狭い入り口に若い女性が2人ほど立っていた,つまり並んでいたのでかろうじてその存在を認識できた。10分ほどで入店。狭い店内はU字型のカウンターのみで13席ほどのスペースはあるのだが,物が置いてあって使えるのは8席分だけ。開店当初は手作りでレトロな感じを狙ったのだろうが,今は中途半端に雑然とした感じになっている。メニューは基本的に醤油と塩で各650円。焦がしネギ(+100円)orチャーシュー麺(+150円)が麺類の選択の余地だ(チャーシューライス・350円)。スタッフはみな若く,サーフィンでもやっていしょうなニットキャップの若いお兄さん達と言う印象。ラーメン作りは独学だそうで,「中村屋」以降の最近の傾向だ。きっちり3食分ずつ作るのが印象的。回転が悪いはずである。塩ラーメンを注文。無化調を全面に出したスープは薄醤油色でネギ系の香味油が浮いた見た目はコッテリした感じだが,飲んでみると実に淡泊。ガツンとは来ないがじんわりと来る旨味。麺は博多風のストレート極細麺。ざっくりしていて,この系統のスープとはおもしろい組合わせだ。このへんが個性か。あっと言う間に食べ終わり,水も飲まなかった。2時半で終了。僕の後の組が最後だった。4月からは日月休になるようだから間にあって良かった。
■ くわんくわん@横浜:横浜市瀬谷区橋戸1-21-20 月休 18〜翌2:30 <045-303-3100>
●2003年9月01日(日)
「石神本(2002年版)」掲載の店。中原街道沿いにあるのだが,周囲に商店がないせいか,夜は照明で遠目にもキラキラしているこの店,よく見ると店自体がパイプの骨組みで,屋根〜天井はなんと青いビニールシート。しかもなんとテーブルは業務用電線ケーブルの芯だ。前金制だが,壁に「ただ今のスープの出来」という表があって,この時は「6」で「良」だと言う。上は「優」〜「極上」。下は「並」〜「不出来」。それにより100円引きとか閉店になるそうな。さて期待して食べた今日のラーメン(博多ラーメン・600円)は思ったよりすっきりした(もの足りないとも言える)スープで,石神本掲載店にしては平凡な印象。クセのないライトな博多系と言うところだろうか。女性がオーナーのようだからそう言う線を狙っているのかな。いずれにせよ今日は「6」で「良」だからと言われればそれまでだが,それで次は「優」の日を目指して来ようと思うか,こんなものかなと思うか難しいところだ。スープの出来を表示されるのは親切なようなそうでないような・・・
■ しんの助@戸塚:横浜市戸塚区戸塚4710 火休 12〜14/18〜24 <045-871-6803>
● 2003年3月16日(日)
カウンター8席のみの狭い店だが,枯れた味わいの木材を多用し,店内外とも暖かみのある雰囲気だ。メニューは中華そば600円を基本に,煮玉子(+100円)・ねぎ(+150円)・チャーシュー(+300円)と言う基本線。他に得そば(850円)・切り落しそば(800円)等々がある。当然中華そばを注文。基本となるスープはとんこつスープと,昆布・煮干し・かつお・さば等のダシを合わせて作る今流行の「ダブルスープ」系で「とんこつ和風味」と貼り紙に表記されている。見た目的には魚系の油に焦がしネギが浮き非常に食欲をそそられる白濁スープ。麺は角のある固めの細麺。具は海苔と,けっこう厚めなのに箸でほぐれるトロトロチャーシューが印象的。タレがベースという「つけそば」がおすすめらしい。太麺・小中大で650円〜850円。このスープ濃度ならかなりいけると思う。スープ割もできるし。次は是非そのつけそばを試したい。「今流行の」と言えばそれまでだが,それでも通いたくなるようなパワーを感じる店である。
■ 七志とんこつ編@青葉台 : 横浜市青葉区榎ヶ丘26-13 無休 11:30〜翌1<とんこつ醤油>
●2000年07月09日(日)
今日はずっと以前から食べてみたかった「なんつッ亭@渋沢」が一番の目的なのだが,電話で確認したらお昼の部は午後2時までと言う。ちょっと時間的にぎりぎりなので,高速を下りてR246で「七志とんこつ編@横浜」へ。店の周囲は狭い道沿いを強引に住宅地にしていったような地形で(横浜全体がそうかもしれない)店に近づくのに初めてだとかなり苦労するだろう。道を挟んだ向かい側の駐車場に運良くクルマを置いて,家族で「らー麺」「七志らー麺」「純レバ丼」を注文。「七志」がニンニク油に茎ワカメと「熊本風」で気に入った。「純レバ」は味付けが薄く不評。あとのラーメンに備え,子供達にはご飯ものと思ったのだが,あまり食べようとしないのだ。麺の取り合いになってしまった。「マンゴプリン」と「杏仁豆腐」も注文して子供達のご機嫌をとる。
■ 九州ラーメン葉隠@白楽 : 横浜市神奈川区六角橋2-28-21 火休 11:30〜23:30 <トンコツ>
●2000年10月01日(日)
さて,さほど空腹ではない(本日5杯目だから当たり前か?)のだが,横浜まで来てこれで帰るわけには行かない。前回は「六角家@東神奈川」に行ったので,何か近場で他の店はないかと自分の『宿題のラーメン店』のデータからその先の「葉隠@白楽」を選び出す。何故この店が「宿題」なのかと考えてみれば,その情報源はラーメン王・武内伸氏の 「何回もいきたくなるラーメン店100」(講談社・1999/03)。ネット上ではもうあまり話題にならない店だ。キャッチフレーズは「幻の佐賀ラーメン」。店内はラーメン屋らしからぬ洒落たつくり(とは言え今風ではない)で,ちょっと風変わりな感じの店主(若い頃は柔道家?)と若い店員。先客は2人だった。3日間かけて煮込むと言うとんこつスープはマイルドな感じ。麺は細麺だが博多系のような極細なものではない。「ふ〜ん」と思いながら食べたのだが,ひと昔前ならともかく今となってはインパクトに欠けるかな?またもスープは飲んだが麺は残してしまった(今日5杯目だもの・・・)。すいません。
■ 麺匠覇隆@横浜反町:横浜市神奈川区松本町3-24-7 水休 11:30〜14:30/17〜20<045-312-2376>
● 2003年3月16日(日)
元・新横浜ラーメン博物館専務の店で,横浜市反町の国道1号線の一本裏通りの静かな商店街にある店。ガラス張りの落ち着いた店内。手前にL字カウンター奥に4人テーブル3台。板張りの床にきれいな調理場。全体は間接照明で大人の雰囲気だ。店舗の右側はガラス張りの麺打ち場。これも見せるための演出のようだ。醤油ラーメンは750円と強気な値段。濃い醤油色のスープはしょっぱさは控えめだが味は濃い。鶏の旨味をじんわりと感じるタイプ。高級食材からとるスープに28種の素材で作る醤油ダレだそうで,まろやかな味わい。全体的には揚げネギの印象が強いかな。麺は細麺。自家製麺でつるっとしていてやわらかめな印象だが,結構コシがある。見た目は平凡なバラロールチャーシューも厚めで肉そのものがいい味わいで旨い。ゴールデンポークだとか書いてあった。全体として昔ながらの鶏ガララーメンの現代の正常進化形〜ラーメンの王道という感じ。僕自身は「クセになる」ラーメンではないが「納得できる」ラーメンである。
■ ぺーぱん@吉野町 : 横浜市南区高砂町3-34 水休 11:30〜16/17〜21 <旭川>
●1999年11月14日(日)
「TOKYO1週間」1999・6/8号の「首都圏ラーメンランキング・BEST100」で堂々3位。ネット関係者の投票によるものだったが,旭川ラーメンとしては最も支持されている店である。いろいろな客が来るのだろう。以前「とらさん会議室」で物議をかもした店でもある。相席(離れて座ること)を断った客を追い返したとか言われていた(>『ラーメン店での相席の問題』参照)。で,愛想のない頑固オヤジと,少し気弱な気のやさしいおかみさんを勝手に想像していたのだがさにあらず。おとなしい感じの腰の低いオヤジさんと,キップのいい下町のおばちゃんという感じの明るいおかみさん(実は北海道出身らしいのだが・・・)だった。フロアの上品な感じのお姉さんの雰囲気も相まって,かなりなごやかな店の雰囲気。客扱いもずいぶんとていねい。トラブルがあったとは想像しがたい店である。運良くカウンターに親子4人で並んで座れた。さて肝心のラーメン(正油ラーメン・600円)だが,他の加藤製麺系の店(「旭龍@高円寺」「好@国府台」「こもり@四谷」「恭華@大森」等々>「東京の旭川ラーメン」参照)とはずいぶん趣が違う。旭川の名店「天金」の姉妹店というこの店のスープは「魚系」の味がしないのだ。しかしかなり濃厚なもの。浮いている油も独特なもの。それに,おかみさんが麺上げを担当し,丁寧に湯切りされたそれ(旭川直送と言う)はかなり固めだ。明らかに普通のラーメンとは異質である。具はチャーシュー・メンマと普通だが,スープと麺の印象が強い分影が薄い。僕の場合,この日は昼間から濃い目のラーメンが続いていて(「ラ博」で3杯食べてきた),量的には多目でもないのに少々辛かった。ここも濃厚だし・・・。珍しく妻に助けを求め,なんとか麺(かなり固めだった)だけは完食。BESTな状態で食べれば,かなり満足できる「濃厚」ラーメンであるとは思う。空腹で再訪したい。遠いけど・・・。娘2人は帰りに棒状のゼリーをもらって喜んでいた。
■ 本牧家@下永谷:横浜市港南区下永谷3-1-5 無休 11〜翌7 <045-825-0722>
● 2003年3月16日(日)
「家系ラーメン」の本流としての評判を耳にし,昔から気になっていた店。 周囲はラーメン店だらけの片側3車線大きな通り(横浜伊勢原線)沿い。しっかり10台ほどの駐車スペースが確保されている。TVで見たときはすごい行列だったので,それなりの行列を覚悟したが,正面の調理場をぐるりと囲む20席ほどのカウンターとテーブル3台という広々とした店内に,日曜の3時半過ぎでは客は6割ほどだった。ラーメン(並)600円を注文。家系の標準からすれば量が多めに感じるスープは,その量のせいか期待したほどこの日は濃厚ではない。味も旨味も十分なのだがボリュームがない感じだ。飲み口がサラッとしている。麺は当然酒井製麺だから,結局はスープの差ということになるのだが,期待が高すぎたかな。ほうれん草の替わりの幅広に切った茎ワカメはいい味わいだった。佐野ジャスコのラーメン村に出店するようだ。スタッフを募集していた。
■ 六角家@東白楽 : 横浜市神奈川区西神奈川 3-1-5 火休 10〜23 <家系>
●1999年10月03日(日)
六角橋交差点の近くにある「家系」の元祖「吉村家」直系の店。ラーメン博物館にも初期から出店しているのだが,そこを含めて今まで未食だった。やはり横浜は遠い・・・。正面入口(裏通りにもあるようだ)左の券売機で食券を買うと,店内右奥に並ばされる。すぐに好み(麺の固さ・油の量・味の濃淡)を聞かれた。中央の調理場をぐるっと低めのカウンターが囲む。しばらくしてフロア係の若い店員が「流します」と言って,はじから暗記した客の注文を細かく呼び上げる。独特のパフォーマンスだが,「ほぉ〜い」といってそれを受ける調理場のほうの人間にむしろ感心する。全部どうやって覚えるのだろうか?そういうシステムだから席は空いても座れない。ある程度まとまってから,順番にはじから座らせられる。当然「固め」を注文した人のほうが先になる(「ラーメン固めの方先にどうぞ〜」というように)。だから着席したらすぐラーメンが出てくる。すべて計算された「段取り」なのである。
僕の家系の基本は「こうや@矢口渡」と「匠家@水戸駅南」なのだが,これらの店は丸い太麺で(「大黒家@木場」もそうだった)それと比べるとこの六角家は少し平たい麺だった(「わかとら家@茨城・守谷」もこの系統)。固めだと独特の食感だ。スープは多少あっさりしている印象がある。もっとも味は濃い。このあたりの表現は上の僕の「基本」を基準としているのであって,一般の感覚からすればとてもあっさりしているなんて言えない濃度である。鶏油の浮いた「家系」お約束の「濃厚トンコツ醤油」。スープは冷めずにいつまでも熱いが,レンゲは出ないのでどんぶりを持って味わうしかない。最初は上あごの火傷に注意したほうがいいだろう。もっとも,「並盛=600円」の場合小ぶりのどんぶりなので,持つこと自体は苦にはならない。連食でもない限りは「中盛=700円」くらいが適量だと思う。安心して食べられる「家系の基本の店」である。
■ 吉村家@岡野 : 横浜市西区南幸2-12-6 月休 11〜翌1 <045-322-9988>「岡野」交差点脇 <家系>
●2001年08月25日(土)
そして横浜へ。「二郎@三田」「さぶちゃん@神保町」に続く,この日の3杯目はやはり名物オヤジのいるこの店。実は初めて食べる。店のある場所は,横浜駅にほど近い「岡野交差点」そば,向こうに「東急ハンズ」まである横浜の一等地。ラーメンでこんな場所にビルを建てたのだからここのオヤジさんもまた伝説の人である。今や関東一円どころか全国に展開する(と言ってもチェーン店ではないが)「家系ラーメン」の起源となる店だ。店前には当然15〜6人の行列。でも予想したよりは少なかったかな。まず食券を買ってから並ぶシステムのようだ。店前でぐるっと回る縁台に座って待つのだが,一度に10人以上をまとめて入れるので,見た目ほどには時間的に待たなくて済む。ふた廻り目で順番が来た。30人ほどが座れそうなカウンターのみの明るい店内。新しい分こぎれいで,「家系総本山」の風格がある。もっともこちらには,(やはり)オヤジさんはいなかった。わかってはいたが,ちょっと残念かな。お馴染みの格好(白シャツに白ズボンにはちまき)の若い店員が「なごやかに」作っていたから,例の怒鳴り声は聞けずなんか拍子抜け。さてそのラーメンは,初めて食べるものの他の家系をいろいろ食べてきた身としては,さしたる感動があったわけではない(妻も同意見)。でもけっして不満があるわけではない。酒井製麺の麺は申し分のない茹で加減。ほうれん草の絞り具合も程良く,予想通り「ワイルド」なトンコツ醤油スープの脂っぽさを緩和してくれる。僕自身が「家系」と言う言葉も知らぬ内(7〜8年前)に「こうや@矢口渡」に出会い,そこから「匠家@水戸」「わかとら家@取手」「元町家@宇都宮」「笑の家@南麻布」「六角家@横浜」「石川家@岩槻」とさかのぼっていったという,極めて変則的な家系経験値だったので,「マイルド」系のトンコツ醤油に慣らされてきたんだなとしみじみ思った。こうして大元の店の味を知れば,「家系」らしいorらしくないと言う「基準」はこの吉村家にどれだけ似ているかと言う点に集約される。たしかにマイルド系の「こうや」や「匠家」は家系の本流からは外れることになるのかもしれないと感じた。でもどちらの味も好き。これが本音。ただチャーシューは「煮豚」ではなく「焼豚」で,脂身も少なく単品としては丁寧な感じでいいとは思うのだが,家系独特のクセのある濃厚スープと香辛料がけんかして,ちょっとうんざりしてしまった。妻もそのことをしきりに言っていた。「もっと感動すると思っていたんだけど・・・」。贅沢なものである。僕はひたすら「納得」した。やっと食べることが出来たホッとしたと言ってもいいかな・・・。
● 2002年4月7日(日)
横浜まで来たらこの店で食べていきたい。午後11時で店前に10人ほどの待ち客。中盛り700円を注文。今日はトンコツが薄めでタレが多めだったかな。でも酒井の麺はそのままなので,印象はいい。絞ったホウレン草が程よくアクセントになった。チャーシューローストしたものが乗る。家系に合うかどうかはともかく,本家吉村家はこのチャーシューなのである。
■ はっち@川崎:川崎市中原区木月1565 簾月休(祝日営業)18〜翌1:30(土日祝11:30〜14/17:30〜23)
●2004年1月12日(祝)
商店街でも繁華街でもない広い通り沿いにあるのだが,外観は洒落た喫茶店かスタンドバーという雰囲気。間接照明でぼんやりと浮かび上がった店内の壁はなんとPCの基盤。ステンレスを多用したと相まって無機質でサイバーな独特の雰囲気だ。中盛りは+60円なので,「らーめん」(630円+60円)と「つけ麺」(700円+60円)の食券を買う。つけ麺は節粉がかなり強調されていて超濃厚。らーめんはそれに比べるとおとなしめだがそれでも節系は強い。見た目も味噌のよう。スープ単体ではちょっと飲みきれないほどだ。トッピングのゆでキャベツがとても助かり,もっと欲しくなる。麺も締まっていい感じ。しっかりしたバラチャーシューもいい。フリークの間でよく話題になる店だが,豚骨に鰹節粉をここまできかせればそりゃあ個性は出るだろう。客を選ぶタイプだが,濃厚好きの人間にはたまらない店だ。もちろん僕もその一人。
■ 中村屋@大和 : 大和市下和田1207-1 11:30〜15/17〜20(昼夜ともスープ切れ終了) 水・2.4木休
●2000年11月19日(日)
さてもう一つの『大物』,「中村屋@大和」である。ジャニーズ系のルックスの若い店主が独学で始めた店として,頻繁にマスコミに露出するようになった店だが,かなり以前に赤パジェさんのサイト(「神奈川周辺のらーめん屋さん」)の掲示板で知って以来ずっと気になっていた店なのだ。厚木から海老名・綾瀬を抜けて大和市の南端の「高座渋谷」を目指すわけだが,カーナビの指示するとおりに行ったので,一本道じゃなかった分遠く感じた。店自体はジャスコの正面入口の向かい側にあり,人通りも多く商売的には一等地。ただし,クルマの止め場所には困る。路駐は絶対的に不可能な場所。ジャスコの駐車場に止めて,お買い物していくのが正しい(実際そうしたし)。さて,店前には2〜3人ほどの待ち客。U字型の矢印で並び方が指定されているので,その通りに娘達を並ばせる。思ったよりすんなり入店できた。カウンター内にはテレビで見たままの白タオルをかぶった若い店主。それに見とれながら(?)注文したのは,基本となる「しょうゆらーめん」と「しおらーめん」(各600円)。上の娘用の「つけ麺・700円」と,下の娘にはご飯ものとして「三色飯・400円」。もちろんこれをみんなで各々に交換して味わうのが我が家流。無化調にこだわり,すべて天然の食材で作ったというそのスープは,一言で言うなら「和風」。動物系の脂に頼らないので,こってり感はまるでないものの,魚介系の濃縮されたダシを強く感じるまさに「今風」の「最先端」の味。納得するしかない。好みの問題を超えて,この手のスープには文句はつけられまい。麺はざっくりした食感のストレート麺。炭火焼き(出す前に焙るそうだ)のチャーシュー,1/4切の半熟味玉等の「具」も丁寧に作られたものだが,麺とスープだけで全体の「印象」は一杯になってしまった。それくらい麺とスープにこだわりを感じさせるラーメン。「人気店になる条件(=味・個性・研究心・キャラクター・話題性・・・)」をほぼ満たしている。売れるべくして売れた店。ただこのスープ,素材にこだわっている分,一歩間違えば(手間をかけられなくなってバランスがくずれるとかね)理屈だけのスープになってしまいそう。だから,行列店になってもその味を同様に維持していくのは大変なんじゃないかなと心配してしまう・・・。1日の限界を決めればいいのだろうけど,そうするとすぐ売り切れてますます行列店になるんだろうなぁ・・・。
■ 桃家@大和 : 大和市草柳1-19-9 月休 11〜23<とんこつ醤油>
●2000年07月09日(日)
最後の目的地「桃家@大和」へ向かうべく,渋滞の厚木インター付近を避けて一般道に下りたものの,やはり渋滞。それでもなんとかたどり着いたのだが,カーナビへの入力ミスで本店ではなく駅前店に着いてしまった。でもまぁいいかと入店。しかしタイミング悪く,8人ほどのグループのすぐあとだったので,ラーメンの出来上がりまで20分以上待たされてしまう。ここまで来てのこの時間の「待ち」は大きい。ラーメンは「家系」のそれ。さすが本場と言うべきか,味付けは薄いもののスープそのものは濃い。麺は標準でも固めだった。妻は少々持て余す。僕は「家系」の経験値がひとつ上がったと満足。
■ 柿岡や@海老名:海老名市中央1-18-1-6 無休 11〜23(LO22:30) <046-235-3462>
●2003年9月01日(日)Pは食事1回で1時間無料
夕食はずっと気になっていた 「ビナウォーク@海老名」まで。海老名駅前の巨大ショッピングビル群と言うことになるのだろうが,目的のラーメン街がある場所は一番奥。ビルの屋内にラーメン街があるのかと思ったら,パーキングビルの 1Fの外側(道沿い)にラーメン店が7店(柳屋@九州・むつみ屋@北海道月形・柿岡や@尾道・勝丸@東京,少し離れて徳福@徳島・六角家@横浜・大安食堂@喜多方)並ぶと言う構成。外に面している分,さっぱりしていて拍子抜け。一般歩行者からジロッと見られるので少々居心地が悪いかな。さてどの店を選ぶかだが,東京でも食べられる店はいいだろうと「尾道ラーメン」である「柿岡や」で妻との意見が一致。店の前の歩道で並んで待つことしばし。チェーン店ぽい造り&システムだが,ラーメン自体は浮いた背脂が印象的で味のインパクトはある。が,それ以外(麺〜スープ)は普通の印象。一方,つけめんは太麺で具だくさんだ。そば湯の容器に入ったスープで好みの濃さに調節できる。ラーメンは「広島菜ご飯セット・750円」と「たこ飯セット・850円」にした。ご飯茶碗のライスに錦糸玉子が敷かれその上に具がのったものなのだが,ラーメンはが50円だから,セットものにするとリーズナブルかもしれない。全体の印象としては,この一帯に来た時に食べるならいい選択だとは思うが,この店を目的に遠路はるばる来る意味があるかというと微妙なところ。家族も遅めの夕食だったのでそこそこの満足と言うところだが・・・。
■ 肥後っ子大石家@淵野辺 : 相模原市鹿沼台1-1-1 水木休 12〜15/18〜23頃 <熊本>
●2000年01月09日(日)
もっとわかりやすい場所にあると思っていたのだが,車で来るとわかりづらい。JR横浜線を超える高い陸橋の下にあるのだ。屋上の顔の看板があって初めてわかる。青い電灯が回っていると営業中だそうな。いずれにせよクルマでの近づき方がわからず行ったり来たりしてしまった。線路沿いの全く静かな通り。日曜の午後9時近くでは,人通りは全くなかった。ライトで浮かび上がる店の前にも,屋上と同じ似顔絵。あまりにも怪しくて,まず通りがかりでは入らないタイプの店だ。先客は3人。客のスペースの方が狭く感じる逆L字型のカウンターのみの店。椅子が見事なくらいバラバラ。廃品ではないかと思う。メニューは熊本ラーメン1品のみ。600円。正月限定『蛸の巣ラーメン』などとカウンターの目の前に書いてある。値段は変わらず600円。迷っているうちに注文を聞かれ,「じゃぁ熊本ラーメン2杯」と言うと,J-Walkのボーカルのような風貌の店主が,笑い出した。「・・・?」。「ほらなんだろうと思っている。『極上金印・蛸の巣入り熊本ラーメン』ってなんなんだと思ってるでしょ?わかったわかったそっちを出すから・・・」。ひとりで突っ走っている。「値段が普通と変わらないから迷ってしまう」と言ったら「大サービスだよ〜」と笑う。そのメニューのためにある機器を購入したという。たしかにこの機器を導入するあたりは,ましてやそれを力説するあたりは,うわさ通りただものではない。マスターはその客とのやりとりが大切なんだと言ってた。さて何が『極上金印・蛸の巣入り』なのかはここではいえない。それを言ったらマスターの楽しみをとることになる。ただその蛸の銘柄の旨さは僕も常々感じているものだ。肝心のラーメンは,濃厚熊本ラーメン。白濁したスープは十分に厚みがある。麺はなんと自家製麺(奥に製麺機がある)。細め固めのストレート。熊本系で「自家製麺」と言うのは今まで聞いたことない。一方具は盛りだくさん。まずキクラゲ。チャーシューが2枚。それになんてことのない「とろける」スライスチーズ。デフォルトのこしょうはきつめ。玉子に海苔,スライスニンニクと言った感じ。600円としてはこれまた十分である。それにしてもここのマスターはよくしゃべる。ほぼしゃべりっぱなし。話は「日経新聞」「漫画アクション」はては「テレビ出演云々」にまで及ぶ。それに反応するのに忙しくて,半分味がわからなかったのだが,妻は気に入ったようだ。それにチーズが思ったほど邪魔にならない。合うといってもいい。連食だったのでクルマで待っていた上の娘は,「チーズ入りのラーメン」だったと言うと「食べたかったなぁ〜」。たぶん違うイメージで言っていると思うが・・・。
■ キリン食堂 : 相模原市星が丘2-1-3 無休 11:30〜15/17:30〜翌3(日祝12〜23)<醤油>
●2000年1月9日(日)
わかっていても楽しめるレトロ「キリン食堂@相模原」
滅多に来れない相模原である。「大石家@淵野家」まで来たら「キリン食堂@相模原」も行くのが筋だろう。わざとレトロ(昭和40年代前半と言ったところか)に作った「いかにも」と言った店構え。狙いは「ラ博」流である。個人経営という感じではない。奥に広めの駐車場。朱色のトタン板の壁。奥にひょろ長い平屋と言うのがかえって新鮮に映る。『中華そば(「そば」と言う字は旧字)』と言う文字を多用している。黄色い看板にレトロな文字で「キリン食堂」。なんと自販機まで黄色。奥に続く一直線のカウンターがまず目に付く店内もひたすらレトロ。昭和40年代といえば,僕の小学生の頃だ。定番の大村昆のオロナミンCの看板が飾ってある。もちろん松島容子の『ボンカレー』も。カウンターの前と下にはタイルが張ってあり,奥にある大きなテーブル席(8人掛け2台・これも当然レトロ)とのしきりにも同じタイル。これは最高に懐かしかった。我が家の昔のトイレと同じ柄だったのだ。入り口脇の棚の上にあるTVはもちろん白黒。上2/3だけがかろうじて映っている。レジカウンターは賽銭箱。水差しはなんとぴかぴかのヤカン。トイレには懐かしい(?)ポスター多数。トイレの手拭紙も花紙よろしく箱の上に畳んでおいてあるのには笑ってしまった。ここまでプロデュースされたレトロだと,わかっていても楽しめる(僕の世代だけかも?)。さて,赤青黄の雷文の印刷がずれている(これも狙い?)小ぶりなどんぶりに盛られて出てきたラーメン(中華そば・550円)は,これでもかと言う醤油色。肝心のの味は,一口目は和歌山(井出系)風。但し,それほど濁っているわけではない。濁りを抜いた和歌山(井出系)風と言うべきか。ただ,期待したほど懐かしいと言う感じはしない。現代風レトロと言ったところ。麺は支那そばのイメージからすればやや太目のストレート麺。それになると型の蒲鉾。あとチャーシュー(長方形が3枚)・メンマ・青ネギ多量。目の前にあったコーレグース(島唐がらし)は泡盛ベース。強烈な味だった。カウンター内の調理場は,3人の店員だったが「アルバイト」と言う感じではなく,ファミレスの社員のような動きをしていた。大きな資本のパイロット店なのではないか。いずれにせよこの店,話のタネにはもってこいである。店内はかなり広い(駐車スペースも奥に充分あった)ので,大勢で行くのにもいいかもしれない。
■ 支那そばの里@相模原 : 相模原市田名5246 11〜14:30/17〜24 無休 <醤油>
●2000年11月19(日)
ちょっとわかりづらい場所で,ぐるぐる周囲を回ってしまったが,「田名公民館」そばの一方通行の道沿い。店名から勝手に和風の店を想像していたが,外装はタイル張り,内装はセメント打ちっ放し。入ってすぐ右側に券売機がある(言われるまでわからなかった)。高めのカウンター席に座り,ラーメン(600円)を「細麺」で注文。この麺が特徴的。固めの極細縮れ麺で,それがどっしりとした味わいの節系のスープによくからむ。具はチャーシュー・メンマ・海苔・ほうれん草と典型的な「支那そば」。目新しさはないものの,ざっくりと食べられるオーソドックスなラーメンと言うべきか。
■ 麺工房 隠国(こもりく) : 愛甲郡愛甲町角田字小沢城下768-9 月休 11:30〜18(日祝〜20・麺切終了)
●2000年11月19日(日)
最近何かとネットで話題の店。相模原の町中を抜け,相模川にかかった大きな橋(高田橋)を渡ってすぐ,「小沢バス停」の先に「ラーメン」ののぼりが見える。その左側の何でもない側道を入っていく。びっくりした。まっすぐ行けば土がむき出しになった崖に突き当たる未舗装の道路。まわりは町はずれの工場(こうば)と言う感じの倉庫が並ぶ素っ気ない環境。およそ客商売をする環境ではない。店自体も,まんま「倉庫」と言う外観の灰色の2階建て。まわりは工事用の資材が積み上げられている。縦長の「麺工房 隠國」と言う看板がなければ絶対に見つけられない店だ。入り口付近の外装は何故か喫茶店風。店内は言うなれば「手造りパシオ」。中央に太い大黒柱が立ち,そこから左右に太い梁が延びる。まさに独特の空間。思わずにやけてしまった。楽しい店である。場所と外観とこの内装だけで誰かに紹介したくなる店だ。入ってすぐ右側の「麺打ち場」では,ガラス越しにいかにも「職人」と言った感じのオヤジさんがせわしく働いているのが見える。正面のカウンターには「お母さん」と言う感じの眼鏡をかけたおかみさん。でも調理場を仕切っているのはその息子さんのようだ(顔そっくり)。まだかなり若い。それを娘さん(妹?)が手伝っているみたい。いかにも「兄妹」と言った感じのやりとりを聞いていると,なんかアットホームな雰囲気になってくる。メニューは豊富だが,家族4人で行った強みで気になるメニューは全部頼めるのだ(笑)。醤油らぁめん(550円)・塩らぁめん(550円)・潮薫るワカメン(400円)・特製つみれワンタン麺(800円)と言う具合。気になった漬物付きの「きびごはん」も頼んでしまった。変な臭みのないきりりとした魚系のスープにぷるぷるの手打ち麺(ワカメンはワカメを練り込んだもの)。まさに今のラーメンの「最先端」を感じさせる味。やわらかチャーシューに手切りのメンマ,とろり半熟玉子に具のみっちりつまったつみれ・・・もう家族全員大満足。
■ 万年青(おもと)@座間:座間市入谷1-192-1 月休 11〜22 <046-258-2100>
●2004年4月12日(日)
クルマ通りの多い街道沿い。Pは店前に4台分ほど。店内はカウンター10席にテーブル8席。情報では家系出身というこの店の基本メニューは「豚骨醤油」と「和風」の二本立て。まず「ラーメン」(600円)。深い焼物の丼のせいか量的には少な目に感じる。豚骨醤油の茶濁スープに海苔の立った見た目はまんま「家系」のそれだが,ライトで魚系が効いているのが特徴的。麺は中太ストレート。「羽田製麺」の麺箱があった。もう一方の目玉の「和風らぁめん」(600円)は普通に醤油色のスープ。味付けは薄く上品で舌に心地よい旨味。こちらの麺は縮れ麺。つけめん(700円)は麺が一番いい感じに締まってコシがあり,つけ汁は酸味が効いたライト系。具はメンマ・海苔・味玉で麺皿の方に盛られる。あとご飯ものとして「あぶりチャーシュー丼」(300円)も注文。家族で行くといろいろ楽しめていいかもしれないが,マニア的にはどっちつかずという気も・・・。
■ どら一@藤沢:藤沢市本町4-8-35 月休 11:30〜14:30/17:30〜22 <0466-24-8242>
● 2003年4月06日(日)
藤沢の市街地,R467「白旗」交差点近くにある。横S字型のカウンターのみの広い店内。予想に反して日曜の7時過ぎでも客はあまりいなかった。入り口脇の券売機で塩ラーメン&醤油ラーメン(各700円)に激辛のバンバン麺(750円)の食券を買う。魚介系の強い濁りトンコツ系のスープ。もちろん無化調とのことだが,僕の好みから言えば魚系を出してとがった味になるより,もう少しトンコツ系を出して丸みを出した方が好みかなぁ・・・。麺はフノリを練り込んだと言うストレート中細麺で,けっこうコシがあるタイプ。タンタン麺は辛味噌であえたチャーシュー片がチャーシューの上に白髪ネギに挟まれて出て来る。スープ自体もかなり濃厚な味噌味で「坦々麺」が好きな人は一度食べてみる価値があるかも。この店,まさに手作りのオフィシャルHPがあり,割とストレートに店主の本音が書いてあるので見てみるといい。2003/5/12には「麻布麺房どらいち」と言う新店で東京進出するようである(港区南麻布2-12-5 日休 11:30〜14:30/17:30〜22・なんとメニューはオリジナルの『優麺』1種類だそうな)。
■ めじろ@藤沢 : 藤沢市本町2-3-12 火休 11〜15/18〜22(売切れ終了) <醤油>
●1999年10月3日(日)
なんてことのないスナックのような外観。店内には女性のけだるいジャズボーカルが流れる。右に5人がけのカウンター。左奥に3人がけの壁に向かったカウンター。手前に待ち客用のベンチがある。上の壁には色紙に書いた人物画がずらっと並ぶ。店主の趣味だろうか。その,和食の職人風の襟無しの白衣(柄物だが)を着た,細身の年輩の店主は一見気難しそう。眼光が鋭い。「子供大丈夫かな?」そう感じさせる店だ。少しして,1人分のカウンターの席が空いた。上の娘(8才)を座らせる。足をぶらさげてぐるっと回りだしたので「じっとしているんだ」と注意した。「あきちゃったかなぁ」店主がにやっと笑う。正直ホッとした。子供は嫌いではないようだ。「油ねぎラーメン・730円」を頼もうとしたのだがすでに「売り切れ」。味付玉子も。で,親子4人でラーメン・630円を3杯注文した。黙って子供用の小鉢を出してくれる。ますますホッとする。スープは透明な醤油色。それにネギ油が薄く膜を張る。ネギの香りが心地よい。木口切りに粗く切った白ネギも目立つ。ネギ抜きはできないと書いてあるように,それにはこだわりがあるようだ。実際その粗さがスープに合っている。そしてスープに程よくからむ固めの縮れ麺。チャーシューは脂身の少ないものがどんと一枚。やわらかくて美味。「お肉もっと」と子供喜ぶ。全体としてバランスのいいすっきりしたラーメンである。
「二人で食べるなら『醤油』と『焦がしネギラーメン(塩味・840円)』を注文して食べ比べてみるのがいい」とカウンターの若いカップルの女の子に,店主がアドバイス。その女の子は「おいしい〜っ」を連発。「『ネギの魔術師』と言われてるんですよ」 店主が低い声だが冗談ぽく言っている。刻みネギ,白髪ネギ,焦がしネギ,ネギ油・・・「焦がしネギ=塩」というように,細かく使い分けている。「塩も頼めばよかったなぁ」と後悔してしまった。その,僕達の後のカップルでこの日は売り切れ。まだ8時前だったのに・・・。ぎりぎりセーフだった。間に合ってよかった。妻も納得のラーメンだった。「待たせてすいませんでしたね」帰り際に店主が言ってきた。「いや,そんなでもないですよ・・・」 待つ覚悟できたのでそんなに待った覚えはない。焦がしネギのこと聞いたら,ひとつまみ焦がしネギを差し出してきた。「甘いでしょ?」 たしかに甘い。そのあと苦味が残ったが,スープといっしょにこれを食したらいいだろうなぁと感じさせる。「やっぱり『塩』食べたかった・・・」 そう思っていたら「今度はみそも食べてみて」と店主・・・みそラーメンにも自信があるようである。宿題が三つできてしまった・・・。
■ 能登山@藤沢:藤沢市本町4-9-22 木休 12〜15/18〜21<090-8101-5034>
●2003年4月11日(日)
カウンターのみの狭い店内。メニューは「丸」「角」「肉味噌」の3種が基本。「豚骨・鶏ガラ・動物脂完全不使用」と言うのがこの店の売り。スープの素材はすべて海のもので,「鰯・鯖・鰹・昆布・エイヒレ・帆立・海の塩」としっかり表示されている。こういう店は理屈が徹底しているから味に自信が持てるんだろうなぁ。メニュー的には「丸」が基本で,「角」は「丸」に干し海老を足して風味とコクを出し,「肉味噌」(800円)はねぎ味噌&チャーシュー3枚の足し算のようだ。ねぎ味噌でスパイシーな感じになる。基本のスープ&麺(中細の縮れ麺)は同じ。半熟の出汁入り玉子(50円)は注射器に入ったダシを目の前で注入してくれる。値段が値段だし,話のタネにもなるから是非注文してみたい一品だ(笑)。
■ 寅正@厚木 : 厚木市水引1-17-17 月休 18〜翌5 <醤油>
●1999年8月29日(日)
厚木 ICで高速を降りて,R129からR246を北上し 「県立病院前」の交差点を右折してすぐにある。インターから10分ぐらいか。深夜11時過ぎだったので,店の所だけ明るくすぐわかった。店前に駐車スペースが2台分くらいあったが,1台斜めにとめてあってなんかとめづらい。脇の県立病院駐車場にとめてしまう(昼間は無理だろう)。カウンターのみの広々とした店内。調理場のスペースの方が広いくらいだ。作っている課程は遠くからでもよく見える。店主の風貌(がっちりした体格に職人カット・こわもて)と営業時間(18:00〜5:00)からすれば,コッテリ系のラーメンになりそうだが意外な正統派醤油味のラーメンなのである。妻と二人で醤油と塩(食券機前の雑誌記事でおすすめだったから)を頼み食べ比べる。つるつるした麺で最初は違和感があったが,このスープには合うのかも知れない。するすると入っていく。妻の「塩」をひとくち,自分の「醤油」をひとくち,なんかどちらも捨てがたい。チャーシューも丁寧に作ってある。味付け玉子もそう。全体のバランスがいい。妻も「うんうん」と言って食べている。あっという間に完食。こういう深夜営業の店(しかも正統派醤油味の店)がある神奈川がうらやましい。遠出の帰り道でへとへとだったのだが,すごく充実した気持ちで帰途につくことが出来た。(
■ ZUNDO BAR@厚木 :厚木市七沢1954-7 水&2・4木休 1〜15/17〜20(土日祝通し)
●2001年11月3日(祝)
厚木市郊外の温泉地にある。かなりわかりづらい場所にあるが,谷川(「玉川」)を目印に川を左手に見て上流に向かったらあっさり見つかった。でもホッとしたのもつかの間,なんと雨の中外に人がずらっと並んでる・・・。建物左手の入口と,川沿いに置いた縁台の待ち客の間を抜けて奥の駐車場へ。一団奥のスペースを含めるとかなり広い。玄関脇の用紙にファミレスのように名前と人数をまず書き込み,改めて雨の中,外に並ぶ。2時過ぎのこの時間で待ち客は20人程か。外観は中途半端に古い旅館の形態。しかもその外壁をそのまま黒く塗ってある。一見お手軽な感じがしたが,実はそうでもなかった。30分ほどで入店したのだが,外観は普通の2階建てなのに,内部は骨組(梁)だけ残して天井を抜いてあるので,上方向に広々としている。ただ,柱も梁も真っ黒で窓もなく(カーテン締め切り),しかも,壁際のテーブルも中央のテーブルもみなステンレス製(本来これは調理台と言うべきかも)。異様な空間である。極めつけはその丼。なんとこれもステンレス。もうここまででも話題的には十分である。映画「ブレードランナー」に出てきそうな近未来の日本のラーメン店の解釈か。スタッフは若者ばかりで,その応対がファミレス的な丁寧さだったりするから,その無機質な感じと,実際にそこで注文するのが「ラーメン」だと言うことの落差に,少し頭が混乱しそうだ。でもなんかワクワクしてくる。メニューは実にシンプル。麺の種類は「ちーゆーらーめん」(750円)と「しお」(700円)だけで,トッピングとして「味玉」(100円)「レッドホット」(100円)があるだけ。麺を各2杯ずつ,それぞれにトッピングして計4杯注文。回転がいいので程なく運ばれてきた。ステンレスのレンゲでスープを一口。基本的に煮干し系だが,それに豚骨&鶏ガラだから,もっと深みのあるインパクトある味。しおのほうが煮干しが明快に感じられる。麺は歯切れのいいストレート麺。この組み合わせなら,普通の形態の店で食べたとしても,かなり上等だろう。「具」は,最初から別盛りで,四角いステンレスの容器に入れられ出てくる,茹でキャベツに半熟味玉,メンマ&チャーシューの切片に,底の方にはなんと一口分ののライスまで。これはかなり珍しい「具」だ。娘達に喜んでもらおうと,デザートとして「三種類のシャーベット」(450円)も注文。桃・青リンゴ・ブルーベリーのシャーベット。もちろん量は少ないが,スッキリしていてこの店にはぴったりだ。もうひとつのデザート(名前忘れた)は,個数限定ですでに売り切れ。冷水は普通の緑色のビンで運ばれてきてテーブルの上にどんと置かれる。これもお洒落。あとこの店,消費税を取らない。内税と言うことなのだが,高めの値段設定で会計時にしっかり消費税までとられては,家族連れの場合たまったものではない。地方の店ではよくあるのだ。それにしても雨の中のこの混雑,その原因の一部にしっかりなっている我が家としては,「わざわざ茨城から来るなよな〜」なんて近場の人からヒンシュクを買いそうだ。でも,こんな場所では東京や神奈川県内から来る人でも同じこと。ちょっとした時間の差でしかない。そもそもこの店自体そう言う客層をあてにしているのである。個人経営のラーメン店としては異様に広い駐車場なんかその証拠だ。クルマでなければちょっとアクセスは難しい。まさにそう言う場所なのである。でもわざわざ行く価値はある。これからのラーメン店のあり方の一つの答がここにある。場所なんか関係ないのだ。大切なのはそのコンセプト。この店をプロデュースしたという「中村屋@大和」の若き店主のセンスに,ただただ感服するのみである。
■ ブラジル@厚木:厚木市幸町9-6 不定休(木休が多い)11:30〜14/18〜21<046-228-3978>
● 2003年4月06日(日)
なんか来たことある通りだなと思ったら「本丸亭@厚木」の通り。行列が見えるくらい近くにある。半世紀前からある老舗食堂らしいが,現在の3代目がラーメン中心の店にリニューアルしたそうだ。木を多用した内・外観とコミカルな字体の看板が印象的。店内は自然な感じのレトロなレイアウト。軽くレトロなこざっぱりした空間だ。懐かしい雰囲気がある。 中華そばは600円。一言で言うと「明るいスープ」。はっきりとした魚系の旨味の和風ティスト。もちろん無化調だそうだ。揚げネギのインパクトが強い。麺はざっくりストレート麺。具はほうれん草&メンマ。厚めのチャーシューはトロトロできれいに半熟の玉子もつく。しおそば(650円)は白髪ネギが乗るのが醤油との差異かな。醤油よりインパクトはなくなるが,それでも本丸亭よりは濃いのでは?。かわいいサイズのハヤシライスがついたセットは+300円。その他そばとセットで色々な定食になるのがいかにも「食堂」だ。そう言う食べ方が似合う店である。会計時に子供に駄菓子をくれた。
■ 本丸亭@厚木:厚木市幸町4-10 火休 11〜15/18〜22(スープ切れまで)
● 2002年4月7日(日)
午後8時過ぎでも店外にあふれる10人ほどの行列。入り口は間口2間の単純なサッシの引き戸。店内にもさらに待ち客が見える。『厳選された豚骨をベースに丸鷄をぜいたくに使い,丹念に時間をかけて煮出した清湯スープに,極上の昆布と九州対馬より現地直送の焼きアゴから煮出した和風スープを加えてできた,奥深い旨みとさっぱりした味わいのある塩らー麺です。自信があるからこそ新の旨みを生かすため、ごまかしのきかない塩ラーメンにこだわりました。麺作り30年という麺職人が作り出した栃木県佐野の青竹手打ち麺。特注で毎日直送。』と,貼り紙の文句をここまでPDAに打ち込んだところでやっと列が動いた。この時点で店外に5人,中には10人位さらに並んでいた。店内はL字型のカウンター10席のみで,それを後ろからじっと見つめるように客がぐるっ並ぶわけだ。ここからもまた長い。先客の注文の品を見て自分の注文に思いをはせることになる。ご飯茶碗に盛られた「一度口にすると絶対はまる」というミニまんまが300円。特大チャーシュー入りらーめん(1100円)はかなり厚め(1cm?)のバラチャーシューがど〜んと5〜6枚のっている。水はセルフサービス。あれこれ考えながら待っている間にギョーザもミニまんまも徐々に売り切れになっていく。結局並び始めてから食べるまでに1時間かかった。子供連れにはかなり敷居の高い店だろう。注文したのは「本丸塩らー麺・700円」。とろとろのチャーシューが印象的だが,スープが清湯で麺もやや太めのやや平たい麺だから,一口食べての印象は「シマダヤのタンメンみたい」。圧倒するほどの個性は感じなかった。もちろん味に不満がある訳ではないのだが,本に載ってこれだけの行列に待たされると期待だけがパンパンに膨らむ分,僕には最初の一口目のインパクトが弱かった。淡泊な味わいでまさにごまかしがきかない分,ストレートな味になってしまうようだ。と言うか,「シマダヤのタンメン」自体,清湯の塩ラーメンとしては一つの完成型だと常々思っているから,これはこれで正しい塩ラーメンなのだと思う。素材が天然物なのにその違いを感じ取れなかった僕が劣っているのである。
■ 楽@伊勢原:伊勢原市板戸271-5 月休 11:30〜14/17〜翌0(材料切れまで)<0463-96-1555>
● 2002年4月7日(日)
ラーメンフリークのW氏が初めてプロデュースした店として各方面で話題の店。味と雰囲気が整えば普通の店が立派な繁盛店になってしまうのである。当然のことながら交通量の多いR246沿い。駐車場も思ったより余裕がある(入り口は狭い)が,休日の昼時では当然満車。店の外に行列ができているので,家族を先に並ばせクルマの中で駐車の空きを待つことしばし。外壁は木材で覆われ,窓がきれいに塞がれているので中は見えない。狭い入り口から思わず中をのぞき込みたくなる,そんな造りである。基本はカウンターのみの店だが,右奥に板の間の小上がりがあり,ゆったり4人座れる。店内は大黒柱風の柱に土壁風の塗り壁。普通の店を効率的にセンスよく改装したという感じだろうか。家族4人でらーめん・わんたんめん・ねぎらーめん・つけめんを注文。やや太めの麺に節系の旨みが重なったスープ。具はとろとろのチャーシューがメイン。スープは層が二層くらい厚い感じの手がかかっているスープ。魚系(節系)の層の厚さを僕なんかでも感じることができるありがたい味だ。ふた手間位余計にかかっている感じ。ただ,新たな試みというより今売れる要素をどんどん取り込んだ保守的なタイプかな。もっともその要素をまとめるのが一番大変なことだろうから,充分感服。はるばる来た甲斐があったというものだ。もっとも最近,なかなか話題のラーメンを褒めない傾向がある我が妻は麺に不満顔。ここに着くまでにいかにこの店が話題になっているか聞かせた分,望むレベルが高いのだろう,「もっとなめらかな感じの方スープに絡むかな」だって。当日の茹で加減なのかもしれないが,まぁ一般人主婦の勝手な要望と言うことで・・・。あと,夫婦共通の感想はおかみさんとかオヤジさんが「普通の人」って言う印象。売れる店の主人には独特のオーラみたいなものがある(と思う)。つまり自分達の作り上げた味に自信を持っている印象だ。その点,楽はすごく人柄がいいのを感じるのだが,味に頑なと言う雰囲気ではない。普通の店の夫婦がいきなり繁盛店の味を手に入れたという感じだろうか。是非頑張ってこの味を維持してもらいたいものだ。
■ なんつッ亭@渋沢 : 秦野市松原町1-2月休 11:30〜15/17〜23 <0463-87-8081>
※2003/12新店舗(上記住所)に移転
●2000年07月09日(日)
夜の部開店の午後5時前に到着。国道からちょっと入った場所にあるのだが,本当になんでもない狭い住宅地の路地の角地にある店。それでもクルマを1台入れれば一杯という程度の狭い店先は,開店時には15人くらいの行列になっていた。カーテンの掛かった窓をのぞき込みながら待つことしばし,先頭で入店する。店内は右奥のL字型カウンターと右手前&左奥のテーブルのみの極々普通のラーメン店。ラーメンを3杯を注文。ひとつを大盛にする。黒いマー油が浮いたすっぱさのあるの濃厚白濁スープ。中太麺の歯切れがいいのが好印象。たしかに特長がある熊本ラーメンだ。満足。「桂花」より「都来@柏」にイメージが近い。これが本場のスタイルなのかな?イラストの指示通りライスも注文して残ったスープに「てやっ」と入れて,ラーメンライス(雑炊?)まで楽しんでしまう。
●2004年1月12日(祝)
以前の店は同じ町内の裏通り(と言うか普通の古い住宅街の中)にあったのだが,雑誌等で話題になり,TV出演も重ね,ど〜んと国道245線沿いの一等地に移転した。距離にすれば僅かだが,店としては大出世である。交通量の多いなか,徐々に店に近づく。『うまいぜベィビー』の大看板が見えてきた。が,遠目にもわかる,予想も覚悟も大きく超える大行列。30人くらいはいたろうか。回転は恐ろしく悪い。あとからあとから客が来るのにまるで動かない。店から人が出てこないのだ。最終的には50人ほどになり,やっと入店すると店内には15人ほどの列(汗)。ラーメン店らしからぬ立派な外観から想像するほど席数は多くない。カウンター15席で,入口脇に4人テーブルが2台。道側の窓際に待ち席があるが,ここにテーブルが4台くらいおけそうに思えるのだが・・・。結局1時について2時半に食べられた。つまり1時間半待っていたことになる。「大勝軒@東池袋」以来の待ち時間。らーめんは600円(大盛り100円)。それを3杯に「和風とんこつつけ麺」(700円)をつける。こんな行列だから薄かったりすると嫌だなと心配したが,特に急いでいる風でもなく普通に作っていたせいか,十分に濃い。ライスを入れておじやにしたくなる濃度。マー油がきいてザクッとした麺もいい。家族の評判も上々。並んだ不満は特に無し。ライスを「てやっ」と入れろと言う以前の可愛いイラストメニューが無くなったのはちょっと残念かな。貼り紙を見ると昼限定の「しお」が700円,売り切れ御免で「ぼくの空」(「俺の空@高田馬場」のパロディだろう)が700円(注文後に気づいたので未食)。レジの真ん前には燦然と輝く「東京1週間」の優勝カップ。それは金色のどんぶり。この店,「ラーメン of the year 2003」の大賞だったのだ。駐車場は店前に10台,奥に20台ほどと個人経営の店としては十分以上の広さ。
■ 味一@箱根 : 小田原市南町4-6-13 月火休 11〜16:30(スープ切れ終了)
●2001年04月08日(日)
東海道本線に平行して走る,枝垂れ柳の緑が鮮やかな街道(国道135号)沿い。新早川橋(西湘バイパス早川インターがある)のすぐ北側の「早川橋」バス停前。4月の日曜午後,店前の狭い歩道沿いにずらっと並んだ丸イスに座る,22〜3人の行列にまず驚かされる。近くのガード下に駐車場があるらしいが,それ以外の路上駐車は完全に不可能な場所。近くの河原にクルマをとめて(かなり遠回りになったが・・・)最後尾に家族4人で並ぶ。回転はおそろしく悪い。10分で経ってやっと2〜3人が,店からぽつりぽつり出てくるとといった感じ。しかも店は西向き。まだ4月半ばなのに初夏の暖かさのこの日,日射しを避けて,女性の待ち客はみな道路に背を向け,壁を向いて座っている。なんか異様な光景。通りすぎるクルマが興味深げにこちらを眺めて通り過ぎる。結局1時間半ほど待って(大汗)やっと入店。三角形の敷地に,一番狭いところは奥行き一間ほどの店内。カウンターから調理場の後ろの窓に手が届きそうだ。客席はカウンターのみで詰めて9席。席を立って後ろに一歩踏み出せばもう店外である。頼んだのは家族4人でしょうゆ(450円)2杯,みそ(500円),しお(450円)。4杯で1850円。今時これはかなり安い。「しょうゆ」は表面に魚系の油の膜。ヤケドしそうな位に熱い。ぷるぷるの縮れ麺はちょっと柔らかめかな。でも,狭いカウンター上に丼をずらっと並べ,麺を入れてから最後の具が入るまでにけっこ時間がかかっていたから,それもしょうがないところか。一見頑固そうだが意外に物腰の柔らかいオヤジさん。今でも充分通用するこのスープの味を,40年以上前から作っていたのかと思うと感慨深い。「みそ」の具にはシャキシャキの細もやし。その絶妙の炒め方に年季を感じさせる。うまい。チャーシューも入りこれで500円なら大満足。透明なスープの「しお」ははっきりした味付け。何となく「懐かしい」タイプだ。無口な感じのおかみさんが,「麺 」と染め抜かれた暖簾をしまい始めた。時計を見ると午後4時。待ち客はまだ店外に10人ほどいる・・・。昼のみの営業でこの狭さ。特に回転をよくしようとも考えてはいないように思える。行列はしかたないか。でも,これだけ待たされても家族からは何も文句が出なかったことも付け加えておこう。
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■ 十三(とさ)@小田原 : 小田原市堀之内19-13 無休 11:30〜15/17:30〜22
●2001年04月08日(日)
小田原厚木道路・小田原東インターからR255を北上し,桑原交差点を左折,酒匂川を渡った先「堀の内」交差点の手前右側にこの店はある。店前には2台分の駐車スペース。入口は素通しの大きなガラス戸だが,店内は間接照明の落ち着いた和風の雰囲気。ちょっと高級感もある。「津軽ラーメン」と店前の看板には書いてあるが,むしろメインは無国籍料理のようだ。メニューには中華料理から、韓国料理,タイ料理まで並ぶ。2種類のタイカレー(1200円),マグロのカルパッチョなんてのもあった。各々が1000円前後だが,値段相応のものを期待させる雰囲気が店にある。でも我が家が頼んだのはもちろん「ラーメン」中心。まず醤油らーめん(580円)が2杯。白いハモのダンゴが目をひく。薄い醤油色の透明なスープはまさに「ダシ」が効いているという感じ。一口飲めば「うん,うん」と頷いてしまう。肉厚のチャーシューは中央がピンク色で縁に焦げ目が付いたまさに「焼き豚」。ちょっと噛み切りづらかったが本格的なものだ。ご飯ものも欲しかったので炒飯(850円)を注文。値段は850円と高めだが,大皿に盛られ量的には充分で,具にはチャーシュー,エビがコロコロと入っている。付け合わせにレタスがドーンと2枚。何故か胡瓜薄切りも。鮮やかな橙色の辛味噌を加え,レタスで巻いて食べるようだ。もっとも,レタスの甘味&水分で肝心の炒飯の味がぼんやりしてしまう気もするので,そのままレンゲでいただいた方が僕的にはうまかった。あと,「あっさり塩味」か「こってりオイスター味」かを選べる中華丼(950円)も注文し,楽しみに待っていたのだが,炒飯が出た後で「ライスが切れてしまったので・・・」と言われる。通常なら不満に思うところだが,醤油ラーメンを食べながらメニューを見ていて,「自家製味噌を溶かしまたは絡めて食べる」と言う文句が気になっていた味噌らーめん(580円)を注文。これが秀逸。ゴマの風味も感じる甘味のある味噌に白髪ネギが乗せられ,ど〜んと山盛りに浮いている。これをダシのきいた透明なスープに溶かしてもよし,やや平打ちの麺に絡めてもまたよし。いろいろな味を楽しめる。もう少し麺が固めだったらよかったとも思うが,狙いでそう言う麺にしているのかもしれない。味噌ラーメンの新しい形を見た気がした。箱根とセットで考えたい店である。
■ ブッダガヤ@小田原:小田原市栄町3-14-14 月休 11:30〜14/17〜22 <0465-23-4003>
● 2003年4月06日(日)
小田原に「桂花」系の店があるという情報を得て早速チェックに来た。小田原駅東側を南北に走る商店街の一本東側の一方通行道を南下,「新玉新道交差点」角にある。手前にセブンイレブンがあり,交差点の先のマンション脇に駐車場が2台分ほどあるようだ。聞けばかなり以前からこの場所にあったそうだ。なぜ今まで話題にならなかったのだろう。手作りっぽい丸太のイスやテーブルが並ぶ店内はかなり年季が入ったもの。カウンター7席に4人テーブル&2人テーブル。オススメの ブッダガヤラーメンは900円。「桂花」で言うところの「太肉(ターロー)麺」で太肉(=トロトロの角肉)入り。メニューの写真は薄そうなスープの色だったが,これが色も味も実に濃い。ベタベタのスープ。麺も生煮え状態で再現性はけっこう高い。と言うか,本来個人の店だったら「桂花」はこういう味だったのではないかという感じ。具はキャベツ,茎ワカメ,メンマにゆで玉子半分。かなり満足した。普通のくまもとラーメンは600円。箱根に来たらまた寄ってみたい店だ。
◆ 次回の候補一覧
■ 鎌倉家@こどもの国 : 横浜市青葉区奈良5-4-1 不定休 11:30〜15/18〜24(日祝〜22)
■ きしち@溝ノ口 : 川崎市高津区坂戸1-21-6 日休 11:30〜15/18〜22(土祝〜21・売り切れまで)<味噌>
■ 支那そばや@鵠沼 : 藤沢市鵠沼海岸7-5-37 不定休 11〜14:30 <醤油>
■ しらいし@センター北 : 横浜市都筑区北山田1-14-21 水休 11〜21 <とんこつ醤油>
■ 寿々き家@上星川 : 横浜市保土ヶ谷区上星川464-6 水休 11〜20 <とんこつ醤油>
■ 大ちゃん@大和 : 大和市上草柳3-15-15 火休 10〜23(月〜21)
■ 長崎ちゃんぽん丸福@宿河原 : 川崎市多摩区長尾4-11-4 不定休 11:30〜15/18〜22・日祝通し <トンコツ>
■ みやこ@相模原 : 相模原市東林間4-38-8 火休 11:30〜21 <とんこつ醤油>