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東京23区の「宿題のラーメン」/さ

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「23区・提出済みラーメン/さ」 (食べてみた店) 1999/04/01〜2003/12/31現在

※営業時間等のデータは食べた当時のものです・ネット検索等で確認されるようお願いします

 ザボン@新宿:新宿区歌舞伎町2-21-4 日休 18〜翌4 <鹿児島>
 三五郎@小岩 : 江戸川区南小岩6-30-6 水休 11〜20 <醤油>
山頭火@恵比寿:渋谷区恵比寿1-4-1 
山頭火@渋谷渋谷区渋谷3-13-7 五常ビル1F・2F 
 斬(THE NN)@八幡山:世田谷区上北沢5-45-13 月休 11〜22(スープ終了まで)

汐留らーめん@汐留:港区東新橋1-6-1 日テレタワーB2F 火休 11〜22(スープ切れ終了)
 鹿○@大井町:品川区東大井5-4-10 無休 11:30〜22(売切終了) <鹿児島>
 SHISENYA BAR@金町(葛飾区東金町1-21-15 無休 11:30〜15/18〜翌3・日〜24・休前日〜翌5)
 醤屋(じゃんや)@馬込 : 大田区南馬込1-10-5 月・3火休 11〜14/18〜23 <醤油>
 じゃんず@練馬:練馬区豊玉北4-21-3 火休(月2回水休) 11:30〜14:30/17〜22(売切終了)
 純連@高田馬場:新宿区高田馬場3-12-8 無休 11〜21<味噌・札幌>
 上弦の月@蒲田:大田区西蒲田7-63-9 木日祝休 17:30〜23:30 <03-5710-5667>
 昭ちゃん@亀有 : 葛飾区亀有5-45-8 水休 11:30〜13:45/17〜翌1 <味噌>
 笑の家@南麻布 : 港区南麻布2-7-30 火休 11〜23 <家系> 
 翔丸@西荻窪:杉並区西荻南2-6-10 火休 11:30〜14:30/17:30〜22(麺切れ終了) 
 地雷源@和泉:杉並区和泉1-39-10 金休 12〜15/18〜22
 じらい屋@武蔵小山 : 品川区小山3-6-21 木休 18〜翌2 <醤油>
 二郎系>「ラーメン二郎」へ

■ スズキヤスオ@田園調布 : 世田谷区東玉川1-23-13 月休 18〜24
 盛運亭@南麻布 : 港区南麻布2-7-26 無休 11〜翌1(日16〜23・月11〜17) <醤油>
 勢得@町屋:荒川区荒川6-2-7 月休 11:30〜15/17〜21
 せたが屋@野沢 :世田谷区野沢2-1-2 日休 18〜翌1:30 

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今まで食べてみた店は「どんぶりリスト」参照

宿題の残りのラーメン」へ

 ザボン@新宿 > 「東京のご当地ラーメン」へ

 三五郎@小岩 > 「懐かしの有名店の今」へ1999.9.26

 山頭火@恵比寿 「東京の旭川ラーメン」

 山頭火@渋谷 「東京の旭川ラーメン」

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 斬(THE NN)@八幡山:世田谷区上北沢5-45-13 月休 11〜22(スープ終了まで)

2003年11月9日

店名は「斬」(ざん)。珍しく東京のこの店が「どんぶり会議」で話題(03/11/02)になり,All About Japanの『2003年美味かった都内の新店』に紹介されていたこともあってさっそく訪問してみる。交通量のやたら多い環八外回り沿いで,クルマではかなり置き場所に困る一帯だが夜8時以降は隣のバイクショップのテラスがPになる模様。道路側は大きなガラス窓で,木を多用した店内は洒落た飲み屋の雰囲気。カウンターに座ったのだが,椅子も木製(と言うか木そのもの)で座りづらく,動かそうと思ってもこれがやたら重かった。メニューは斬(ZAN・具が「秋バージョン」で650円)・素(うす味で400円)・力(チャーシュー麺で900円)・菜(炒め野菜に塩味で750円)と言う基本構成で,あと米豆特製みそ(750円)にご飯類もある。当然,店名通りの「斬」を注文。すっきりした味わいの,「昔ながらの中華そばに透明な油」と言う感じ。ゆずと胡椒が効いている。麺はストレート麺で,具はホントほぐれる感じの上質なバラチャーシュー。それにナルトと海苔。これに「秋バージョン」だから(?)三つ葉がのることになる。コリコリした食感のお茶の味(?)のメンマ(?)が印象的だった。このタイプのラーメン,今の時代ではクセになる系統ではないとは思うが,全体的には昔ながらのものを今風にまとめた無難なラーメンという印象。今風の「こってり」が苦手な人で,落ち着いた雰囲気でラーメンを食べたい人にはいい選択かも知れない。「どんぶり会議」では『寸胴鍋ごとスチームで煮込む』と言うのが売りだったのだが,その効果はよくわからなかったものの,これも一つの特徴なのだろう。

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汐留らーめん@汐留:港区東新橋1-6-1 日テレタワーB2F 火休 11〜22(スープ切れ終了)

2003年12月14日

日本テレビ開局50周年記念』と言うコンセプト(どういう関係があるのだろう?)でできたラーメン店。8月に開店して話題になった店だが,僕自身は仕事が忙しい時期でTVを見られなかったため番組の印象は薄かった。ただ,開店後マスコミに何度も登場して話題になっているので,だんだん気になっていたわけで,すでに9月に一度来て売り切れでふられている(>03/09/18)。と言うわけで今回,開店5ヶ月目で行列も一段落したことだろうと期待していったのだが,店前に5〜6人,向かいの壁側に10人以上の行列が(汗)。だが回転はすこぶるよく,20分ほどで入店〜着席し,食券を渡して10分ほどでらーめんが出てきた。基本の「汐留らーめん」がなんと780円。白いどんぶりに,具が平坦な感じで盛られているので見た目はあまりそそられない。とんこつ醤油+甲殻類(蟹・海老)と言う印象。揚げ葱(焦がし葱)が浮いていて,スープ表面にトンコツの膜。それをよけるようにレンゲでスープを飲んでみるのだが,タレの味が強いのでせっかくの濃いスープの味がわかりづらい。麺はちょっと太めのストレート麺。固めだがうれしい固さではなく,今日のはゆでが足らないような印象。具はほうれん草に柔らかメンマ,薄いチャーシューに半熟玉子。店内はカウンター3列で30席。機械的にラーメンを量産している感じがした(だから回転が早いのだが・・・)。でも一度食べられただけで良しとしよう。また並んで食べたいかと言われれば???である。こういう場所のこの手の店の場合,初めての客はあとからあとから来るだろうから,いわゆる「リピーター」が増えなくても困ることはないだろうし・・・。

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 鹿○@大井町 > 「東京のご当地ラーメン」へ

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 SHISENYA BAR@金町(葛飾区東金町1-21-15 無休 11:30〜15/18〜翌3・日〜24・休前日〜翌5)

カーナビの命じるままにたどり着いたらそれらしき店がない。車に戻り再確認したら地番は合っている。でもよくよくみてみるとなんと「東金町」を「金町」と入力してしまっていたのだ。もう23:45。日曜は24時までだから殆んど無理である。それでも一応水戸街道を挟んだ向こう側の金町駅方面に向かう。常磐線金町駅北側のすっきりした路地にあるこの店。外観は土壁風のシンプルな造りで南国風。窓がないから中は見えない。まったく「ラーメン」と言う雰囲気はない。中央の青い木の観音開きのドアをあけおそるおそる店内へ。中は見事にトロピカル。ただし暗め。「すいません12時でオーダーストップなんですけど・・・」。左右に2本張り出したU字型カウンターの中から,店員の女の子が僕に言う。中のカップル,若者のグループがいっせいにこちらを向いた。「・・・うわ〜こりゃ場違いだわな・・・」。でも口調から入店を断られているようでもないようだ。「ゆっくりはできない」と言うことらしい。こちとら元々飲む気など無い。カウンターに座る。「ご注文は?」「え〜鳥唐揚げつけそば・・・」「お飲物は?」「あっ・・・いいです」・・・ラーメン本を見て来たのがみえみえだわな・・・これじゃ。改めて周りを見渡せば,貸し切りパーティーもできるような洒落た店内。この店に来て飲み物なしで通すのはさすがに無理がある。ラーメン屋で餃子だけ頼むようなもの?しばし居心地の悪い時間を過ごした後に,まずポットに一杯のスープ割用のスープと辛味が運ばれてきた。ネギがみっちり浮くつけ汁は基本的に和風。当然しょっぱめ。唐辛子もかなり効いている。麺とのからみを考えればこんなものだろう。さて,特注というその麺はこれまた店の雰囲気にそぐわない(つまりこちらは僕ら「ラーメン好き」の雰囲気に合っている)『極太麺』。つるつるしこしこで明快にわかるうまさ。仕上げに食べていた向かいのグループの女の子も「おいしいっ」を連発。最後は少しづつ割スープを足して,微妙に変わるその変化を楽しんだ。本によると唐揚げは「特製つけダレに数日間漬け込んだ」と言うことだったが,それほどの違いは感じなかった。普通の唐揚げという感じ。閉店間際だったからか,そもそもがラーメンマニアに「つけそば」(480円)だけ食べに来られてもかなわないから,少しでも単価を上げるためにこの「鳥唐揚げつけそば」(750円)をメインの写真に持ってきたのか・・・。いずれにせよ「つけめん」なんて食べたこともない彼女なんかに,ごく自然に「つけめん」まで食べていただき,その世界に導くのには,絶好の洒落た「飲み屋」である。(2001/06/17) 

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 醤屋(じゃんや)@馬込 : 大田区南馬込1-10-5 月・3火休 11〜14/18〜23 <醤油>

2000年5月開店の新しい店。店内外は今風の「古い」造り。木材を多用していて落ち着いた雰囲気だ。名前の示す通り,醤油味だけで3種類のスープがあると言う。「昔なつかしくない醤油味」と言う店前のキャッチフレーズそのままに,メニューは「黒」(たまり醤油の濃厚な味)「紫」(非加熱本格醤油の味)「白」(白醤油の淡い上品な味)と,そそられる表現。特に「醤油好き」でなくとも,どう違うのか気になるだろう。こう言う並列的に多種のラーメンがある店は家族4人で行くと手っ取り早い。「連食」だったので3杯にしとこうと言う妻の反対を押し切って黒・白・紫(各650円)につけ麺(750円)の4杯を注文してみる。僕的には「白」が好み。けっこうこってりしているのだ。次は桜えびの香りがした「紫」かな。「黒」は思ったほど「濃厚」と言う感じではなかった。つけ麺も小さな鉄鍋みたいな形をしたものに熱々のつけ汁が入って,見た目面白かった。ただ,麺自体はスープへのこだわりの割にはそんなに特長を感じなかったので,同種の麺4杯分はきつかった。黒・白・紫は具(横長のチャーシュー1枚に海苔,メンマ)も全く同じだったし・・・。子供が食べきれない分を懸命に食べたが,半玉ほど残してしまった(申し訳なかったが),もちろんスープは飲み干した。全体的な印象としては「醤油にこだわった数種のラーメンを出す店を作ろう」と言うコンセプトがまずあって,肝心の醤油味自体は「ラーメン」としてみた場合のバランスをまだ突き詰めていないと言う印象を受けた。理屈としては非常に納得する(「ふ〜ん」と言うしかない)が,麺と一緒に食べていって「お〜っ」と言うようなインパクトを期待したほど感じなかったのだ。もっともこれは好みの問題かな。「和食」が好きな人は納得するのかもしれない。いずれにせよ,これから微妙に変化していく店だと思う。第二京浜近くの環七沿いのこの店,店前の交通量がかなり多いからクルマの場合はかなり置き場所に苦労しそうだ。(2000/10/09

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 じゃんず@練馬::練馬区豊玉北4-21-3 火休(月2回水休) 11:30〜14:30/17〜22(売切終了)

2003年1月25日

カウンター4・テーブル2×4の狭い店内。汁そば700円は節系の茶色い粉が無造作に振られたマイルドなトンコツ+魚介系。麺は中太麺。プルプルでコシがある。その上にブロック肉をそのまま切ったような横長のトロトロチャーシューが横たわる。あと白髪ネギに薄い味付けの自家製メンマと海苔。今の流行を抑えた上でさらに個性を出そうとしているのが感じられる店。次に来るな。つけそばで選べる「極太麺」が気になる。6時を過ぎてあっと言う間に満席になった。女性的な優しさのある内装の店。また是非来てみたい店だ。

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 上弦の月@蒲田:大田区西蒲田7-63-9 木日祝休 17:30〜23:30 <03-5710-5667>

2004年2月28日

クルマで入っていくのは困難な東急蒲田駅近くの商店街の裏通り,池上線の線路沿いにある。スープの出来が悪いとすぐ臨時休業になることで有名な店なので,23時過ぎでも店の外に行列があってむしろホッとした。カウンター席のみの狭い店内。調理場には女性が2人。若い方の女性が店長のようだ。その接客は丁寧というかにぎやかと言うか,実に元気。貼り紙によると,全国のラーメン「食べ歩き」を経て開店したらしい。そう言う経緯の女性店長というのはかなり珍しいパターンだろう。らーめんは450円と奇跡的な安さ。「素材にこだわり原価は300円」とのことだから,儲けは少ないと言うことになる。スープは当然の如く無化調。「熟成鶏脂らーめん」という看板の文字の通り,見た目は家系ラーメンのようにこってりしているが,味付けは淡白で拍子抜けするくらい。まさに元スープそのものを味わうという感じ。結果的にはそのスープが14番切れ歯の「超極太麺」に負け気味になるが,この麺の印象がいいからさほど気にならなかった。そもそも450円と言う値段では文句のつけようもないだろう。普通に600円以上でもよさそうな内容だもの。

 昭ちゃん@亀有 : 葛飾区亀有5-45-8 水休 11:30〜13:45/17〜翌1 <味噌>

水戸街道から,環七を北上してすぐ。それと交差する常磐線「亀有駅」のガード下にこの店はある。なんてことのないラーメン店。石神氏の「ラーメン王」に掲載してなければ見過ごしてしまいそうな店。夫婦(だと思う・それほど年配ではない)で営業している狭い店。味噌ラーメンは700円,店の外観からすれば高い感じがする。どんぶりもさほど大きくはない平凡なもの。そしてその味も思ったより平凡だった。スープはさらっとしていて,味は充分に感じるのだがボリュームを感じない。この辺は「好み」の問題だと思うのだが,ブレンドした味噌自体に「味」があっても,スープに濃厚さ(味ではなくスープそのものの濃度)が足りなく思える。札幌の「味の三平」もこう言う感じだったから,この店の言う「本場の味」というのはこれはこれで正しいのかもしれないが,少なくとも「純連@ラーメン博物館」のタイプとは一線を画す系統の「味噌」ラーメンである。この店の味噌の違いを感じ取れない僕はまだまだ修行が足りないのかもしれない・・・。> 「食べ歩き日記」(2000.2.27

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 笑の家@南麻布 : 港区南麻布2-7-30 火休 11〜23 <家系> 03-5439-5277

2000年1月23日

「スープはとんこつ醤油味・麺は気合の極太麺・これぞ横浜ラーメン」そう「福助」マークの入った名刺に書いてある。場所は古川橋交差点の北側,ラーメン的に言うなら「麻布ラーメン」と「盛運亭」のちょうど間にある。いわゆる「家系」の店。しかも「ラ博」に出店している「六角家」の姉妹店で「TVチャンピオンに出た森田氏が本気で作った」(チラシに書いてあった)と,話題に事欠かない店。平成11年11月11日11時開店。当初は日休だったが,2000年からは日曜も営業するという。店内外とも細部にこだわった造りの店で,木調で土壁風の壁。梁に縄が巻いてあるのが目立つ。奥に続く,長い逆「く」の字型のカウンターのみの店で,まだけっこうこの日の日曜はガラガラしてた。家族4人ゆったりと並んで座る。入り口右側の券売機で購入した,らーめん・600円2杯と大盛らーめん700円(半玉らーめん・500円というのもあった)の食券を渡すとすぐ取り皿の数を聞いてきた。子供の分だ。2つ頼むとなんと各々に海苔が1枚ついてきた。これは家族連れにはうれしいサービスだ。いっきに「好印象」。ほどなく出されたらーめんは「六角家」の印象どおり,「マイルドでワイルド」。濃い目のとんこつ醤油スープが固めの平麺にからんで心地よい。鶏油が独特。チャーシューはバラ肉でまぁ普通,それに家系のお約束のほうれん草と海苔3枚。スープだけ後で飲むとさすがに濃かった。そのへんが「ワイルド」。でも,都心でこの「家系」はありがたい。妻はトイレの造作にしきりに感心していた。石を積み重ねた男女別のトイレ。手洗いの大きな壺があったと言う。「味千@池袋」といい,トイレにこだわるのが昨今の流行のようだ。ラーメン店でも女性に支持されるような「造り」が必要なのだろう。でも「家系好き」の僕は味で支持したい。

2000年10月09日

この店は2度目なのだが,以前ネットで話題になった「つけめん」を思い出したのだ。が,券売機を何度見直しても「つけめん」なんてない。店員の女の子に「つけめんはもうやっていません」と言われがっかり。すなおにラーメン(600円)を食べる。まさに「家系」の味。文句はない。キャベチャーが100円というのもありがたい。小鉢にみっちり詰め込んで出てくるからお得。濃厚スープの合間にちょうどいい。

2003年2月16日

最近の家系の店では例の中国輸入野菜の農薬問題の影響か,トッピングのホウレン草を止めているところが多いが,この店で久々にそのほうれん草を見た。今まであって当然なものだっただけに,復活すると「やはりこの豚骨醤油スープにはほうれん草だよな・・・」としみじみ感じてしまう。

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 純連@高田馬場 > 「東京のご当地ラーメン」へ

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 地雷源@和泉:杉並区和泉1-39-10 金休 12〜15/18〜売り切れまで

2003年03月02日

環七外回り沿い,甲州街道を越してすぐの一方通行の側道地帯。すぐそこに環七のクルマの流れが見えるのに妙に静かな一帯だ。間口が狭く奥に深い店内は元々はバーかと言う大人の雰囲気。黒一色のカウンターに9席。BGMにはいい音でジャズが流れている。坊主頭の店主も強面でちょっと緊張感がある。回転は悪いが,ビールでも飲んでゆっくりと待つのにはぴったりの雰囲気だ。アルコール類もあり,つまみ系のメニュー(チャーシュー・メンマ・味玉の三品盛皿・500円等)も。カラーの写真入りメニューには洒落た名前のメニューが並ぶ。我流旨味ソバ(700円)・潮の旨味ソバ(700円)・肉ソバ(950円)等々。ご飯物も炙り焼きチャーシュー丼(400円)・豚めし(200円)等ちょっとそそられる。結局注文したのはそのメニューにない「潮つけソバ」(780円)。スープは今風の動物系+魚介系のブレンド。もちろん無化調。細かい海苔と香辛料がびっしり浮いたかなり濃いめのつけ汁。麺は「三河屋製麺」の平麺。固めで喉越しがいい。日本蕎麦よろしく,ちょっと汁につけて食べるのがいいかも。柔らかいのに噛みごたえのある極太メンマが印象的。微妙な味付けもgoodだ。香ばしく炙られたバラロールチャーシューに赤いクコの実。麺の上には糸状の削り節と海苔。見た目も洒落ている。最後にスープ割りすると本来の味に近づく(唐辛子があるけど・・・)。待ち時間を含めるとずいぶん店にとどまったが,そんなに客をこなしていないのに8時過ぎに閉店になってしまった。あまり数をこなして儲けようという意識はないようだ。

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 じらい屋@武蔵小山 : 品川区小山3-6-21 木休 18〜翌2 <醤油>

中原街道「平塚橋交差点」を北西へ。街道から駅自体が思ったより奥にあり迷ってしまうが,何とか見つけ出す。外から覗いただけでもすぐわかる,とても狭いカウンターのみの店(ぎりぎりに座って7〜8人で一杯)。入り口脇の券売機で「じらい屋ラーメン・600円」の食券を購入。両脇の客と肩を合わせるように食べたそのラーメンは思ったより正統派(オーソドックス?)の醤油味。が,とにかくニンニクがきいている。注文の時にいちいち「ニンニクは入れますか」聞かれるわけだ。でも楽に完食。トッピングの「とりたま」を追加することを忘れていたことに店を出てから気がついた。なんかこの店の「話題」としてはあとひとひねりあったよなぁと思いながら食べていたのだ。> 「食べ歩き日記」(2000.3.20)より

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 スズキヤスオ@田園調布 : 世田谷区東玉川1-23-13 月休 18〜24

周囲は思いっ切り閑静な住宅街。周囲に店舗らしきものは何もない街角,なんとアパートのベランダの下の部分に軽のワンボックスの屋台を固定し簡単なテーブルを追加しただけの店。脇に立つ門柱の表札は「鈴木」姓だったから,自宅の駐車スペースをラーメン店にしてしまったと言うことか。調理場スペースとの仕切りはラチスのついたてのみ。実にお手軽だが,「スズキヤスオ」の手彫りの木の看板を下から照らし出し,ラーメンの立て看板はデザインされたものと,不思議と全体として見ると安っぽさはない。ついたて越しに覗き込むと大きめの五徳コンロが窓の下にズラッと並び,手スリに深ザルをずらっとひっかけているのが妙に笑える。あちこち見回してもメニューらしきものが貼ってないので迷っていたら,ご丁寧に「ご注文は?」とラミネートしたメニュー表を渡される。フランス料理のオーダーをするようで,その「遊び心」が楽しい。ラーメン・650円を注文(九条ネギや豚肉の値上がりで5/22から麺類を50円アップしたそうだ)。調理は軽トラ屋台内でするわけではなく,正面の小さなテーブルの上で若い今風の店主が黙々とラーメンを作っている。アウトドアの料理を見ているような感じだ。基本的にはトンコツ醤油+背脂と言うことになるのだろうが,タレの味は強く独特。スープを飲むとバターっぽい甘ったるい感じもある。分類不能の独特の味。それにユズの香りと揚げネギの甘さも加わりまさになんでもあり。麺はザクッとした感じのストレート麺。けっこう量は多い。白い陶器製のカップの冷茶が旨い。もちろん店にトイレとかはなく近くの公園のそれを利用するようだ。道すがら見える家はそこそこの立派な家ばかり。車庫にはそこそこのグレードの外車が並ぶ。そんな街の静かな街角にこんな店があるのである。話題になるわけだ。近所から苦情は来ないのか心配してしまうが,屋台だからと言って飲んで騒ぐようなことは控えたい店だ。もっともこの場所では帰りがけに一杯なんて言う酔っ払いはいそうもないか・・・。(2001/05/27

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 盛運亭@南麻布 : 港区南麻布2-7-26 無休 11〜翌1(日16〜23・月11〜17) <醤油>

「南麻布」といっても東南のはずれ,古川橋のそば,片側3車線の桜田通り沿いにある。名前通り(?)ベタベタの「町の中華系定食屋」という外観。「麻布」というイメージからはほど遠い(私見だが)。店の前のビニール椅子には,手書きのメニューが「たてかけて」あった。何の気負いもいらない店である。右にテーブル席,左側にカウンターで囲まれた狭い厨房。鼻の下にヒゲを蓄えたいかにも「ラーメン屋のおやじ」と言った感じの店主が,汗だくになってフライパンを振っていた。ラーメンは典型的な「しょう油ラーメン」の見た目。背脂とか脂の膜,濁りなんてのはない。そのスープを一口飲んだとき,かつての「喜楽@渋谷」を思い出した。懐かしい味だ。焦がしネギでも入っているのかと探したが見あたらない。透き通ったきれいなスープ。「ネギ油」がきいているのだろう。麺はこの手のラーメンにしてはやや太めの縮れ麺。スープとよくからむ。厚めのチャーシューが1枚のるが,「自信作」というだけにたしかに柔らかくて旨い。チャーシューメン(850円)にしてもよかったかなぁ。スッキリした味のメンマ,シャキシャキのモヤシと全体のまとまりがよく,気に入ってしまった。何も知らずにこの店の前を通っても,「入りたくなる」ような店ではないのだ。ラーメン店は「見た目」では決められない。(1999.9.12

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 勢得@町屋:荒川区荒川6-2-7 月休 11:30〜15/17〜21 

2001年11月11日

地下鉄千代田線町田駅すぐそばのにぎやかな場所にあるこの店,奥に深い店は手前にテーブル4台。奥の調理場を囲むように角を取ったL字型のカウンター9席ほど。日曜の午後2時過ぎで店はきっちり満席。ちょうど空いたカウンターの右奥の席に座る。ここは背中に壁があってらくちんだ(笑)。店前の看板におすすめと書いてあったつけめん650円を注文する。大盛りは100円増し。メニューはシンプルで,あとはラーメン(600円)とチャーシューメン(800円)のみ。トイレの奥に空間があって粉が散らばっているから,どうやら自家製麺のようだ。メニューにも赤字で「自家製中華そば」と記されている。若夫婦2人で営業している店のようで,まさに「黙々と」仕事をしている。奥さんは静か(声が枯れている?元気がないとも言える)で,満席の割にちょっと異様な静けさがある。レジ脇の壁にネットの面々の色紙が並ぶのには微笑んでしまった。一般の人にはその意味がわからないものだろうが,若い店主はその意味をよくわかっているのだろう。先日NTV「ホンの昼飯前」の「荒川区ベスト5」で見事1位になっていたもの。茹で時間の関係か回転はちょっと緩慢。着席時は,ほとんどが待ち客だった。十分に店内を観察し終わった頃,やっと僕の分が出来上がる。切立のドンブリに『ピカピカの山盛の太麺』。もう見ただけでそそられるまん丸の断面の中太麺。食べてみればアゴが疲れるくらいコシがある。束になると唇で噛み切ることは難しいくらい。量は多め。一方,つけ汁にはのりとナルトとしっかりした肩ロースチャーシューが浸る。こちらは量は少な目だ。味はどっしりしたとんこつ魚介系。甘辛で系統的には「東池袋大勝軒」スタイル。この手のスタイルは飽きられることはないから,場所的に言ってもこの先どんどん行列店になることだろう。うるさそうな年輩者の客が多いことからもそれはわかる。一時の流行では終わらない落ち着きというか「風格」がある。前回は夕方には売り切れで閉店していたから,休日とかの営業時間は実質上昼のみになるのかもしれない。クルマの場合ミニパトに注意。路上駐車には厳しい。前の道をぐるぐるまわっていたもの。

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 せたが屋@野沢 :世田谷区野沢2-1-2 日休 18〜翌1:30 

ぢゃぶ屋@上馬」からの連食で,この2店はクルマならかなり近く,けっこう満腹だったのだが,なんかこの機会を逃すとしばらく食べられなくなる気がして連食(案の定この店はその後「日祝休」となり,僕には遠い店となった)。環七上馬交差点南側(内回り),「龍雲寺交差点」の北東側角にある。白いテント看板に「せたが屋」と染め抜いた紺の暖簾と,外観は普通っぽいが中は意外に若作り。店主の趣味だろうか,「時計じかけのオレンジ」「ライムライト」「ローマの休日」・・・僕の世代では懐かしい映画のポスターがずらっと並ぶ。お冷やは壁側にある蛇口付きの鉄製のタンクから自分で汲むことになる。調理台は高め。見下ろされる感じだ。満腹なのに注文したのは,麺350gで話題の「ひらつけめん」(700円)。平皿に盛られたそれは一目で「多いっ」と感じる量。噛み応えある幅広のその麺をつけるつけ汁は,魚介系のダシが強烈に効いた濃厚スープ。酸味も辛味もそこそこにあり,そこに濃いめの煮干し油が浮いている。これが麺に実によく絡む。具は柵状に切ったチャーシューがゴロゴロ。実にインパクトのある一品だが,後から入ってきた酔っ払いのオヤジ3人組からは不満がちらほら。鶏ガラスープの世代なのだろう,魚系の強さが合わないらしい。でもその中のひとりが「しょちゅうラーメン食ってる人はこれがいいんだよ〜」と言っていた。同意。これでいい。おろしニンニクにに白ゴマを混ぜた「特製薬味」を加えるとさらに強烈な味になる。もう腹一杯でさすがにスープ割りは出来なかった。若い店主は「独学」だそうな。奇をてらわず,オーソドックスなスタイルでインパクトを出すこの店,名店の予感がする。(2000/12/03

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