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和歌山ラーメン食べ歩き

  井出商店@和歌山
  「井出商店」の持ち帰りラーメンについて
  まるさん@和歌山
  まるやま@和歌山

 井出商店@和歌山市

和歌山市田中町4丁目交差点 0734-24-1689 木休15〜翌1  隣の空き地に駐車場

「和歌山『井出商店』は単なるブームでは終わらない」

井出商店を初めて知ったのは「TVチャンピオン」の正月特番(1997年か1998年)だったと思う。全国各地のラーメンの中から日本一になったと記憶している。和歌山ラーメンの旨さは「まっち棒@池尻」で感じていたので,以来ずっと気になっていた。横浜ラーメン博物館に出店していたのは知っていたが,どうもラ博ができたばかりの頃(5,6年前)に並んで食べた「こむらさき」と「一風堂」の印象がよくなかったので,本店で食べなけりゃという意識が強く,食べないままでいた。札幌の「純蓮」と並ぶ憧れのラーメンだったのである。

その井出商店に着いたのは5月の連休の最終日,しかもその日のうちに茨城(大阪の茨木ではない)の自宅まで帰らねばならない。午後3時から開くのを待っていたのでは帰宅できなくなってしまう。昼に営業している2店(「まるさん」「まるやま」)をまわり,それなりに満足した。午後1時に阪和道に乗る。しかし,ずっと「井出商店」のことばかり考えてた。「次に和歌山に来ることなんかあるのか・・・ええい戻ろう」。岸和田ICまで来たところで(33km)Uターンしてしまう。往復2200円の無駄な出費である。でもまた来ることを考えれば安いものだ。井出商店の駐車場に着いた所で,夜に備えて仮眠していた妻を起こす。妻あきれる。でもおりる準備をしている。なんと「私も食べる」という。僕と同じ今日の昼3杯目のラーメンなのに・・・。わが妻もただものではない。

さてその井出商店なのだが,高速からおりて和歌山市内中心に入った大きな交差点の角にどんとある。「井出商店」と書いた大きな黄色いシートの看板がとても目立つが,店の木造の建物自体は,ビルやコンビニの建ち並ぶまわりの風景から浮いた古いものである。路地裏にある古い小さな中華料理店がいきなり都会に押し出されたといった感じなのだ。開店1時間前だったが,すでに10人ほど並んでいる。隣の専用駐車場(5,6台分くらいか)に運良くとめられた。妻と並んで待っていると,2時半で早めに開店してくれた。これは運がいい。車をとめてる間に20番目位になってしまったので最初のグループには入れなかったが,ほどなく入店できた。店の中は予想以上に狭かった。6帖分くらいだろうか。真ん中のテーブルにきっちり8人,両脇のカウンターに5人ずつくらいか。厨房からの通路も狭くその脇のカウンターに座ったので,手持ちのラーメンが頭の脇を行き来し危ないくらいだが,さすが全国区のラーメン店,店員のお姉さん方の手際はいい。客がどんどん回転していく。すぐ出てきた中華そば(500円)は小振りのどんぶりで,濃い醤油色のスープに細麺,チャ ーシュー・メンマ・花形の縁の赤い蒲鉾に青ネギがふられたもの。基本的には「支那そば」の風情だが,スープが独特(魚系のトンコツ醤油とでもいおうか)なのである。色同様,味も濃いが麺には合う。夫婦共々いたく納得する。この昼3杯目のラーメンだがするする入った。ただ,僕のは大盛りだったので失敗する。このHPを見て行かれる方があったら,是非普通盛りにして欲しい。あまり大きくないどんぶりに大盛りは2玉分入ってくるので非常にラーメンのバランスが悪くなるのだ。麺ばかりになってしまう。スープも薄まってしまう。店の人も,それを感じてか「スープ足しますから」と言ってくれたのだが,追加のタイミングは難しい。でも納得した。食べてよかった。「和歌山ラーメン」というHPで調べた他の2店と比べても「井出商店」は頭一つ上の味だと思う。好みの問題もあるとは思うが,これほど明快な濃い味なら「和歌山ラーメン」を食べたということが実感できる。これはつくられたブームではない。少なくともこの井出商店のラーメンは出るべくして出てきたものである。単なるブームでは終わらない味だ。ラーメン博物館で食べたことはなかったが,これだけ売れてるのに,この1等地で古い店を少し改装した程度で営業している。その狭い店の中で食べるのがいい。麺のゆで時間は短い(おみやげ用の麺では1分半と指定)。伸びやすい麺のようだ。つくられたラーメンをすぐ食べられる状態でないとこの旨さはわからないと思うのだ。この手のラーメンは最初の一口のインパクトが全てなのである。

満足して店を出たら(3時頃か)行列は60人くらいになっていた。でも,また来たいと思った。(1999.5.5)

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 「井出商店」の持ち帰りラーメンについて

この日,子供を車で待たせて(子供はすでに2杯ずつ他で食べてた)妻と食べたので,おみやげ用のセット(1人前500円)を3人前買ってきて,翌日自宅で食べてみた。これは,店で出すそのままの麺と具をその場でラップで包み(ネギまで),スープもそのままの量をポリ容器に入れた物なので,ほぼ店で食べた味だった。ゆで時間の指定は「1分半前後」,火力の弱い家庭用のガス台では1玉ずつゆでるのがベストである。できあがったら即食べないとのびた感じになってしまう。固めにゆでるのがいいと思う。もし知ってる人が和歌山に行くのなら,頼み込んででも買ってきてもらう価値があると思う。スープが,粉末とかお湯で薄めるものではないので,調理の手順さえ間違わなければ,けっしてラーメンフリークの期待を裏切るものではないことは保証する。(1999.5.6)

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 まるさん@塩屋 :  和歌山市塩屋6-2-88  日休 11〜23 TEL 0734-44-1971

和歌山ラーメン」というHPで,「井出商店とは親戚,井出系のエース」と書かれている店。町の中心からはやや外れたところにあるのだが,行列ができていた。大きいテーブルが中央にひとつ,座敷にふたつ,あとカウンターが正面(4人)と右側(7人)といったレイアウト。店の大きさの割には従業員の女の人が多く(4,5人)みなニコニコしていて気分のいい店だった。味は「井出系」だが,「まっち棒@池尻」より薄めと感じた。「井出商店」で食べる前だったので東京の店と比較するしかなかった。やはり基本的には「支那そば」であり,スープが濃厚こってり醤油味になったものである。麺はやわらかめ。固めを注文するのがいいようだ(ここでは「かたいめ」と言っていた)。量的にも小ぶりのどんぶりなので,食べやすく8才の娘も「これならまだ食べられる」と言っていた。当然のように各テーブルの上に寿司(押し寿司とのり巻き)が置いてある。おみやげに押し寿司の方(1本100円・「紀州名物・元祖あせ巻寿し」と書いてある)を買って帰って,「井出商店」の持ち帰りラーメンと一緒に食べたらおいしかった。和歌山ラーメン(特に井出系)の濃いスープによく合っていると思う。(1999.5.5)

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 まるやま@塩屋

和歌山市塩屋5-154-7 ABCパチンコ店向かい TEL 0734-45-7321

上記HP筆者のお気に入りの店ということで訪ねる。「まるさん」のすぐ手前。勢いで一家で連食する。こちらは町の「中華料理店」といった感じ。焼き肉もやるようだ。テーブルが7つくらいだが従業員の数が少な目で,おばさんがばたばたしていた。「支那そば」ではあるがスープの基本が「井出系」と異なり,醤油+油といった感じ。これがもう一つの和歌山ラーメンという「車庫前系」の味なのか?。麺は固めだった(妻は固すぎると言っていた)。自分の中でできている「和歌山ラーメン」のイメージからすると,もの足りない感じのするラーメンだった。(1999.5.5)

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