● 東京の博多ラーメン
食べ歩きを始めた1978年当時に,博多ラーメンの記憶はない。「とんこつ」という概念も知らなかった。熊本ラーメンは,桂花@新宿や火の国@下北沢で当時から知っていたのでむしろそちらのほうがメジャーだったのだ。僕にとって博多ラーメンは,おそらく渋谷の東急ハンズ手前にあったチェーン店「ふくちゃん」あたりが初めての経験だったんだと思う(ふくちゃんは水戸周辺に3度出店したが,いづれも撤退している。けっこう気にいってたのに・・・)。博多ラーメンの本格的東京進出はそんなに古いことではないと言うことになる。以下,東京で食べた「博多ラーメン」について書いてみる。
■ 御天@井草 : 杉並区井草1-29-3 無休 11:30〜14:30(土日祝〜16)/17〜翌3(日祝〜翌1)
■ 御天@千駄ヶ谷:渋谷区千駄ヶ谷5-15-8 日休 11〜14:30/17〜25
■ 金太郎@足立一ツ家 : 足立区一ツ家3-1-10(環七沿い) 無休 18〜翌4
■ 九州一番@代田: 世田谷区代田4-7-15(環七沿い) 無休 11:30〜翌4(日祝〜翌3)
■ じゃんがら@原宿
■ なんでんかんでん@新代田
■ 一風堂@恵比寿:渋谷区広尾1-3-13(明治通り沿い) 無休 11〜翌4(日祝12〜24)
■ 一風堂@吉祥寺:武蔵野市吉祥寺本町1-18-1 11〜翌4
■ 博多丸金@渋谷
■ 博多天神@新宿
■ 柳屋@用賀 :世田谷区用賀4-2-1・無休・11〜15/17〜翌0:30(土日祝11〜23:30)
■ らあめん英@経堂:世田谷区経堂2-8-7 不定休 11:30〜15/17〜24(土日祝11:30〜24)
■ よかろうもん@墨田・緑 :墨田区緑3-17-8 月休 11:30〜15/17:30〜翌2:30(土日は通し営業)
■ 唐そば@渋谷 :渋谷区渋谷2-22-6 日休 11〜23(22:30で行列を切るようだ・1999.11現在)
■ 長浜食堂@新井薬師 :中野区松が丘2-2-13 無休 11:30〜15/17〜翌1
■ いち@千歳烏山 :世田谷区給田3-31-18 無休 18〜24
■ 一蘭@六本木:港区六本木4-11-11六本木411ビル2F 年中無休 24時間営業
■ 一蘭@上野:台東区上野7-1-1 アトレ上野山下口店 無休 24h
■ 田中商店@足立:足立区島根1-2-3 無休 18〜翌4
■ 赤のれん@丸ビル:千代田区丸ノ内2-4-1 丸の内ビル6F 無休 11〜23(日〜22)
■ ばさらか@原宿:渋谷区神宮前4-29-7 無休 11:30〜23
■ やまちゃん@東銀座:中央区銀座3-11-10 無休 11〜翌4(日祝〜24)
■ 博多市場@渋谷:渋谷区道玄坂1-19-10 日休 11〜15/17〜翌3
■ 秀@赤坂:港区赤坂2-17-58 日休 12〜23(売切終了)
■ 虎@王子神谷:北区神谷3-43-17 火休 11〜15/18〜24(スープ切れ終了)
■ 御天@井草 : 杉並区井草1-29-3 無休 11:30〜14:30(土日祝は〜16)・17〜翌3(日祝〜翌1)
●1999年6月27日(日)
僕にとっての一番のお気に入りの店である。基本となるラーメンは630円。なんでんかんでんから独立した店らしいが,とんこつくささは抑えられているように思う。たれの味も薄い。ただ,スープ自体は濃厚だ。本格的な細麺とよく合っていて,本場はこんな味なんだろうなぁと「感じさせる」味である。量は少な目か。必然的に替玉(130円)になるが,その量は多めだ。固さはお好み次第である。標準でもかなり固めだ。トッピングで玉子・ザーサイ・せん菜等が選べる。高菜チャーハンは高め(800円)だが,パラリとしていて食べやすい。具は高菜とザーサイのみ。それにマヨネーズをかけたシーチキンがのっている。これが意外に合ってるのだ。連食で麺類に飽きている子供達は喜んで食べていた。酒類も豊富。飲み客が深夜は多くなるのが少し気になる。今回は日曜の夕方に子連れで行ったのだが,店のお姉さんの感じもよく,子供用にと取り皿・お椀等が頼まなくても出てきて非常に居心地がよかった。もともとのお気に入りが,さらにお気に入りになった。()
●2002年3月10日(日)
最後に久しぶりにこの店へ。メニューがどんどん増えている感じで,しかもそれがステーキ,リブ,ソテー,牛タン塩焼,角煮等々だったりするから,久々に行ったら壁のメニューにシンプルなラーメンが見つからず(テーブル席から見えなかった?)「・・・ラーメン?」と疑問形で注文してしまった。トムヤンクンの「タイ式ラーメン」,カレーそぼろの「インド式ラーメン」というもとても気になったのだが,たまにしか行かないのにそこまでは冒険できない(笑)。値段もたしか900円くらいした(高い〜)。この店でお持ち帰り用の「辛子高菜」1パック(400円)を買って帰るのが我が家の恒例だったのだが,その貼り紙も見つからず断念。ちょっと心残り。
>「どんぶり会議」に投稿(2002/03/14)。
■ 御天@千駄ヶ谷:渋谷区千駄ヶ谷5-15-8 日休 11〜14:30/17〜25<03-3530-4818>
●2002年12月23日(祝)
濃厚博多ラーメンの店「御天@井草」の3店目の支店展開になる。明治通り沿い,千駄ヶ谷5丁目歩道橋そばのY字路のところ。奥に続くカウンターと入り口脇にテーブルが2+2。午後10時過ぎではその客層も,かなり多彩なメニューも飲み屋の雰囲気。それでもめげずにラーメン(630円)のみを注文。スープは濃いが甘い感じ。極細麺はちょっとやわらかめで連食のせいか持て余し気味。でも量が少ないからなんとか平らげる。青ネギが助かった〜。ちなみにその他のメニューは高菜チャーハン(800円)はいいとして,豚串100円・手羽先の煮込み100円・ねぎチャーシュー550円・ポークソテー900円・和風ステーキ600円・牛タン塩焼き900円・黒豚のリブ480円等々・・・本店もそうだが,これはもう手頃な値段の飲み屋ですな。要するに博多の屋台のノリだろう(笑)。本店でよく買った持ち帰りの辛子高菜(400円)を久々に買って帰る。これがホント辛いのだ。>オフィシャルHPが出来たようである。
■ 金太郎@足立一ツ家 : 足立区一ツ家3-1-10(環七沿い) 無休 18〜翌4
インターネットで「久々に博多ラーメンらしい博多ラーメンを食べた」と評されたところ。確かに濃いが,「なんでんかんでん」ほど臭くはない。辛子高菜が良く合う。600円だが,行くと必ず替え玉券をくれる。妻もどんぶり持ってスープを飲み干す。(1999.1.10の日記より引用) ・・・詳細は次回食べたときに追加する
■ 九州一番@代田 : 世田谷区代田4-7-15(環七沿い) 無休 11:30〜翌4(日祝〜翌3)
9時過ぎに環7沿い代田の「九州一番」へ。ここは店員に活気があって,でてきた博多ラーメンにも活気があった。すぐそばの「なんでんかんでん」に比べるとたしかにあっさりしていて,博多出身の人に「博多の味じゃない」と言われそうである。でもこれはこれでいいんじゃないかとも思う。東京の人にあったとんこつラーメンだろう。3杯目のラーメンとなる妻も納得して食べきった。辛子高菜がどんと大きな容器においてあって味の変化を楽しめた。となりのカップルは明らかに入れすぎて,すごく辛そうなスープの色をしていた。ホンの少し入れるだけでけっこう辛くなるのに・・・。おみやげに300円の辛子高菜を買って出る。(1999.3.22の日記より引用) ・・・詳細は次回食べたときに追加する
■ じゃんがら@原宿
まだできたばかりの頃に秋葉原本店でも食べた。「全部入り」というのがあって,角煮・明太子・味玉子・・・とにかく全部はいってる。この店が話題になってずいぶん経つが,秋葉原は今なおいつもすごい行列である。気後れしてしまう。そう言う意味では原宿は少しマシか。おしゃれな場所のおしゃれな博多ラーメン。原宿駅前から表参道へゆっくりクルマを走らすと,店の前(下?)に行列がいつも見える。場所柄かカップルばかりだ。階段を上りオープンな店内へ。まず入り口左のレジで食券を買わなければならない。「ぼんしゃん」を注文。それを大声で復唱し店内の店員がそれにいっせいに答える。活気がる。騒々しいくらいだけど・・・。ここはカウンターのみの店なのだが,固定された椅子と椅子の間隔がとても狭い。ここにどうぞとすすめられても躊躇するくらい肩をすぼめて座ることになる。どんぶりより一回り小さい金属の皿に載せられて出てくるのだが,博多独特の細麺の量は少なめ。「替玉」が必至の量だ。スープは十分博多っぽいトンコツスープ。ぼんしゃんならだいたいみんな満足するのではないか。一頃と違い,ネット上(少なくとも東京のそれ)ではもはや話題にもならない店なのだが,一般的にはここは完全にスタンダードな「有名店」。田舎から誰か友人を連れてきて,何か話のタネになるラーメンを食べさせるなら最も面白い店かもしれない。何と言っても「原宿駅前・表参道沿い」の「博多ラーメン」なのである。話題性は今なお充分である。ただし,あれこれ頼むとけっこう高めのラーメンになる点は注意した方がいい。(2000/03/05)
■ なんでんかんでん@新代田
博多ラーメンブームの火付け役。環七沿いだが警察が出動するほどの大行列は有名だった。食べてみれば確かに濃くしかもくさい。本場の味はこうなのかと思ったりしたが,今は考えを変えている。>「博多のラーメン」 ・・・詳細は次回食べたときに追加する
■ 一風堂@恵比寿 : 渋谷区広尾1-3-13(明治通り沿い) 無休 11〜翌4(日祝12〜24)
ラーメン博物館OPEN時に,2時間並んで食べた時の印象はよくない。あっさりしていたのだ。そのせいかしばらくたって開店した恵比須店でも,期待した割にはものたりなかったという記憶がある。2度目に白丸元味にして多少納得したが ・・・詳細は次回食べたときに追加する
■ 一風堂@吉祥寺:武蔵野市吉祥寺本町1-18-1 11〜翌4<0422-23-8186>
●2002年3月10日(日)
吉祥寺駅北西部の吉祥寺大通り沿い,近鉄の南側にある。店は地下1階で,狭い階段を降りる。ジャズ。壁側に2人テーブルが並び左手前に6人テーブル2台。左から奥に続くカウンター。白丸元味と赤丸新味(700円)を2杯ずつ注文。「違いがわかりますか」と聞かれたので「白丸がこってりでしょ?」と答えたら「赤丸がこってりです」と言う。僕の認識は本来の博多スタイルを東京向けにアレンジしたのが「赤丸」だと思っていたので「???」。出てきた赤丸はニンニク油に背脂が浮き(だいぶ前に食べた恵比寿の「赤丸」はこんなだったかしら?)辛し味噌・味付きぶつ切りチャーシューがのったもの。コッテリと言えばたしかにそうだが,娘にも妻にも油っぽいと不評。ボリュームはあるが,どんどん博多ラーメンから遠ざかっていくような印象。明太子ごはん(280円)には海苔に黄色いタクアン細切りがのる。量的にサイドメニューとしてちょうどいい。開店を待って2組目で入ったのだが,出るときには狭い階段まで行列していた。
■ 博多丸金@渋谷
明治通り沿いにあった。看板(幕)は非常に目立つ。味の印象は薄い。確かに食べた記憶はあるのだが・・・ ・・・詳細は次回食べたときに追加する
■ 博多天神@新宿
高いカウンターが奥に続いていた。渋谷にもある。共通の替え玉券をもらったがまだ使っていない。 ・・・詳細は次回食べたときに追加する
■ 柳屋@用賀 : 世田谷区用賀4-2-1・無休・11〜15/17〜翌0:30(土日祝11〜23:30)
用賀は学生時代4年間住んでいた町だ。新玉線が開通した年で,当時(1977〜1981)玉電の線路跡地が用賀の駅の東側に長い空き地として残っていた。それが道路になり,その道路沿いに「柳屋」ができた。奥行きはあるものの間口の狭い店で食券制。小ぶりなどんぶりの本格的博多ラーメンである。・・・詳細は次回食べたときに追加する。
■ らあめん英@経堂 : 世田谷区経堂2-8-7 不定休 11:30〜23頃(スープ切れ終了)
経堂の駅北口からの商店街の途中にある。奥への高めのカウンターだけの店。若い店員(?)2人だけだった。坊主頭に法被と鉢巻,活魚料理の板さんみたいで店員同士の言葉遣いも丁寧と,店の印象はいい。ステンレスの厨房の壁も上まできれいに磨かれている。動きはキビキビしている。が,なぜか僕の麺を作り始めるのにしばらくかかった。客は8人くらいだったんだけど・・・。出てきたラーメンは「博多ラーメン」というより,「背脂系」のラーメンのようにスープに背脂が溶け込んでいるような見た目である。味も甘い。「博多」のお約束通りの細麺は固め,それにメンマと味玉子がのる。角煮ラーメンにすると,桂花@新宿のようにキャベツがのってくる。コッテリスープには合いそうだった。本来の「博多ラーメン」のイメージからははずれると思うラーメンだが「特長」はあると思う。スープがもう少ししょっぱい方が僕の好みではある。(1999.6.6)
■ よかろうもん@墨田・緑 : 墨田区緑3-17-8 月休 11:30〜15:00・17:30〜26:30(土日は通し営業)
京葉道路と三ツ目通りが交差する緑3丁目交差点にある。一般道で都心から茨城に帰る場合,慣れない頃この交差点を目印にした(6号に直線で続くから)関係で,今でもよく通る。だから店ができたのはかなり前から知っていたが,黄色と緑の外装に抵抗があって入らなかった。最近になっていろいろなところから名前を聞くようになり,食べてみる気になったのである。
店は奥行きがなく横に広い。道に平行したカウンターとテーブルが2台(8人分)。入ってすぐ分かるトンコツ臭が強烈である。わかっていないとこの臭いはつらいかもしれない。小ぶりの低めのどんぶり,固めの細麺(九州直送という),万能ネギと見た目はまさに本場風。スープも濃い。問題はこの臭さである。つい最近,本場九州博多の屋台で食べてきたので,「本場は濃厚で臭い」と言うイメージが必ずしも正解ではないと思うようになってきている。だから,このトンコツ臭が余計気になった。体調がいいときに「こてこての博多トンコツが食べたい」と思ったら丁度いいとは思う。(1999.6.6)
■ 唐そば@渋谷 : 渋谷区渋谷2-22-6 日休 11〜23(22:30で行列を切るようだ・1999.11現在)
「とうそば」と読む。その特異なネーミングで気になっていた店だ。正確には「博多」ではなく「北九州」の人気店の2代目が展開する東京1号店だそうだ。明治通りと青山通りが交差する,渋谷駅前(東急文化会館側)の坂を青山方面に上った中ほどにある。祝日の午後10時30分,行列は奥まった店の前の歩道まで伸びていた。少し気後れしたが,「こちらのお客さんで本日は麺切れとなります」という女のコ(バイト?)の声で並ぶ気になった。僕のあとにきた客10人以上。みな断られていた。気をつけたほうがいい。行列店のため,早め(10時30分)に,列を打ち止めにするようだ。その女のコに聞いたら,開店して間もないがTVに出てからずっとこの調子という。僕の前には5歳くらいの子供を各々連れた「若いお母さん」達のグループ。これもマスコミの影響か。入り口の「昭和34年創業」と言う木の看板が目立つ。塗装していないトタン板の壁には「キッコーマン」の古い看板。木製の格子の引き戸。茶色い柱にアイボリーの壁,店内の照明は裸電球。ねらいはレトロか。ラーメン・600円は小ぶりのどんぶりに。浮いた香油は旨みがあるが,スープは中ぐらいの粘度で,さらっとしている。思ったほど濃厚さはない。東京向けのアレンジか,それとも「北九州」とはこんなものなのか。麺は他の「本場博多の麺」と言われるものから比べれば一般的なもの。バラ肉チャーシューも平凡な感じ。ただしキクラゲは多め。全体としてはボリューム感に欠けるか。でも,一般的にはこんな感じの方が受け入れられやすいのかもしれない・・・。(1999.11.3)
■ 長浜食堂@新井薬師 : 中野区松が丘2-2-13 無休 11:30〜15/17〜翌1
中野駅から中野通りを北上し,西武新宿線の踏み切りの先・左側にある。哲学堂に続く並木道の入口にあり,花見の時期は夜もライトアップされ賑やかな場所だが,普通の日曜の夜9時では周囲はひっそりとしていた。その中にこの店がぼぉっと浮かび上がる。外観は店のロゴまでデザインされた今風なもの。店内はカウンターとテーブル席の明るいパブのような雰囲気。客も店員も若者ばかりで活気がある。ほぼ満席だった。系統的には「なんでんかんでん〜御天」系だそうだが,そのラーメンは「こってり長浜」と「あっさり博多」(各590円)。一品物のメニューの多さにそそられて,ついつい「角煮・排骨(パーコー)入り」のスペシャルラーメン(990円)を注文してしまう。皿にのせた小ぶりのどんぶりで運ばれてきた。スープの粘度は高いが味付けは薄い。スープがきれいな分人工的な感じもする。好みとしてはもっとタレの味が欲しい。備え付けの「辛子高菜」「紅しょうが」で調整してちょうどいい感じだろう。博多直送と言うその麺は極細でしかも固め。これは「本場らしい」感じ。さて+400円の「スペシャル」の部分なのだが,味のしみ込みが少なく,また肉そのものの味がしない。値段の差分の満足感があるかと言われれば?だ。ちょっとがっかり。もっともこの店は,安めの小皿料理がたくさんあり,「あんかけ石焼チャーハン」(690円)なんて若い店員が慣れた手つきで手早く炒めたチャーハンを石の器に入れてさらに焼き,その上にあんかけと言う手の込んだもの。うまそうだった。ラーメンだけが目的でなく,何人か(ラーメン好きだけではなくて)できて,飲んで食べた後にラーメン「も」いただく。そう言うパターンにちょうどいい店だと思う。今度家族で来たらちょうどいいかな。妻も娘も喜びそうだ。そう思った。会計の時もらった「レシート」に2ヶ月の有効期間が書いてあって,その期間内にまた行けばレシートの半額を値引きしてくれるようだ。(00/10/15)
■ いち@千歳烏山 :世田谷区給田3-31-18 無休 18〜24
甲州街道「給田交差点」を南下してほどなく左側にあった。店頭のヨシズが斜めによれていたが,それが照明で浮かび上がりクルマ通りの多いこの街並みでは完全に異質。とおくからでもよくわかる。間口の狭いこの店,なんとその幅一杯に現役の軽トラ屋台が丸ごと入っているのだ。屋台風なのではなくまんま屋台。しかも今風の「狙い」としてそうしているわけではなく,無理矢理詰め込んだ感じだ。なぜか床面が道路より一段低く,道路側の席(軽トラの後側ということになる)に落ち込むように座ることになる。実に足元が狭い。店内(と言っても外との仕切がないのだが)を見渡すと打ちッ放し(と言うかセメント塗ったままと言うべきだろうなぁ)の壁に竹製のメニュー(縦に切って黒く塗りそこにメニューを手書きしたもの)が並ぶ。頼んだのは「いちらーめん・650円」。痩せた中年の女性が作っていた。何か疲れている感じでそんなところも屋台風?基本的に白濁スープのとんこつ味なのだが,具の細切りきくらげはまだしも,白髪ネギが多量に乗るのが珍しい。博多トンコツスープには合わないよなと思ったが食べ進むうちにちょうど良くなってきた。スープはそこそこ粘度もあり油ッ気も多いのだが,その白髪ネギのせいか不思議と後味はさっぱりしていた。麺は典型的博多の極細麺。九州直送だそうだ。この組み合わせ,博多ラーメンファンなら納得できると思う。卓上にはお約束の辛し高菜に紅ショウガ。奥に板で仕切られたスペースあり,その壁が邪魔でトイレが入りづらい。仕切の中には乱雑にものがおかれていた。軽トラの運転席の部分も合わせて,狭いスペースを更に狭く使っている感じだが,雰囲気は非常に面白い。大きなヤカンでジャスミン茶をくむのも雰囲気にあっている。誰かを連れてきて話のタネにしたい店である。(2001/05/27)
■ 一蘭@六本木:港区六本木4-11-11六本木411ビル2F 年中無休 24時間営業
● 2001年11月11日(日)
本店は博多にあり、初の東京進出(2001/10/19)1号店と言うことになるが,実は一昨年,家族4人ではるばる博多まで行きながらその博多店(たぶん天神店)のあまりの行列にくじけてしまい(「西日本横断ラーメン強行軍」参照),以後,ずっとそのことを悔んでいた店。初めてあの「一蘭」を味わえると思うだけで,ホッとする。やっとその後悔から解放される。青山から乃木坂を過ぎて六本木へ。急に華やかなネオンと雑踏ででにぎやかになる。六本木交差点の北側で,大江戸線六本木駅から地上に出てすぐの場所。コンビニampmの2F。古い世代には「大八」で懐かしい一帯だ。ちょっと頼りなげな(仮設階段のような)階段を上り2階へ。いきなり券売機がありそこで食券を買う。基本となるラーメンは750円。場所柄とは言えちょっと高い。店そのものは思ったより狭い印象。と言うか,目の前はいきなり壁で,客席が3列に分かれ,各々も壁できっちり縦に仕切られている。その各入口がトンネル状。予備知識がないと実にあやしげで異様な雰囲気だ。入口に各席の番号が描かれた電光板。空席になるとその番号が点灯する仕組みで,その指示に従って各列の空席の一番奥に詰めて着席するシステム。今日は待ち時間ゼロで着席。開店当初(10/19)は行列だったと聞いていたが,流石に日曜のこの時間ではこんなものだろう。入口のガイドでは45秒に1人着席できる計算だそうだ。つまり20人なら15分待ちと言う計算になる?。さてその席自体は,隣の席との間が板壁で仕切られていて,肩幅プラスαの幅。正面は赤いノレンが下がるから店員の手先しか見えない(つまりこちらの顔も向こうから見えない)。置いてある紙に好み(味の濃さ・こってり度・にんにく・ねぎ・タレの量・麺のかたさ)を細かく○で記入して前のボタンを押すと店員が来るシステム。これで声を出さずに注文でき,かつ周囲を気にせず食べられると言うことになる。さらにラーメンが運ばれると目の前に簾のようなシャッターが下ろされ,完璧な個室?が完成するわけだ。博多の図書館の自習室からヒントを得たそうだ。食べることに「没頭できる」と言うが・・・。ラーメン自体は赤唐子が真ん中に浮いているのが特徴的。けっこう茶渇色のスープはそこそこねっとり。うまみがドンときて,しょっぱさはあまりない。麺は自家製生麺。お冷やの注ぎ口も各席についていて,これはかなり便利。どこかにカメラでもあって空席を確認しているのかなと思ったが,どうやらテーブル下にセンサーがあるようだ。最初から最後まで実に合理的だが,ハイテクと言うわけでもないからどこか日本的。「カラクリ人形」のような和風オートメーションの雰囲気。どこか微笑ましい。話のタネに持ってこいだが,子連れはどうするのかな???。箸袋に追加注文のメニューが記されている。替玉150円・半替玉100円・ねぎ(4倍量)100円・チャーシュー3枚150円・きくらげ100円・めし200円・脂解美茶200円・ラムネ200円等々。これも箸袋の項目に○をつけてボタンを押し店員に差し出すだけ。声を出す必要はない。徹底しているなぁ・・・。誰かを連れてきたい,そんな店。問題はその値段かな。
日曜の午後7時で意外に空いていた。全3列のうち中と左の営業ながら,全体で7割ほどの入り。赤唐辛子がとけ込んでいて辛みが最初から出てしまった。臭みがないので同行の友人には好評だったが,僕にすれば人工的に感じてしまう。あと一人の友人は麺が駄目だという。まぁ彼は博多初体験のようなのでしょうがないかな。まぁ衝立のあるラーメン屋と言うことで地元に帰ってからの話のタネにはなるだろうと言うことで(笑)。
■ 一蘭@上野:台東区上野7-1-1 アトレ上野山下口店 無休 24h <03-5826-5861>
●2002年3月17日(日)
「どんぶり会議」で話題の店。本店は博多にあるこの店,「六本木店」に続き関東2軒目の進出である。上野駅自体,クルマを運転するようになってからほとんど行っていなかったので久しぶりだ。改装してガラッと変わってしまった。4号線側から近づいたのでちょっと迷った。正面玄関から入ると,中央改札口を右に見て左奥と言う感じ。向こう側の道に出るイメージだ(上野公園側?)。日曜の深夜0時近くでは通路は明るいものの,手前のテナントはみな閉まっていて,奥の一蘭はけっこう目立つ。もちろんこの時間ではさすがに行列はなく,指示された4列ある席の一番左側の列は全部空席で,その一番奥に座った。作っている人どころか運んでくる人の顔も見えない構造だから,ラーメン自体も機械的に作られる印象を持ってしまうが,スープ的には六本木店と同じ。麺は固めを頼んだらちよっと僕には固めだった。食べているうちに表面の油が固まって来たから,けっこうトンコツ濃度がある。あと味は唐辛子の影響をかなり受けるから,博多の基本を味わいたいなら最初にオーダー票を書く時に,「辛子抜き」にするのもいいかもしれない。茨城のラーメン好きの人が上野駅を利用したら,是非,経験のためにも一度寄ってみて欲しい店だと思う。店の構造自体,話のタネになるから・・・(笑)。
>「どんぶり会議」に投稿(2002/03/20)。
■ 田中商店@足立:足立区島根1-2-3 無休 18〜翌4<03-3860-3232>
● 2002年1月27日(日)
環七外回り,国道4号線と交差する「梅島陸橋」西側,コンビニ隣のマンションの1F。そのマンションの先の路地を入った裏手の空き地に駐車スペースがある。専任のガードマンが2人で誘導。この寒空の中で大変だろう。店前には行列が5人ほど。店内はボチボチ空きがあるようだがまとめて入れるのかな?「らーめん」は600円でこれにネットで情報のあった「赤オニ(辛し挽き肉)150円を追加する。その食べ方が意表をつかれる。空の小丼を出して「つけめんのように食べてください」と言うのだ。小皿の「赤オニ」には赤辛子が混ざった挽き肉の丸い山。かなり直接的に辛い。これを小丼にとったスープに好みで溶かして「つけ汁」にして,麺を入れて食べるわけだ。つまり二つの味を交互に楽しめると言うこと。これはいい。「赤オニ」自体は1人では量が多いから,2人で分けるのが丁度いいかもしれない。もちろん「替玉」(120円)をしてね。そもそもこの店,最初の麺の量が少ない気がするのだ。替玉前提と言うこと?博多直送という見事な細ストレート麺は加水率が低く,ハリガネもいけそうな食感。会計時にレジで替玉券がもらえるから,一度行けば延々と替え玉を無料で楽しめるシステム。僕は使いそびれて3枚たまってしまっているが・・・。
>「どんぶり会議」に投稿(2002/02/15)。
● 2002年11月4日(祝)
■ 赤のれん@丸ビル:千代田区丸ノ内2-4-1 丸の内ビル6F 無休 11〜23(日〜22)<03-3201-4775>
● 2003年1月5日(日)
「博多麺房赤のれん」が正式な名称。たぶん赤坂の「赤のれん」と関係がある(支店?)んだと思う。「釜炊きとんこつスープ」と言うのが売りのようだ。「釜炊き」と言うのは初めて聞く分類で,それだと何がどう違うのかは???だが,まぁこのビルの客層ならそう言う表現が効果的なのだろう。当然の如く行列で,並んでいるうちにメニューをもらう。ラーメンは 750円と場所柄通り強気で高めな値段設定。その中では辛子 高菜ごはんに高菜水餃子と牛乳かんがつくラーメンセット(1000円)がお得だが(家族連れは助かる),なんと土日祝はなし。しょうがないので,ラーメンに「辛子 高菜ごはん」(280円)と「自家製牛乳かんアマレットがけ」(450円)を組み合わせて注文する。スープはけっこう濃い感じで乳化しているからありがたみはある。麺は極細麺のやや平べったいものでちょっと博多の雰囲気とは違う系統。替え玉も注文(150円)。牛乳かんは濃厚な感じで好印象だが見た目からして450円は高い印象。平日のランチタイムにセットでついてくるとお得感はグンと増すだろう。丸ビルに来たらここで食べてもいいが,この店を目的に丸ビルに来る必要はないだろうなぁ・・・。
■ ばさらか@原宿:渋谷区神宮前4-29-7 無休 11:30〜23 <03-3470-4566>
● 2003年1月25日(日)
表参道から路地を入ってすぐにある。この店に来るのは2回目。場所はそのまま2階へ移転。年季が入った高い石のカウンターのある,元々は。前の店は1階にあって,低いカウンターのみのむき出しの店はまわりの洒落た雰囲気から見てなんか場違いな感じだったが,今度の店はかなり場所柄に似合ってきたと思う。券売機でラーメン(600円)の食券を。茶濁したスープにガチガチに固い麺。スープは少な目でかつ濃いめ。本場はこんな風なんだろうなと行ったこともないのにそう思わせる味だ(笑)。辛子高菜は卓上ではなく有料のトッピング。この店,トイレは3階にあるのだが,外階段を上った先に仮設の小屋みたいなところにある。その外階段から「原宿」の街を見おろせるのでとても気持ちがいい。なかなか見られそうで見られない風景だと思う。ちなみに「ばさらか」とは、筑豊弁で「ものすごく」という意味だそうだ。
■ やまちゃん@東銀座:中央区銀座3-11-10 無休 11〜翌4(日祝〜24)<03--5565-1838>
●2003年2月16日(日)
銀座とは言え広い昭和通りの向こう側(南側)で日曜の夜ではあまり人通りも少ない一帯。博多の有名屋台(>「三連休で九州縦断」の博多編参照)の東京初進出だそうだ。らーめんは600円。もちろん白濁(薄茶色?)トンコツスープ。さらりとした油が表面に浮き熱々で味も旨味も強めだが,スープ自体は「軽い」印象。もっともそれが博多風なのかもしれない。麺も博多にしては柔らか目でもの足りない感じ。これが標準なら最初から固めを注文すべきかな。期待して入った割にはパンチがなく肩透かしを食った感じだ。すぐそばの表通りには「一風堂@銀座店」があり,この個性ではちょっと辛いところだろう。これが本来の屋台スタイルの味なのかもしれないが,後発店に必要な個性を感じないのだ。店内もさっぱりと軽い造りで,カウンター5+3席に,テーブル4+4席。食券制。紅ショウガはあるが辛子高菜は卓上にはないので味の変化は楽しめない。
■ 博多市場@渋谷:渋谷区道玄坂1-19-10 日休 11〜15/17〜翌3 <03-5489-8420>
● 2003年10月13日(祝)
「はかたしじゃん」と呼ぶようである。ネット〜マスコミ上でまだあまり聞かない店なのだが,日休(=僕の場合祝日しか食べることが出来ない)と言うことと,その店名に惹かれて来てみた。ネタ元はAll About Japan>ラーメンの「2003年美味かった都内の新店」。この店,渋谷道玄坂の坂の上にあるのだが,昔からいつも百軒店(「喜楽@渋谷」がある)〜ヤマハあたりまでしか登ってこないので,さらにその上の方にあるこの一帯に目的を持って来るのは初めてである。その先はR246に出てしまうので,渋谷駅からの人の流れから言って商売的にあまりいい場所とは言えない一帯。店の間口は狭く,白のイメージで,カウンターのみの奥にかなり深い店。メニューも多彩。今風の「屋台」と言うイメージかな。でも,その高いカウンターに合わせたやたら高い丸イスが,グラスを傾けるにはいいのだろうが,ラーメンを食べるにはどうにも座りづらい。飲み客を想定していると思われるメニューは実に多彩だが,もちろん目的はラーメン。「市場ラーメン」(650円)を注文。濃・淡・辛が選べる。もちろん「濃」だ。甘目のスープの濃度も歯切れのいい極細ストレート麺自体も,一昔前ならもちろん今の東京でも十分水準以上と思うのだが,意外に空いていたのはやはり場所のせいだろうか?高菜は取り放題ではなくトッピング(100円)で,1000円で明太子・高菜・角煮・海苔チャーシュー増量と具だくさんになりお得。御飯物や餃子もある。営業時間が遅いので,日曜も営業していれば僕の場合よかったのだが・・・。
■ 秀@赤坂:港区赤坂2-17-58 日休 12〜23(売切終了) <03-5545-9488>
●2003年12月23日(祝)
TBSの裏側の道を南下し坂を上った途中にある。ラーメン的に言えば「茂助」の入り口向かい側。ガラス張りのおよそラーメン屋らしからぬメタル調の洒落た店で,入口は石段を登った上にあり,道側は全面ガラス張りで道を見おろすような感じになる。元々はカフェのような雰囲気。メニューのトップは50食限定の「博多もつそば」(950円!)だが,基本のラーメンを注文。それでも値段は700円だが,店の雰囲気と場所柄からしかたないかも。「昭和35年以来守り続けた鉄の羽釜で14時間炊き込んだ」という豚骨スープは背脂が少し浮くような薄茶濁系。どろっとした濃厚なもので,これでも無化調かと思えるくらい強烈な旨味がある。でもけっこう飲みやすく,ラクに飲み干してしまった。麺は超極細のストレート麺。量は少な目だから替え玉必至。でもそれも150円と高めなのだ。麺は自家製麺のようで製麺コーナーがあった。味のしみこんだトロトロチャーシューもいい。連食の場合チャーシューを残すことの多い僕だが,珍しく食べてしまった(笑)。端の部分を含めそのチャーシューが3枚乗っていたのは偶然かな?あと「東京のみのメニュー」と言う「博多つけ麺」と言うのがあったのが興味深い。レンゲはコンパクトなステンレス製。卓上の紅ショウガは色のないもので,博多ラーメンならお約束の「辛子高菜」はなかった。それでも700円と言うのはやっぱり高いよなぁ。今度「麺喰い王国@渋谷」に出展する模様。
■ 虎@王子神谷:北区神谷3-43-17 火休 11〜15/18〜24(スープ切れ終了)<03-3902-1309>
●2004年03月21日(日)
環七から北本通りに入り,赤羽方面に向かってすぐ左側にある。一風堂出身の店だそうで,カウンター席のみのレトロ風な店内は天井が高く,赤く塗ったパイプがむき出し。メニューは「純粋らーめん」1種のみ(600円)。麺はきれいなストレート細麺で,固さも指定できるが「普通」でもけっこう固め。白いクリーミーなスープは旨味が結構ある。基本的に「博多ラーメン」と言うべきだろうが,チャーシュー・万能ネギだけでなくメンマも乗るのが特徴的。卓上には紅ショウガのみで高菜は有料のトッピング。他に生キャベツ(100円),辛味噌(150円)とトッピングはいろいろあり,ラーメン自体はとても食べやすいから,トッピングを好きなように組み合わせて,ごはんものと替え玉(150円)もして食べたら満足できるだろうなと思った。