GO HOME  BACK

たった三連休で念願の『九州縦断』&ラーメン8杯!!
   
【尾道〜博多〜久留米〜鹿児島〜熊本〜津山〜宝塚〜名古屋】  
(2003/05/02〜05)

5月02日(金) 「日祝休のラーメン」をあきらめひたすら西へ
5月03日( 朱華園@尾道/呉朝明@博多/元祖長浜屋@博多
南京千両@久留米/大砲@久留米
5月04日( くろいわ@鹿児島/黒亭@熊本/桂花本店@熊本
5月05日( ひたすら東へ〜鉄腕アトムと名古屋城
<TOP>
 序章:無理を承知の三連休九州縦断計画
だいたいにおいて,今年のような小型のゴールデンウィークに,クルマで九州まで行こうと思う方がおかしいのである。それは十分にわかっていた。でも上の娘は今小学校6年生,来年は中学生になる。すでに娘は妻とほぼ同じ身長になっており,いつまでこんな父親と行動をともにしてくれるかと思うと・・・。上の娘の都合が合わなくなれば,今小3の下の娘も一緒の行動は難しくなるだろうし。思えば,その上の娘が小2の時の4年前(1999年)に,HP開設を記念して敢行した『西日本横断ラーメン強行軍』以来,去年の『北海道一周・縦横無尽のラーメン行脚』まで,5月の連休は遠出するのが我が家の恒例行事になっている(>『家族の旅日記』参照)。考えてみれば,去年は,夕方自宅を出て翌日の夜には北海道の北端(宗谷岬)まで行ってしまったわけだから,高速でつながっている九州の南端も同じ日程で可能ではないかと思い始めてしまったのが4月末。日本地図をよくよく見れば,北海道に比べると九州はけっこう小振りじゃないの(笑)。無理を押しても今年行ってしまえば,小学校の内に日本の最北端と最南端を制覇したと言う実に明快な思い出ができる。もうそう考え始めたら頭の中は「行くか行かないか」ではなく「どうしたら行けるか」である。
これだけの距離があると,漠然と考えていても実感が湧くはずもない。そこで便利だったのが日本道路公団のHPの「ハイウェイナビゲータ」。日付と出発時間を入力すると,「走行距離」と「到着予想時間」を「渋滞予測データ」も含めて算出してくれるのだ(これが意外にあてになった・イヤ本当に)。そのスケジュールはこれ(>『九州縦断2003スケジュール』)。これでかなり計画が現実味を帯びてきた。最初の夜に600km以上走ることになるのだが,北海道に行く場合はいつも青森港までそのパターンで行くので,我が家の場合十分可能な話なのである。問題は東京〜名古屋〜大阪の渋滞。日本道路公団の『ドライブカレンダー』にある「渋滞予測」(日付ごとに細かく出る)では5/2夜の場合,中央高速はダメそうだが,東名ならなんとかなりそうだ。けっこう意外なのだが,東名高速もしくは中央高速で関西方面に向かう場合,合流する名古屋の小牧JCTまで両者はほぼ同じ距離なのである。とすれば起伏の少ない東名の方がラクだろう(トラックは多いのだが・・・)。
とは言え,1500km先の鹿児島までなんとかたどり着けたとしても,同じ距離を帰ってこなければならないことを考えると,果たしてこの計画は実際に可能なのかと,旅行の前はずっと緊張していた。現地での行動も分刻みになるだろう。大切なのはあらゆる可能性を考えての準備だ。インターネットを駆使しての情報収集&日程計画が大事と言うこと。Googleで気になること(目的地の場所・営業時間・定休日・駐車場・距離等々)を片っ端から検索し,旅行前にプリントアウトした資料は200枚ほどになった。もちろん今回の旅行には,今メインで使っているノートパソコン(VAIO-FX77Z)を持参したのだが,運転しながら確認する場合は紙の方が圧倒的に便利なのである。そうそう,日帰り温泉情報に関しては検索で見つけた『スーパー銭湯 立ち寄り温泉』がおすすめ。日本全国の立ち寄り湯がスーパー銭湯を含めて網羅されているのでとても便利。
クルマの準備も怠りはない。我が家のクルマは7人乗りエルグランドなのだが,今までとは違い,2列目をフラットにして娘達を3列目に座らせた。長座布団を敷いて足を投げ出すように座らせるわけだ。娘達はそれだけで大喜び。不調になった前のカーナビにプレステ2を接続して後席に置いたモニターに画面を出す。DVDとゲームを持ち込んで飽きさせないようにする計画。眠くなれば少しシートを倒して寝ればいい(もちろんシートベルトはしたままだ)。安全性を考えれば決して褒められたものではないのは十分にわかっている。でも,深夜に走行距離を大きく稼ぐのが我が家の旅行のセオリーなのだ。実際,午後10時〜午前2時くらいの時間が一番効率よく距離が稼げる。普通のお父さんなら旅先で酒でも飲んで酔っぱらっている時間だが,飲まない僕にはそんな時間は無駄。実際昔はペンションとかに人並みによく泊まったのだが,家族が寝てしまったその夜の時間をもてあましてしまってどうしようもなかった。この時間に移動できればもっと遠くに移動できるし,深夜営業の各地の有名ラーメンも食べられる(笑)。そう我が家の旅行方法は,寝ている間に走行距離を稼ぐもの。鉄道の『寝台車』と同じと考えればいいのである(笑)。仕事の関係でまとまった休みが取れない我が家としては,こうしなければ遠出はできないのだ。常識的な距離感で目的地を近場で済ましていたのでは,僕の場合面白くも何ともないのである。たしかに遠方なら飛行機を使えばいいのかもしれないが,飛行場までの距離,飛行場からの現地での行動を考えるとおっくうになる。荷物を持っての移動ほど疲れることはない。運転していた方がマシだ。とことんクルマ人間。何よりも,自分達の都合だけで最初から最後まで行動できる。無理に思えた今回の行動も,予定していなかったたくさんのオプションをつけることができた。もちろんそれなりに疲れたろうが,家族4人はいつも一緒にいた。たくさんのことを親子だけの空間で話し合えた。『モノより思い出』。家族旅行とはそう言うものだ。
<TOP>
 5月02日(金)「日祝休のラーメン」をあきらめひたすら西へ
茨城〜東京〜名古屋〜大阪〜宝塚
娘が学校から帰ってくるのを待って16:00出発。予定ではそれでもとりあえず目的設定した宝塚IC(2日目以降の展開を考えるとそこまでたどり着きたい・名古屋〜京都近辺は休日は早朝から渋滞するのである)への到着は深夜1時30分になる。いつもの遠出だと必ず東京で「日祝休のラーメン」を絡めるのだが(「ラーメン二郎@三田」とか「さぶちゃん@神保町」とか「こうや@四谷」とか・・・それが僕の一番の楽しみでもある),さすがに今回はすべてあきらめる。下の予定表でわかるとおり,予想外の渋滞とかを考えるとSAで食事をする時間もない。家から持参したおにぎり等で夕食。首都高の箱崎〜江戸橋が渋滞なので,葛西JCT経由湾岸線で都心に向かったのだが,ちょうどレインボーブリッジのあたりで渋滞になった。でも,同じ渋滞なら景色のいいこちらの方がずっとマシ。東京の夕日とお台場の景色を眺めながらの夕食でとても和んだ。子供の頃,あんなに大きく見えた東京タワーも今はビルの間に埋もれて見える。そんなわけで,東京を抜けて東名に乗れたのが19:20。予定より30分遅れだが,その遅れを計算して走ればいいわけだからまだ余裕である。予定表は平均時速80kmで計算してあるようだから,流れに乗って走れば予定時間よりは早くなるのである。

【予定スケジュール】 5/2

道路名 出発 到着 予測所要時間 料金 距離
IC名 時刻 IC名 時刻 渋滞時 通常時 増加
東水戸道路 ひたちなか 16:00   16:08 0:08 0:08 0:00    
北関東道   16:08 友部JCT 16:19 0:11 0:11 0:00    
常磐道   16:19 三郷(常磐) 17:26 1:07 0:56 0:11 \2,950 98.4km
首都高   17:26   18:48 1:22 0:39 0:43 \700 40.0km
東名道 東京 18:48 小牧JCT 23:11 4:23 4:14 0:09    
名神道   23:11 吹田JCT 1:20 2:09 2:09 0:00    
中国道   1:20 宝塚 1:33 0:13 0:13 0:00 \11,000 530.7km
合計     9:33 8:30 1:03 \14,650 669.1km
 
ノンストップで東名をひた走り名神へ。夜の東名道は隊になって走る大型トラックとの抜きつ抜かれつの戦いだが(笑),渋滞は全くなく,名神道で多少減速したところもあったものの,予定した宝塚ICを1時半過ぎに無事通過した。ここまでは予定通り。ホッとした。初日に渋滞で予定が崩れることを一番心配していたからである。さて,明日の予定表(↓)では,宝塚から尾道まで3時間。でも「朱華園@尾道」の開店時間にはぎりぎりである。ここから少しがんばって走れば明日の尾道での滞在時間が稼げるともうひとがんばり。 150km先の岡山IC(吉備SA)まで走りきる。さすがに3時を過ぎると急激に眠くなる。自宅を出てから11時間半で830kmほど。もう十分だろう・・・MMM。

【予定スケジュール】 5/3 8:00 宝塚IC〜尾道IC

道路名 出発 到着 予測所要時間 料金 距離
IC名 時刻 IC名 時刻 渋滞時 通常時 増加
中国道 宝塚 8:00 神戸JCT 8:14 0:14 0:11 0:03    
山陽道   8:14 尾道 10:57 2:43 2:42 0:01 \5,250 229.4km
合計     2:56 2:53 0:03 \5,250 229.4km
 
ちなみに尾道に寄らないパターンはこれ(↓)。時間的にずれ込んだ場合に考えていたパターンだ。これでは15時過ぎには博多に着けることになるが,そうなると2日目の昼間も走ってばかりということになり,娘達にはイベント的にちょっとつらい。やはり尾道に寄れるのが望ましかった。

【予定スケジュール】 5/3宝塚〜博多直行の場合

道路名 出発 到着 予測所要時間 料金 距離
IC名 時刻 IC名 時刻 渋滞時 通常時 増加
中国道 宝塚 8:00 神戸JCT 8:14 0:14 0:11 0:03    
山陽道   8:14 山口JCT 13:45 5:31 5:19 0:12    
中国道    13:45 関門橋 14:38 0:53 0:53 0:00    
九州道   14:38 福岡(九州) 15:34 0:56 0:56 0:00 \12,100 577.2km
合計     7:34 7:19 0:15 \12,100 577.2km
<TOP>
 5月03日(朱華園@尾道/呉朝明@博多/元祖長浜屋@博多/南京千両@久留米/大砲ラーメン@久留米
倉敷〜尾道〜宮島〜博多〜久留米〜鹿児島
・・・5:30に妻に起こされた。「先になにがあるかわからないから急ごう」という。「おいおい2時間しか寝ていないんだぞ」と呟いてはみたが,2日目の昼間は妻に運転してもらう予定だったのですんなり起床。ただ,この時間に尾道に向かっても早すぎるので「倉敷に行ってみたい」と言う妻の一言で倉敷ICを下りたのが6時過ぎ。カーナビで調べた倉敷美観地区に向かう。倉敷駅にほど近い一角に古い街並みをそのまま保存した地域なのだが,当然のことながらこの時間では誰もいない。おかげでゆっくりと散策できた。ちょっと変わった建物の前で記念写真を撮ったらなんとそこが『大原美術館』。高校の修学旅行で25年以上前に来たところなのだが,こんな場所にあったんだ・・・。玉島ICから再び山陽道を西へ。尾道まで60kmほど。高速ならあっと言うまである。
朝8時過ぎに尾道に到着。海に面した市役所にある駐車場(1時間100円)にクルマをとめて町内観光へ。途中「朱華園」の前を通ったので,店の前にいた女の人(おかみさん?)に「行列とかあるんですか?」聞いてみると,「う〜ん今日は休みだから並ぶ『かも』しれないね〜」との軽い返事。それならば観光に時間がとれそうだ(これが甘かったのだが・・・)。さて尾道と言えば,僕の場合,その印象のすべては「大林宣彦3部作」であり,中でも映画「転校生」のイメージが強い。主人公2人が転げ落ちた天満宮の石段へ向かう。民家の間を抜けた狭い坂道の先にある普通の神社なのだが,急な石段を上り眼下の瀬戸内の海と尾道の町を見下ろすように眺めると感慨深いものがある。4年前はここにたどり着いたときは夜中だったんだもの・・・。有名な「タイルの小径」はタイルが撤去されて無くなっていた。行ってみるとわかるがこの一帯は普通の民家なのである。観光客がうろうろする環境ではない。続いて市役所の前にあるおのみち映画資料館(尾道市久保1-14-10 火休 10〜18<0848-37-8141> 大人500円・小人無料)を見学。倉を改造したようなコンパクトな施設なのだが,尾道関連の映画と言うより,小津安二郎や新藤兼人の映画が中心で,映画全般が好きな人のための資料館というコンセプトのようだ。期待したほど「大林作品」取り上げられていなくて拍子抜けした。尾道は他にもかなりいろいろな映画の舞台になっていたようだ。奥の映写室で上映していたオリジナルの尾道の紹介映画に見入ってしまい,予定では朱華園の開店(11時)の15分前に行くつもりだったのに,5分前になってしまう。駆けるようにすぐそばにある開店前の朱華園へ向かったのだが・・・。
朱華園@尾道広島県尾道市十四日元町4-12 木・3水休 11〜20(売切終了)<0848-37-2077>
開店時になんと50人くらいの行列!!さすが全国区,恐るべしラーメンブーム。かなりくじけそうになったが,考えてみれば尾道の出発予定時間は本来13時なので(↓)まだ余裕がある。実際は,絶望的な行列の割には思いの外回転がよく,列がどんどん動いていく(後ろにもどんどん並ぶが・・)。入り口の壁にある「尾道に『朱』と言ううまいラーメンがある」と言う壇一雄の石版をじっくり読んでネタを記録したりして,1時間弱で着席できた。最初にカウンターで注文し料金を払ってしまうので席に座るとほどなくラーメンが出てくる。プリプリのコシのある背脂(笑)が浮く甘味のあるスープの醤油ラーメン。具は昔風の細目のメンマにチャーシューが3枚。特徴的なツルツルの細平麺でするすると食べられる。これだけの人気店で,このラーメンの値段が460円と言うのはすごい。満足して外に出るとまだ50人ほどの行列が,左隣の店舗3軒分を越え角を曲がってなお続いている。休日に食べるのはかなり覚悟がいるが,ラーメン好きなら行くだけの価値,並んでも食べる価値は十分ある店だと思う。充実した気分で尾道をあとにする。休日なので尾道インターの出口料金所は大渋滞だった。

【予定スケジュール】 5/3 13:00 尾道IC〜福岡IC

道路名 出発 到着 予測所要時間 料金 距離
IC名 時刻 IC名 時刻 渋滞時 通常時 増加
山陽道 尾道 13:00 山口JCT 15:37 2:37 2:37 0:01    
中国道   15:37 関門橋 16:30 0:53 0:53 0:00    
九州道   16:30 福岡(九州) 17:27 0:56 0:56 0:00 \7,900 347.8km
合計     4:26 4:26 0:00 \7,900 347.8km
 
山陽道を西へ向かったのだが,広島の手前の西条IC〜志和ICで事故渋滞が15km。一般道(R2=山陽道)に下りようとも思ったが,カーナビの情報ではこちらも広島に向かう一本道で渋滞しているようだ。妻に運転を代わりしばし休憩する。ほどなく渋滞も解消され広島を無事通過。宮島SAで遠く『安芸の宮島』を眺め記念写真。以後渋滞もなく無事山口を抜け関門海峡を渡り九州上陸。北九州〜福岡間は意外に山中を走ることになるが,無事博多(福岡IC)に着いた。18時。まぁ予定通りである。都市高速で中心部へ向かう。到着して気がついたのだが今日は『博多どんたく』の日だったのだ。でもどんたくは前回見学している。まずは博多ラーメンだろう。
呉朝明@博多福岡市中央区舞鶴1-6-12 日休 17〜翌1<092-722-5260> 
長浜公園に近いマンションの1階にあるこの店,元々は屋台だそうだが,今は基本的に居酒屋のようだ。ラーメンを注文しづらい雰囲気だったらどうしようと心配したが,夕方6時過ぎのこの時間では飲み客はいなかった。店の雰囲気も明るい。今回まずこの店を選んだのは,60種類という多彩なメニューで娘達にラーメン以外のものも食べさせられるかなと思ったから。でも,メニューには手軽な感じの一品料理が並ぶものの,当然のことながら酒の肴と言う内容だ。娘達もやはりラーメンを食べたいというので,結局ラーメン(600円・替え玉はできない)+味玉(+100円)と特製チャーハン(550円)に名物という焼きワンタン(500円)を組み合わせて注文する。うす茶色のスープはこってり感はないものの,旨みを十分に感じるまさに博多系。具は大きなももチャーシューと細切りのキクラゲ。白ゴマと万能ネギが多量に浮いている。特製チャーハンはベタッとしたソースで味付けされた独特なもの。焼きワンタンは皮がパリパリの小さなワンタンが並んだ一皿。さて,ひとくちに「博多ラーメン」と言っても,こってりめの「久留米系」と,それに比べれば 比較的軽めの「博多系」があると言うことを,最近になってやっと理解したわけだが,そうは言っても昔のイメージで,とんこつ臭を隠さないような濃い(重い)ラーメンが 「本場の味」だとずっと思いこんでいた僕(&妻)には,この店のスープは旨みは十分感じるもののちょっともの足りなかった。でも,店の形態通り,楽しく酒を飲んだあとにこのラーメンを食べられたならかなり幸せだなと思ったのも確か。次の機会には・・・っていつになることやら。すぐそばの「元祖長浜屋」へ向かう。
元祖長浜屋@博多福岡市中央区長浜2-5-19 無休 24H <092-781-0723>
長浜屋台村の入り口にあるこの店,大きなテーブルが3台ほどの店内は満席で従業員も多いのだが,入店しても反応があまり無い。いつまで待っても注文も聞きに来ない。それもそのはず,メニューは400円のラーメンのみなのである。入れば自動的にラーメンが作られるようだ(家族連れの場合は「何杯ですか」と聞かれる模様)。やや透明感のあるスープは豚頭を使わない分粘度は低く,表面の油でこってり感が出ているタイプ。麺の量は多く,一般的な博多ラーメンの1.5倍くらいの量ではないかと思えるほど。しかも替え玉&替え肉(煮バラだが)が各50円だから,500円でかなり満足できる量になる。さすが元祖。タレもお茶もやかんに入っている。この店の雰囲気と400円のラーメンは味的にはともかく博多に来たら経験はしておくべきだろう(笑)。
ところで,「呉朝明」で食べた時,店のある通りの少し先の長浜公園脇にクルマを路駐したのだが,その目の前に「やまちゃん」と言う店があった。ちょっと気になったのだが,今年の1月に食べた東京の「やまちゃん@東銀座(>ヤフーデータを思い出し,「まぁいいか」とそのまま「呉朝明」〜「元祖長浜屋」と食べてきた。が,旅から帰ったあとでネット的には「やまちゃん@舞鶴」はけっこうなおすすめの店だったことを知る。目の前にあって食べなかった店の評判を後で聞くとショックが大きい(滅多に来られない博多だし)。4年前に「しんきろう@天神前屋台」で食べていたく感激し,今回の博多での1杯に期待していた妻は,今回食べた博多の2店のスープが期待していたイメージより軽い感じだったので,少々欲求不満だったのだ。
天然温泉天神ゆの華:福岡市中央区長浜 1-4-55 無休 8〜翌3 <092−733−1126>
スーパー銭湯 立ち寄り温泉』で確認しておいたこの立ち寄り湯,那ノ津通り沿いでパーキングビル(ゆの華利用者は3時間無料)の『ゆ』の一文字が「呉明朝」からもよく見える。博多での滞在時間を考え,食べた2店に最も近いこの立ち寄り湯を選んだわけだ。情報ではここは元々福岡市中央区長浜の旧福岡港駅跡地のようで,間接照明に浮かび上がる本館はけっこう高級感があるもの。おまけにこどもの日への連休は小人は無料(通常300円)。大人料金(700円)だけで入場できた。壁に囲まれた露天風呂のあるスペースは広々としていて(釜風呂まである)落ち着きがあり,お湯自体の特徴は少なかったが十分にくつろぐことができた。

【予定スケジュール】5/3 21:00 福岡IC〜久留米IC

道路名 出発 到着 予測所要時間 料金 距離
IC名 時刻 IC名 時刻 渋滞時 通常時 増加
九州道 福岡(九州) 21:00 久留米 21:28 0:28 0:28 0:00 \1,100 37.1km
合計     0:28 0:28 0:00 \1,100 37.1km
 
少々もの足りない気もするが博多はここまで。「博多どんたく」のイベントでもやっていないものかと,博多中央部の繁華街を通ったがどうやらイベントは19時までのようで,21時近くでは何もなかった。太宰府ICまで走り,九州道へ。久留米まで30分弱。夜この高速道を走ると,暗い中をひたすら南下することになるが,久留米が近づくと地平線沿いが急に灯りでにぎやかになってくる。けっこう大きな街のようだ。
南京千両@久留米久留米市東町の明治通り沿い「くまもとファミリー銀行」前 第二日・雨天休 17〜翌4
どんぶり会議」で以前話題にした「大人のラーメン学」の紹介記事を読み,今回の旅で最も期待して訪ねた屋台。想像していたよりもずっと大きな通りに堂々とテントが立っていた。幕で覆われた店内に入ると若い男性が一人で切り盛りしている(あとからおかみさんらしき女性も来た)。やや薄茶色の白濁したスープは見た目も味もあっさりしたもの。麺がいわゆる博多系の極細麺ではないため(中細の縮れ麺),現代の博多〜久留米のイメージにはかなり遠いものだったが,九州とんこつの『原点の店』と言われるだけに, その原点を経験できたのはラーメン好きとしては幸せだったと思う(笑)。でも単にラーメンとしてみると「久留米系」としてはかなりもの足りないかなぁ。少なくとも妻は不満顔だった。市内に系列店が4店もあるようだし,なんとオフィシャルHPまである(チャルメラが鳴るので注意)。創業当時のままというこの屋台は,いわばシンボル〜広告塔のようなものなのだろう。ラーメン的にはどうにももの足りなくなってもう一軒食べることにする。
大砲ラーメン合川店@久留米:久留米市合川町穴町729-1 11〜翌2 <0942-44-1116>>合川店HP
この店も元々は屋台から出発した(昭和28年)店らしいが,今や立派な店舗でチェーン展開しているようだ。この合川店はHPを見ればわかるとおり小学校の校舎をうまく利用して店舗にしている。22時30分過ぎで行列が。入り口で待つことしばし。広い店内は若い従業員が元気よく動き回り活気がある(チェーン店らしいノリだが・・・)。屋台時代のこってり味を再現したと言う『昔ラーメン』を注文。450円という極めて良心的な値段設定でありながら具沢山な印象。肝心のスープも,店の外観から予想した以上に濃厚で,今回食べた4軒の中では期待したイメージに もっとも近い「濃さ」だった。大盛りは+100円で,「各ラーメン+ごはん(小)またはおにぎり(1コ)+半ぎょうざ+つけもの」と言うセットはなんと+200円で食べられる。チェーン店だからとあなどれない満足いく内容だった。余談だが,目の前に座った綺麗な若い女のコ2人組の生の博多弁がとても強烈だった。「今は都合が悪い」と彼氏にケイタイを切られたらしく,彼を責める責める・・・(笑)。こういう生の方言を聞くのも旅の楽しみのひとつかな。はるか九州の久留米で,ラーメン共々印象に残った一こまだった(笑)。

【予定スケジュール】 5/3 23:00 久留米IC〜鹿児島IC

道路名 出発 到着 予測所要時間 料金 距離
IC名 時刻 IC名 時刻 渋滞時 通常時 増加
九州道 久留米 23:00 鹿児島 2:01 3:01 3:01 0:00 \5,350 240.7km
合計     3:01 3:01 0:00 \5,350 240.7km
 
残るは最終目的地・鹿児島。久留米から240km以上と言うことになる。さすがに少し走ると疲れがどっと来た。妻と交代。その後,妻ががんばって鹿児島市の北側,加治木ICの次にある「桜島SA」までたどり着く。よくぞここまで来たものだ・・・(涙)。妻のがんばりに感謝!!
ちなみに博多でもう少しゆっくりして鹿児島に直行するとこういうこと(↓)になる。到着は少し早くなるが,ラーメン的に見れば久留米に寄らなければもったいないと思うので今回の日程は正解だったろう。

【予定スケジュール】 5/3 22:00 福岡IC〜鹿児島IC直行

道路名 出発 到着 予測所要時間 料金 距離
IC名 時刻 IC名 時刻 渋滞時 通常時 増加
九州道 福岡(九州) 22:00 鹿児島 1:29 3:29 3:29 0:00 \6,050 277.8km
合計     3:29 3:29 0:00 \6,050 277.8km

加治木IC〜桜島SA〜蛤良IC〜薩摩吉田IC〜鹿児島北IC〜鹿児島IC

<TOP>
 5月04日(くろいわ@鹿児島/黒亭@熊本/桂花本店@熊本
鹿児島〜熊本〜山口〜岡山
桜島SA内に「鹿児島の温泉」と言う手書きの貼り紙があり,ちょうど鹿児島北ICの近くで営業している温泉があったので急遽朝風呂と言うことに。その「お乃湯」(鹿児島市小野3-5-27 第1月休 6〜22 <099-299-5835>)は,鹿児島北ICから鹿児島に向かう国道3号線に並行して東側を走る裏通り沿いにある。カーナビがなければちょっとわかりづらい場所だ。入浴代は330円と実にリーズナブルながら,温室風の高い天井の,明るいジャングルのような風呂。アルカリ性単純泉らしいが,すべすべするお湯で実にありがたみがある。満足。2階には食事どころがある(>鹿児島の温泉なら「鹿児島温泉家頁・六三四城」と言うとても楽しい温泉サイトがあるので要チェック)。まだ朝8時過ぎ,3日目の始まりも余裕である。
維新ふるさと館@鹿児島:鹿児島市加治屋町23-1 無休 9〜17(夏休み期間〜18)<099-239-7700>
朝9時から開館しているこの施設,特に西郷隆盛・大久保利通・勝海舟・坂本龍馬と言った幕末の英傑が, コンピュータ制御の等身大ロボットで動き,話すドラマが見られる維新体感ホール(幕末から明治維新〜西南戦争までの近代日本の夜明けをドラマ仕立てで紹介)が面白い!妙に薩摩藩が美化されているのは,同じ幕末の時代に,時代に先駆けた理論(水戸学)を構築しながら,内紛(天狗党の乱)で埋もれてしまった水戸藩の人間としては少々抵抗もある(うらやまい?)が,細かい展示物も凝っていて,鹿児島に行ったら必見だろう。歴史好きならなおさらだ。妻共々いたく感激しもう一度明治維新の本でも読み直してみたくなった。娘達も記憶に残るのではないかと・・・。
さて昼食。鹿児島のラーメンと言えば昔からの定番は『のぼる屋』なのだが,日休なので断念。地元の昔からの定番の店「くろいわ」に決定する。マニア的には「豚とろ」「小金太」あたりの評判がいいようだが(>鹿児島テレビで放送されたランキング参照),多分最初で最後の鹿児島になると思うので,良くも悪くも歴史があり話のタネになりそうな定番の店を選んだわけだ。
くろいわ@鹿児島:鹿児島市東千石町9-9 無休 10:30〜21>通販のオフィシャルHP
鹿児島市の繁華街天丈館のほぼ中心にあるこの店。前金制で1Fのレジで注文してから1F〜3Fに行くことになる。3Fは座敷。注文したのはラーメン700円。笹すしもつける。万能ネギがかかったもやしのせいか,九州系の中ではかなり薄め〜あっっさりめに感じる塩味の白濁とんこつスープにストレート麺。スープのインパクトはミニマムだが,これが「鹿児島ラーメン」のスタイルと言われれば十分納得できるかな。チャーシューがうまかったのが印象的。 卓上には食べ放題のたくあんがあった。
滞在時間のリミット(13時)が近づいている。西南戦争で西郷隆盛が最期を迎えたという『城山』へ(>「鹿児島市観光課公式ウェブサイト」参照)。市の中心部にある緑に覆われた小高い山。カーナビの案内で最初に見つけた道が裏通りの歩行用登山道で,汗だくで登ったが頂上手前で断念。桜島をバックに記念撮影し下山する。クルマに戻りそのまま山をぐるっとまわったら,何のことはない反対側にクルマ用の登山道があった。再度登り直し,正式な展望台で桜島をバックに記念撮影する。売店で軍服を着た西郷さんの置物を買った。これが今回の旅の唯一のおみやげらしいおみやげである。おみやげ選びに時間を割くのなら,いろいろなところを見て感じて思い出を作った方がいいというのが僕の考えなのでこれでいいのだ。ここで予定時間。苦労してここ鹿児島までたどり着いただけに少々(かなり?)名残惜しかったが,予定通り鹿児島北ICから次の目的地・熊本を目指す。途中,宮崎道と合流し,トンネルや1車線化するので渋滞が心配されたえびの市付近も無事通過し,180km先の熊本へ。今回の旅のメインとなる「熊本城」が待っているのである。

【予定スケジュール】 5/4 13:00 鹿児島IC〜熊本IC

道路名 出発 到着 予測所要時間 料金 距離
IC名 時刻 IC名 時刻 渋滞時 通常時 増加
九州道 鹿児島 13:00 熊本 15:12 2:12 2:12 0:00 \4,150 174.9km
合計     2:12 2:12 0:00 \4,150 174.9km
 
熊本城@熊本:熊本市本丸1番1号 8:30〜17:30(冬季〜16:30)<096-352-590>
駐車場がよくわからなかったので繁華街側(東側)のある一般の駐車場に車を止めて,須戸口門から入場する(大人500円・小人200円)。さすが「日本三名城」の一つに数えられるだけあって,本丸への道程が壮大。「武者返し」と呼ばれる情報でカーブを描く見上げるような石垣が続く。その上には銃口の小窓が開いた櫓が並ぶ。本丸へ。西南戦争時に消失し(原因は不明),昭和35年(1960)に再建された天守閣の内部は鉄筋コンクリートの立派な展示スペース(娘に「お城の中はみんなこうなっているの?」と訊かれた時は困った)。最上階は熊本をぐるりと見下ろせる最高の眺め。「ここまで来た甲斐があった」と妻共々感動する。ひとときの幸せに浸ったあと,北西の角にある国指定重要文化財の「宇土櫓」へ。明治10年の西南戦争のとき焼け残った唯一の多層櫓であり,何の装飾もない軋む板張りの床が本物の歴史の重みを感じさせてくれる。熊本城に来たら必見だろう。短い時間ながら熊本城をしっかり観光した後に,中心街から外れた場所にある老舗「黒亭」へ向かう。
黒亭@熊本熊本市二本木1-2-29 木休 10:30〜20:30 <096-352-1648> Pあり(離れた場所に2カ所)
映画「東雲楼」の舞台にもなったという歴史的にも価値がある一帯だが,年季の入った店の前には繁華街でもないのに10人ほどの行列が。入り口通路の両脇にカウンター4+3席,店の左半分にギッチリとテーブルが4+4+4+4+2+2。メニューはラーメン(560円),卵入り(820円),チャーシューメン(820円)と言うところ(替え玉があり105円)。おにぎりが2個で230円。もちろん注文はラーメンだ。ラーメンは期待通り。茶濁したトンコツスープにニンニクチップが効いたいかにも「くまもと」と言う(?)ラーメン。見た目ほどくどくはなくむしろあっさりしていて,ざっくりした食感の自家製太麺との相性も抜群。親子4人黙々と食べてしまった。熊本に来たら欠かせない店だろう。妻の評価は九州で一番よかった(笑)。箱売りのセットがあったので,通販でも食べられるようだが,やはりこの店の雰囲気の中で食べたい一杯だ。
天然温泉 城の湯@熊本:熊本市上熊本2-8-43 無休 24h(2〜6:30清掃) <096-352-2626>
市内にも何軒か立ち寄り湯があったのだが「天然温泉」と言う文字に惹かれてこの温泉へ。熊本城の北側の町中にある3階建ての建物。無料駐車場も十分だ。屋内着に着替えて3階の休憩室で休憩できる城の湯コースは1500円(小人800円)だが,入浴だけの「おきがるコース」は550円(小人300円)とお手軽だ。ここも壁に囲まれた半露天の屋外風呂があり,湯そのものもねっとりした感じで肌がすべすべになるタイプ。ゆっくりすることができた。0時30分以降は深夜料金800円がかかるが,これで朝まで休憩できるのだろう。+3500円で個室での宿泊ができる(朝食付き+4000円・2食付き+5000円)ようなので,熊本市観光での手軽な宿泊にはいいかもしれない(笑)。
桂花本店@熊本熊本市花畑町11-9 日休 11〜1:50<096-325-9609>
さて,25年前に「桂花@新宿」等々の東京有名店(喜楽ホープ軒二郎とか)で 初めて食べて以来,はるかなるラーメン食べ歩きの道に入ってしまった僕としては 「いつか熊本の本店で食べてみたい」と言うのが25年来の悲願だったわけで(笑),熊本での最後の一杯は誰が何と言おうとこの店なのである。熊本城の東側の繁華街の一角,店の周囲は客引きもいるような飲食店街だ。入り口のウインドウにはきれいにメニューがディスプレーされていて,ちょっとしたレストラン風。メニューそのものは東京の店と比べるとずいぶんと多彩で,中華系の定食まである。太肉(ターロー)麺は780円と新宿の店に比べるとだいぶ安い。僕の場合,この太肉麺は肉が食べたいと言うよりキャベツが食べたいという感じかな。それくらいこの黒いマー油が浮いたスープにはキャベツが合うと思う。さてその味だが・・・食べて安心した。だって新宿と同じ味だったから(笑・麺は本店が柔らかいかな)。永年の課題に一つの結論が出て,良くも悪くもホッとした。熊本ではラ博に初期に出店していた「こむらさき」や,やはりチェーン展開している「味千」なんかも有名なのだが,僕の場合はまずこの『桂花』だ。熊本での評価はどうも「黒亭」が圧倒的なような印象だが,その行列の差ほどには味に差を感じないのは僕の「慣れ」のせいだろうか?ネットで検索したら,『桂花ラーメンオフィシャルサイト』があるようだ。桂花の歴史がわかるのでちょっと興味深い。創業者はきれいな女性のようだ。東京進出は昭和43年,やはり熊本ラーメンを全国に知らしめたのはこの店の東京進出によるものが大きいと言えるだろう。
もう思い残すことはない。熊本市郊外の熊本ICから九州道へ。この夜の移動量次第で明日の予定が決まるのである。明日中に帰れなければ大変なので緊張する。そんな心配をよそに,娘と妻は買ったばかりの『ハリーポッターの秘密の部屋』を楽しんでいる。でもそれもなごやかで微笑ましいものだ。晴天続きのこの連休で初めて雨も降ってきたが,2時間半以上のDVDが終わる頃には関門海峡を渡り本州に戻っていた。でもこれからが長い。だってまだ自宅まで1200km以上・・・(汗)。

【予定スケジュール】】5/4 20:00 熊本IC〜山口IC

道路名 出発 到着 予測所要時間 料金 距離
IC名 時刻 IC名 時刻 渋滞時 通常時 増加
九州道 熊本 21:00 関門橋 23:13 2:13 2:13 0:00    
中国道   23:13 山口 0:12 0:59 0:59 0:00 \5,800 253.3km
合計     3:12 3:12 0:00 \5,800 253.3km
 
山陽道との分岐点を過ぎ,中国地方の中心部を走る中国道に乗ると,広島〜岡山と言った大都市が無い分,交通量はぐっと少なくなる。前回はしまなみ海道を通って四国に渡ったので(>「西日本横断ラーメン強行軍」参照),中国道を走るのは今回が初めてなのである。カーブが多く,また高低差もあるのでけっこう走りづらい道だ。通行量が少なくなった分,他のクルマも飛ばす飛ばす・・・。予定の山口ICを過ぎれば,あとは走った分だけ明日に余裕ができるのだが,さすがに疲れている。熊本インターからちょうど300kmほどの鹿野SAで妻に交代する。午前1時を過ぎているし,少しでも走れればと思っていたのだが,「クルマがいないので走りやすい」と妻が走る走る・・・。結局さらに200kmも走って島根県から(中国道は島根県の南端も一部走っている)広島県も横断し,岡山県の大佐SAまで走ってしまった。予定(↓)より250km近く稼げたことになり,だいぶ最終日がラクになったが,それでも残りは880kmほど・・・妻の運転時にはどうしても僕は眠りが浅いので,こんな寝不足の状態で明日の残りは大丈夫かしらと心配になったのも確か。
<TOP>
 5月05日(
津山〜宝塚〜名古屋

【予定スケジュール】 5/5 8:00  山口IC〜

道路名 出発 到着 予測所要時間 料金 距離
IC名 時刻 IC名 時刻 渋滞時 通常時 増加
中国道 山口 8:00 吹田JCT 13:51 5:51 5:51 0:00    
名神道   13:51 小牧JCT 16:10 2:19 2:09 0:10    
東名道   16:10 東京 21:18 5:08 4:14 0:54 \19,200 981.3km
首都高   21:18   22:03 0:45 0:39 0:06 \700 40.0km
常磐道 三郷(常磐) 22:03 友部JCT 22:59 0:56 0:56 0:00    
北関東道   22:59   23:10 0:11 0:11 0:00    
東水戸道路   23:10 ひたちなか 23:18 0:08 0:08 0:00 \2,950 98.4km
合計     15:18 14:08 1:10 \22,850 1119.7km
 
妻の予想外のがんばりで確保できた,予定より約3時間できた余裕は今日の観光オプションを考えるのに十分だろう。大佐SAの大きな絵地図の前で今日の予定を妻と話し合う。中国道のIC名を山口から東にずっと見ていくと,「津山」くらいが聞いたことのある地名だったので,津山に寄ることに。有名なのは鶴山公園だが,クルマでの進入が制限されていたので,その奥にある衆楽園へ向かう。南北に長い池に四つの島がある大名庭園で,早朝では人も少なくとても清々しい。その池を見ながらベンチに座り,コンビニで買ってきた弁当を食べる不思議な家族(笑)。予定ではカーナビの観光案内で調べた旧津山市役所にある「津山郷土博物館」を見学しようと思ったのだが,ちょっと地味な感じなのでパス。一応津山にも来たと言うことで出発することにする。津山を出ようとしたところで思い出した。津山はB'zの稲葉浩志の出身地なのである(>津山市観光協会HPにB'z(稲葉浩志)ゆかりの地をまわる「メモリアルコース」というコンテンツがあるので興味がある方はどうぞ)。そう言う意味で「津山」と言う地名が印象の中に残っていたんだと思う。僕自身はB'zのファンというわけではないのだが,デビュー時のミニアルバムにある『BAD COMMUNICATION』を初めてTVで見たときに,当時30過ぎの男でありながら「カッコイイ」と思ったのも確か(笑)。ロックに「順風満帆です」なんて言う歌詞が入っているのも画期的だった。などと妻に説明しながら中国道を東に向かう。
思ったよりも津山で時間がつぶせなかったので,妻と今後の展開を話し合うがいい考えが浮かばない。大阪に入るのは時間的に苦しいし,奈良では名古屋に抜けるのに時間的に不安が残る。京都観光は可能だが特に見たいところもない。有名ラーメンはそれなりに京都にはあるだろうがちょっと情報不足。「名古屋城も見てみたい」と妻はのたまうが,この時間ならまた来られそうな名古屋よりは関西を優先したい。とりあえず宝塚IC手前の名塩SAに寄ったときにふと思い出した。「宝塚にアトム(=手塚治虫)関係の何かあったような気がする」。売り物のガイド本を見てみたらあったあった,「宝塚市立手塚治虫記念館」。急遽,宝塚ICで中国道を下りることにする。娘達に話すと大喜び。最近始まった日曜朝の『鉄腕アトム』は欠かさず見せているし,何のテーマもない漫画が多い中で(娘達は何が目的だかわからない筋書きの「犬夜叉」に夢中・困ったものだ)「アトム」だけは子供たちにも薦めやすいテーマを持っていると常々考えていたからだ。そもそも今日は「こどもの日」。しかも上の娘の12回目の誕生日。娘達が理屈抜きで楽しめるイベントを今日くらいは組まなければ(笑)。
手塚治虫記念館@宝塚:兵庫県宝塚市武庫川町7-65 水休 9:30〜17:00(夏休み期間〜19:00)<0797-81-2970>
なんと宝塚市立の施設だそうで宝塚大劇場のすぐそば,宝塚音楽学校のはす向かいにある。閉園した宝塚ファミリーランドの南の一角で2階建てだがそんなに大きな施設ではない。駐車場は東側の路地奥の空き地のような民間駐車場を利用した(1日800円)。入り口の火の鳥の前で記念写真を撮って入場。入館料は大人500円で小人は100円と良心的!入るとアトムが出迎えてくれて(着ぐるみだが)一緒に記念写真を撮ってくれる。撮影後は握手。もうそれだけで顔がほころんでしまう。今の子供の僕ら父親の世代はみなアトムで育ったようなものだもの,むしろ一番喜んでいたのはこの僕かもしれない。左奥に小さな映画館があり,それを待つ間に手前の縦長のカプセルに入った資料をみることになる。「治虫」と言うペンネームの通り,子供時代に描いた手書きの細かい昆虫図鑑とか,雑誌「宝島」とか。映画は手塚少年らしき絵が好きな男の子が主人公の無声映画。ちょっと大人っぽい内容かな。2階に上がると今話題の『目覚めるアトム』を見ることが出来る。但しその場所は2階の奥のコーナーの一角で,それもガラス越し。しかも1時間に1回位の間隔で時間通りに目覚めるアトムはたった1分間でまた眠りについてしまうのだ(笑)。でも娘達は満足。地下にはアニメ制作を体験できるコーナー。最後にアトムのグッズコーナーで旅の記念に『アトムの設計図』を買う(103×73cmの大型判・2000円)。2003年4月7日のアトムの誕生記念の限定版で,手塚プロダクション公認のB1サイズトレーシングペーパー2枚組(アトムの内部が透けて見える)。シリアルナンバー入りICチップ(アトムの電子頭脳)の付いた円筒ケース入り。帰宅して合うサイズのフレームを買ったら3800円で,けっこう贅沢なものになったが今我が家の居間にど〜んと飾られている(笑)。ギリギリのところで思わず行程に入れられたオプションだったが,娘達にはいい思い出になったようだ。宝塚なんてなかなか来られないもの・・・>『手塚治虫@ワールド』&『アストロボーイ』と言う公式HPがとても面白い
本当は宝塚でラーメンでも食べたかったのだが『iモード・ラーメンバンク』で探してもめぼしい店はない。1時過ぎに大急ぎで宝塚ICへ。1時50分に吹田JCTにたどり着ければ当初の予定(↑)に戻れる。名神道は順調で,心配した関ヶ原あたりの渋滞もない。小牧ジャンクションでの渋滞があったので,一宮ICで高速を下りる。妻の希望である「名古屋城」が見られるかなと・・・残念ながら午後5時近くでは入場はできなかったが,西側の公園から名古屋城をバックに記念写真を撮ることができた。これでもう一つ旅のポイントができた次第(笑)。夕食は誕生日の娘の希望で「ケーキが食べられるレストラン」を。残念ながら名古屋のラーメンは次の機会にと言うことに。・・・名古屋でゆっくりしていたら午後7時近くになってしまった。名古屋市内を東に抜けて豊田ICへ。無事東名に乗れたらホッとした。あとはひたすら帰るだけ。でもここから自宅までまだ450km!なのに今までの行程を考えたら短く感じてしまうのは感覚がおかしくなっているから?実際は(いつもそうなのだが)東西に広い静岡県を抜けるのがけっこう大変で,静岡ICにつく頃には完全に眠くなってくる。渋滞こそ無いものの,頼みの妻も交通量が多い東名は尻込みするのであきらめてPAで何度か休憩。帰宅時間が遅くなっても疲れが溜まっている帰り道は無理をしないのが鉄則だ。結局,予定時間から2時間ほど遅れたが,午前2時に自宅に着いた。総走行距離3300km。妻と苦労をたたえ合い崩れ混むように爆睡したのは言うまでもない。
これで去年の「北海道一周」と合わせ,2年間で日本の最北端と最南端を制覇し,ひとつの区切りがついた。あとは細かいところだけ。行ってないところは九州の両端(長崎〜佐賀〜大分〜宮崎)と四国南端(高知),あと山陰地方(島根〜鳥取)だけ・・・って,まだまだあるじゃないの!!ちなみにこの行程で,連休にもかかわらず渋滞にはほとんどハマらなかった。5/2夜の首都高・お台場の渋滞と5/3の山陽道広島での事故渋滞くらいかな。インターネットを駆使しての情報収集&日程計画が大事と言うこと。便利な時代になったものだ。あと,参考までに言えば,交通費は高速代が総計65,000円ほど,軽油代はわが愛車エルグランドが優秀なことにリッター11kmほど走ったので,3300kmで300リッターの給油と考えると,高速上ではだいたい80〜85円/Lだったので総計25,000円と言うところだろうか。そうなると交通費だけで3日で計90,000円!安い飛行機ツアーとか考えると複雑な思いだが,まぁ家族4人で連休に行けたと言うことで満足している。
日本全国どこに行っても評判のラーメンはあるわけで,それと観光地をからめればラーメン好きにも楽しい旅行ができる。大切なのは『体力』『家族の理解』かな(笑)。今回の旅も妻が2割くらい(とは言え500km!)運転しているし,娘達も家族旅行とは小さい頃からこんなものだと思っている。翌日は元気に小学校に行った。やっとの思いで仕事をしたのは僕くらいだ。やはり家族旅行は『モノより思い出』。この旅に賭けた父の思いを娘達は感じてくれただろうか。今はわからなくていい,いずれ自分たちで旅行を考えるような大人になったときに,こう言うとんでもない家族旅行を決行してしまう父親だったことを思い出して欲しい。たくさん撮られた記念写真はいつも父の目線で撮られていたことを思い出して欲しい。

>「どんぶり会議」に投稿(2003/05/07)


ホームはじめに茨城の麺東京の麺食べ歩き日記