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2001年 9月の食べ歩き

9月22日( 2001東北横断・賢治と芭蕉とラーメンの旅
  〜24日( (郡山〜仙台〜平泉〜花巻〜遠野〜盛岡〜秋田〜十文字〜松島〜仙台)
9月15日( 「栃木ラーメン本」発刊記念・宇都宮周辺のラーメン店巡り

みうら@上河内/紅醍醐@今市/小菜房@宇都宮

9月02日( 千葉〜東京〜神奈川〜都下・・・縦横無尽の半日4杯
ひがし@馬橋/蒙古タンメン中本@上板橋/二郎@武蔵小杉/鏡花@立川

2001/08 <<>> 2001/10

> ちなみにこの月に食べた地元の店は以下の通り ≫ 『食べ倒し日記 2001/09』

9月29日(土)ラーメンげんこつ屋@美野里
9月28日(金)昭来軒@大洗
9月27日(木)双葉園@双葉台
9月18日(火)喜楽亭@日立
9月16日(日)えぞっ子@五軒町
9月14日(金)八麺@茨大前
9月13日(木)とんこつ家@ひたちなか
9月07日(金)一番@ひたちなか・枝川

9月05日(水)みそ膳@常澄・塩崎
9月04日(火)とんこつ家@ひたちなか@高場

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9月22日()〜24日( 2001年東北横断・賢治と芭蕉とラーメンの旅

郡山〜仙台〜平泉〜花巻〜遠野〜盛岡〜秋田〜十文字〜松島〜仙台

春木屋@郡山/福到(ふーとう)@仙台/マルカン@花巻/直利庵@盛岡
丸竹食堂@十文字/名代三角そば@十文字/味よし@仙台/満天@仙台
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 9月15日()みうら@上河内/紅醍醐@今市/小菜房@宇都宮

「栃木ラーメン本」発刊記念・宇都宮周辺のラーメン店巡り

理由はわからないのだが,栃木の下野新聞社から今月発刊されたラーメン本「THE BEST OF RAMEN TOCHIGI」を茨城新聞社経由でいただいた。面識はないのだが,「水戸黄麺様」と記した編集スタッフの方の名刺が挟まっていたから,ネット関係のつながりだと思う。噂ではずいぶん昔から聞いていたし,「栃木のラーメン食べ歩き」のミカミさんが関わっている本なので,非常に手に入れたかった本であるにもかかわらず,水戸近辺ですぐ入手する方法がわからなかったので助かった。遠慮なく頂戴させていただくことにする。ありがとうございました。
さて,それだけでも何なので僭越ながら感想を述べさせていただくことにする。まず表紙に関して。赤い湯気(?)のみのバックに金色のメタルっぽい浮き文字で「THE BEST OF RAUMEN TOCHIGI」・・・なんと表紙に漢字はひとつもない!僕自身,ラーメン本のトレンドは,ラーメン本らしからぬ重みのある装丁(デザイン,雰囲気とかも含めて・・・)にあると思っている。「たかがラーメン」だからと,漫画チックに,コミカルでカルい感じで行くよりは,「所詮ラーメン」だと十分認識した上で,その上で「重々しく」して楽しむとでも言おうか,少なくとも表紙に関してはそうすべきだと思っていた。その点「栃木本」も我が「茨城本」も,新聞社発刊の本らしい「威厳」を保ちながら,きれいにまとめられた本だと感じる。掲載店に関しては,栃木のラーメンのレベルの高さは普段から十分感じていたので,そこをさらに45店に絞り込んだところに,編集メンバーのみなさんの「ラーメンに対する情熱」をひしひしと感じた。経験的に上位の店は問題なく決まるのだが,中位〜下位の店はメンバーの感じ方や思い入れもそれぞれだし,なかなか線引きが難しいところだからだ。各店の紹介文は,かなり突っ込んだ内容で全体が統一され,時間をかけた編集会議と入念な取材の上での店側とのコミニュケーションがうまくいったのだなと感じた。うらやましいかぎり。写真については,見開きの右半分が真上からのラーメンの写真で,はみ出た海苔やチャーシューの部分まできれいに切り抜いてあり,かつその上部の記事が,海苔を回り込むようにレイアウトされているところに,我が妻が妙に感心していた。「ラーメンの本なんだからラーメンの写真が大事なのよね」って(笑)。「店の写真なんて小さくていいのよっ」とも。確かに「そそられる」ラーメンの写真が多いと思う。さらにその上部の「スープ」「麺」「具」各々についての細かい説明。「スープの濃さ」「スープの脂」「麺の太さ」「麺のちぢれ」も5段階のバーグラフ。その下に麺のグラム数まで付く。う〜ん,すべてにおいて手間がかかっているという感じだ。実は,我が「茨城ラーメン本」のメンバーが,こちらの本で提案しながら実現しなかった「営業時間棒グラフ」が,彼がイメージしていた通りに掲載されていたことを大変悔しがっていた(笑)。僕自身もこうして見てみると,けっこう便利なものだ。今の時間ならどこで食べられるかわかり安いから・・・ってそう言う考えは遠方から来て1日5〜6杯食べる人だけかもしれないが(笑)。巻末にあるメンバーの後ろ姿の写真は笑わせていただいた。このアイデアだけは茨城本作成の時に出なかったもので,「やられた」と思ったのだ(笑)。さてこの本は900円。大きさも手ごろ。いただいたから宣伝するわけではなく,ラーメン好きならキープしておくべき本だと思う。
と言うわけで祝日のこの日,いつも通り午前中仕事をこなして,上の娘がミニバスの練習から帰って来るや否や即出発。目的地はもちろん「栃木」。どうせ行くなら1杯目も栃木でいただきたい。ではどこにするか。北に向かい「よしかわ家@大田原」も考えたのだが,その後の展開も考え「みうら@上河内」にする。理由は巻頭の特集で組まれていた店だから。茨城本で行けば「暖宝@ひたちなか」的ポジションかな。ラーメン本掲載後は前にもまして行列しているのは,こういう気持ちで行く人が多いからかもしれない。
水戸から国道123号線で桂村に入り,那珂川にかかる御前山の「赤い橋」を渡る。すぐ妻の好きな「御前山饅頭」の店のある「野口交差点」に出る。いつもならそこを左折して「四季彩館@御前山」(日帰り入浴施設)とか「ツインリンクもてぎ@茂木」に向かったりするのだが,今日は直進。緒川村方面へ向かう。道沿いに見えた「生クリーム大福」の看板を娘達がめざとく見つけ「食べた〜い」と大騒ぎ。上小瀬宿に入り,大宮方面からの国道293号線に合流。まもなく見えてきた「お菓子処ふるさわ@緒川村」(那珂郡緒川村上小瀬2101-1<0295-56-2414>http://www.e-daifuku.com)。予想よりずっとあか抜けた店で,ガラスのショーケースにずらっと並べられた大福はまるでケーキのようだ。4個くらい買うつもりが,あまりにたくさんの大福の種類があるので,大福各種10個入りの「詰め合わせ」(1000円)を妻に指示。妻は豆餅も買う。さっそくみんなで食べる。中でも「苺ミルク大福」が秀逸。生地に苺が練り込んであって,あんも特製苺あん。僕はけっして甘党ではないのだが,もちろん生クリームが中央にど〜んと入っているから,やわらかくつきあげたもちの食感とあいまって,いいトシした僕でも,かなり幸せな気分になれる。他に登録商標をとったと言う「風車の弥七まんじゅう」なんてのもあった。このあたりに「水戸黄門ゆかりの地」とか「風車の弥七の墓」とかあったからその関係かな・・・。元々はそういうありがちな饅頭を扱っていた山間の店が,「クリーム大福」と言う若い発想で大変身を遂げたと言うことかもしれない。う〜ん,感心した。
烏山町を抜け氏家町に入り「みうら@上河内」(河内郡上河内町下小倉946ー2 金休 11〜19<028-674-4551>)へ。新幹線高架下にポツンとある印象。店の右から奥に向かいL字型の小上がり。そこに座卓5台。中央にテーブルが4台。せっかく家族で来たのだから色々な種類を頼もう。「手打ち中華・550円」「味噌ラーメン・600円」「塩ラーメン・650円」それに「餃子」だ。「手打ち中華」は赤い縁取りのいかにもと言ったどんぶりに盛られる。具はナルト・海苔・ほうれん草に刻みネギが多量。薫製のような香りのする細長いもも肉チャーシューが3枚のるのが目を引く。麺は「いまの家@白河」直伝の手打ち麺。1人分ずつ手もみし,一晩寝かせたと言う縮れの強いビロビロ麺だ。この麺の印象が強く,それに比べるとスープは鶏ガラ+トンコツで無難にまとめられているという印象。こってり好きの妻は「上品な味わい」と評していたが,そのあとつぶやいた「もっとこってりした方が好きかな・・・」と言うのが本音だろう。でもこの系統のラーメンのニーズは,昔も今もかわりなくあるのである。辛味がきいた「味噌ラーメン」は中央にモヤシとニンニクが山盛。スープには唐辛子が浮く。やはりこってり感はない。ストレートな味噌スープという印象。「塩ラーメン」はひたすら透明なスープで,すっきりした味わいだが,手打ち中華同様味付けは濃い目だと思う。具はワカメがのり,煎りゴマ多量に浮いているのが目立つ。餃子は5ヶ。この店は麺がすべてなのだろう。スープはその引き立て役。スープのインパクトを求める人には少々もの足りないと思うが,一般的にはこの手のタイプの方が老若男女を問わず受け入れられやすいと思う。普通の人は,麺と絡むスープの印象だけで十分で,我が家のように麺を食べた後にスープをじっくりと飲み切ったりしないと思うからだ。
店の前の道(R293)を西進すると丁度「徳次郎インター」に行くようだ。ならば「ろまんちっく村」にでもと,何となくそちらに向かう。しかし妻が「こってりしたラーメン」を食べたいという。候補は「紅醍醐@今市」。僕自身は「醍醐@南青山」で経験済みの店なので,「それチェーン店だよ〜」と言っても,「本には『材料調達から調理まですべて自前で行っている』と書いてあるし・・・」と引かない。そこまで言うなら今市まで行こうと言うことになったのだが,そこまで行くなら日光で何かしたい。温泉本から日光近辺の温泉を調べ入ることにする。おかげで「ろまんちっく村」でプールに入れると思った娘達は落胆。許せ娘よ。ろまんちっく村から元来たR293に戻り東進したらすぐに「ら麺屋@宇都宮」(新里町丙669-5 木休・2,4金休 11:30〜14/17〜20 <028-665-5408>)を見つけた。TV「笑っていいとも」に出演し絶賛された「塩ラーメン」と本には紹介されている店だ。あいにく中休み中だったのであっさり諦めたが,次に「ろまんちっく村」に来た時はチェックしてみたい。R119に戻り今市を目指す。
さて「紅醍醐@今市」(今市市今市718 無休 11:30〜22:30・日祝11〜22)。R119で今市の市街地に入り,左に「かましん」が見えたらその向かいの交番がある敷地の奥だ。店の周囲は無料の駐車場。と言うか,駐車場の中に店があるという感じか・・・。「17時まで中休み」の貼り紙があるのに17時過ぎても開く気配がない。外は土砂降りの雨だったのでクルマの中でしばし待機。15分遅れくらいでやっと灯りがついた。店内には「ベストオブラーメン栃木選出記念で9月末日までラーメン全品50〜100円引き」と書いてある。入口脇の食券機はすでにその値段でセットされていた。つまり基本となる「醍醐麺」が550円と言うことになる。妻がそれを担当し,僕は「紅醍醐麺・630円」にする。もう一つ「裏醍醐」と言う酢であえたさっぱりした具がのるラーメンもあったのだが今日はパス。僕の「紅醍醐」はザーサイ・ネギ・カイワレ・チャーシューをピリ辛で和えたものがのる。元々ここのスープは店内のキャッチコピーで言えば『化学調味料はいっさい使わず,18時間煮込み,練り上げ,牛骨から骨髄が出て,スープに溶け込み,豚背骨が砕けて砂のようになり,鶏がらと鶏油を入れてまろみを出し,なんともいえないうまい濃くのあるスープが出来上がる』と言うもの。「醍醐@南青山」で食べた時の印象で,たしかにトンコツとは違う牛骨独特の風味があるものの,タレ的にはマイルドで少々味の濃さ的にもの足りなかった記憶があるので,具の味を加えてみたかったわけである。案の定,基本型の醍醐麺を食べる妻は「しょっぱさが足りない」と紅ショウガ入れたりニンニク入れたり・・・。二度目の味見をさせてもらった時には,まるで別な味になっていた(笑)。そんなわけで妻的には不満点もあったようだが,この系統の味を栃木でも経験できることが茨城県民の僕からすればうらやましい。オリジナリティに溢れたラーメンだからだ。残ったスープにライスをぶち込む(笑)「雪濃湯飯」も妻に経験してもらいたかったのだが,次3杯目を考えてそれは断念した(笑)。
日光街道をそのまま北上し「やしろの湯@日光」へ(日光市清滝和の代町1726-4 木休 <0288-53-6611>10〜21大人500円小学生300円)。日光市営の日帰り入浴施設だ。国道120号で市街地を抜け,東照宮を過ぎ,その先のY字路をバイパスではなく旧道に向かいすぐ左折。日光宇都宮道路の下をくぐるように抜けて橋を渡る。その先にボンヤリと浮かび上がる。周りに人家も見えず寂しいところだが,施設の周りは人で賑やか。施設自体もも高級感があり,両翼に和風と洋風の休憩所。浴場も間接照明で暗めの石造り。サウナと半露天風呂もあり,塀できっちり囲まれた石庭もあるから雰囲気が出ている。中庭は休憩スペースで吹き抜けだ。風呂上がりは畳敷きの休憩スペースで寝転がってゆっくりできるから快適だ。
サウナの中での話。華奢な感じの外人が後から入ってきた。「アメリカ人かな?とするとニューヨークのテロ事件の話なんかするのがタイムリーだよな・・・」などと考えている僕。頭の中には,すでに流ちょうな英語を操っている自分がいるわけだが,突然,彼が「Do you speak a english?」などと聞いてきたものだから慌てた。こんな時でも「文法的にいいのか?」などと考えてしまうのが日本の英語教育の悲しい習性。とりあえず意味なく微笑みながら「・・little」。でも「あれ”a little”だとどうなるんだっけ」と考えたりするからどうしようもない。聞けば(相手がしゃべってたわけだが)この青年,ロシア出身だそうで,「ここのサウナは90度くらいで低めだけど,ロシアにはロシアンストーブってのがあって100度くらいあるんだ。その中に置いてある木で体をビシッと叩くわけ。そう『木』と言っても『小枝』,葉っぱの付いた小さいヤツね,これくらいのヤツ・・・ahaha」てな感じ。言っていることはそこそこわかっても,対応する言葉が出ない。「日本だって普通のサウナはもう少し熱めだよ」なんて言おうとしても,「普通ってこの場合・・・”ordinary”・・・いや単純に”always”でもいいかな・・・で温度の『度』って・・・サウナが熱いってのは”hot”でいいんだっけ」などと頭の中で迷っていて,なかなか会話にならない。相手に苦笑いされたりすると頭の中は真っ白になってしまう。場所がサウナだけに長居もできず,中途半端な会話の終わり方で出てきてしまった。おかげでサウナなのに,「冷や汗」もの。でも後で娘達には「サウナで外人さんとお友達になってしまったよ〜」と言うわけだ。「英語で話したの?」「もちろんさ〜バッチリね」「すご〜い」・・・いいオヤジである(笑)。昨日行った水戸の書店で,「やり直し英語に最適」と言うポップにつられて「データベース4500完成英単語・熟語」(桐原書店・なんとCD2枚付)を,何故か急にその気になって買ってしまったのだが,さっそくこういうことがあるとは・・・。どうやら20年振りくらいで「覚える英語の勉強」をしなければならないようだ。娘も来年小5だし・・・。
ゆっくりしていたら,午後8時近くになってしまった。宇都宮に戻ろう。で締めの1杯。「花の季」「どる屋」はこの時間では間に合わない。妻は「元町家」に行きたがったが,今日は未食の店をこなしたい。1直線の日光街道の杉並木をひたすら走る。宇都宮に着く頃には午後9時をまわってしまった。環状線を東へ走る。こう見ると宇都宮って大きな町だなと感じる。
選んだのは「小菜房@宇都宮」(宇都宮市下平出町上河原1439-2 無休 11〜翌1<028-664-0088>)。国道4号線バイパスから柳田街道に入り少し走ると,遠目にも鮮やかな電飾が見えてくる。本の写真である程度わかっていてもちょっと引いてしまう外観だ。かなり派手。キャッチコピーも百花凌乱。「激うま!!一度食べたらやみつきラーメン」「味自慢!!あっつあっつのパリパリ餃子」。きちんと舗装され広々とした駐車場も,「いらっしゃいませ〜」の若い声が響く明るい店内もチェーン店のそれ。茨城で言えば「古譚系」の雰囲気だ。こういう店を選んだのは,子供用にご飯ものを入れるバリエーションが欲しかったから。で,まずは「石焼きキムチチャーハン・480円」。熱々の石の器の中央に,刻み海苔がかけられたオムレツとメンタイコがど〜んと盛られ,キムチと挽き肉が混じる。ご飯自体は炒めた感じはないが,おこげで底はパリパリ。これも確かに『炒飯』かもしれない。けっこう食べ甲斐があった。次は,本では写真入りで紹介されていた看板メニュー(?)の「パーコー坦々麺・880円」。その鮮やかな橙色のスープは実にクリーミー。ゴマだれが利いたマイルドな辛さとでも言おうか。麺はストレート麺。もちもち・固め・つるつるとチェーン店の麺とは思えない個性を感じる。チンゲン菜の緑と白髪ネギの白とともに,赤い糸状の唐辛子が混じるのがおしゃれ。パリパリのパーコーもリッチな気分になれる。基本となる「小菜房ラーメン・550円」はカツオ節の効いたスープ。坦々麺のスープとは基本的な成り立ちが違うようだが,これはこれで個性があり,はっきりした味付けで食べやすい。サイドメニューには「とろとろ杏仁豆腐・320円」。一口食べて「濃いなぁ」と感じた。あと,我が家の場合,普段滅多に餃子を頼むことはないのだが,ここは餃子の街宇都宮の近く。一応食べてみようと「スタミナ・ニンニク・ニラ餃子・260円」。餃子は既製品っぽい感じで特に感動はなかった。
いつも通りの帰り道。笠間に抜けてR50を東へ。快調に飛ばして思ったより早く自宅に着いた。とは言え12時近かったが・・・。
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 9月02日()ひがし@馬橋/蒙古タンメン中本@上板橋/二郎@武蔵小杉/鏡花@立川

千葉〜東京〜神奈川〜都下・・・縦横無尽の半日4杯 

久しぶりの単独行動。でも免許の書き換えのための講習があり(一昨年シートベルト非装着で違反になってしまったから・3年に1度こういううっかりミスをしてしまう・・・),9時過ぎに「運転免許センター@茨城町」へ。3時間ほど退屈な時間を過ごす。待ち時間に「先月の食べ歩き日記」を980円で買ったドコモの「ポケットボード」に打ち込んでいた(笑)。メール用端末なのだが,テキスト文のメールでまとめてPCに送ると,後で編集がラクなのである。やっとお昼近くに開放される。ここまで来たら「ラーメン本」掲載の「味味@茨城町」(目の前にある)で食べたいところだがここは「日休」。以後,お昼の一杯をあれこれ考えながら国道6号を南下する。最近食べていない「ダイシン@千代田」「大勝@土浦」(1996/04/14),どんぶり会議で話題になった(2001/04/10)未食の「大黒家@牛久」等々のラーメンが頭をかすめるが,空腹でありながら今一歩その気になれない。「大勝軒@佐貫」「わかとら家@取手」の行列に並ぶ気力も今日はちょっとない。
結局千葉に入り「ひがし@馬橋」に決定。もうHPにデータがある店なので,紹介文を考えなくて済み,安心して食べられるかなと思ったわけだ。でも,考えてみればこの店に来るときはいつもオフの時で,オフ以外で来るのは2年ぶりくらいである。となると,1人のお客として入っていくのはちょっと気恥ずかしい気もする・・・。午後2時半過ぎで客席はほぼ満席。なんとかカウンターの端に座る。もちろん注文はラーメン(480円)。麺が少し柔らかめだった気もするが,すっきりした1杯であることには変わりはない。サクッと食べ終わる。もうすっかり安定した感じのこの店。客はみな「お馴染みさん」と言う印象。帰る客とみんな世間話をしているような印象。この2年で,ラーメン本に欠かさず掲載される有名店になったが,本来この店は「地元のお馴染みさんの憩いの場」的な店なんだろうと思う。豊富なメニューで週に何度も楽しむ店。極々たまにしか来ない僕なんかは,本来場違いなのだが,それでもまた食べたくなってしまう。来てる回数の3倍くらいいつも松戸を通るたびに頭をかすめる店なのである。
そのまま6号で都内へ。環七から川越街道に廻る。次は今日のメインとも言うべき「蒙古タンメン中本@上板橋」。どんぶり会議でも最近話題になったが(2001/08/24),僕の場合,昔も最近も未食の店。過去の本を調べたら昭和62年の「angle・別冊」(>「1987年の『別冊angle・全国版・究極のラーメン屋さん全609』に載っていた店」の項参照)には「ニューウエーブラーメン」の「激辛麺」の項に「利尻@新宿」「ひょっとこ@恵比寿」と並んで掲載されていた。昔から有名だったようだが僕自身は記憶にない。実はこの店,先代が閉店させた店を熱烈なファン(=現店主)が復活させた(1998年)そうだ。旧住所は「桜川3-19-3」になっているから,同町内で移転して再開したことになる。最近になって「TVチャンピオン」や各ラーメン本で話題になり,「新しい老舗」として,「懐かし系のラーメン」が好きな僕としては,ずっと気になっていた。しかしこの店は「日休」,なかなか食べる機会がないままでいたわけである。で,先月の「とらさん会議室」(>東京のラーメン屋さん(とらさん)参照)で「9月21日までは日曜も営業する」という情報を得る。この機会を逃すまいと8月からずっと狙っていたわけである。川越街道「桜川3」交差点のひとつ南の信号を西に折れてすぐ右側,遠目にも目立つ赤い外壁と異様な行列。見つけるのは簡単だった。午後4時くらいで20人ほどの行列。歩道が狭く歩行者に気を遣うが,回転はけっこういい方だと思う。20分ほどで店内へ。テーブル席は右端に寄せられ中央に空間があり,そこで食券を買ってフロア係の男性に渡す。ここでも少し待つことになる。外の行列を減らす目的なのだろう。ほどなく左側のカウンター席へ。ガラスできっちり仕切られた調理場内には紅い布を頭に巻いた若者ばかり。黒づくめ服装でTシャツの背中にはなぜか「誠」の字。雑誌で見た店長さんは見えなかったが,仕事にだらけた感じがないので好感が持てる。活気があるのだ。蒙古タンメン(570円)は味噌タンメン(550円)にマーボーをかけたものだそうで,値段的にはお得な感じ。「サービス品」と券売機に書いてあるもの。で,その味だが,ひたすら熱くて,見た目のまんまひたすら辛い辛い・・・。唇がひりひりしてくる。TVチャンピオンでやっていたような「早喰い」なんて絶対無理だ。麺はちょっとやそっとじゃのびそうもないストレートの「太麺」。茹でて軽く湯切りして丼にあけ,脇の寸胴鍋から野菜ごと「みそ汁状態」で入っているスープをかけ,最後にお玉で豆腐の入ったマーボーをかけて出来上がり。作りおきでお手軽な感じだが,野菜はそれほどくずれていなかったから,普通のタンメン程度の感じ。注文を受けてその都度作る訳ではないようだが,この人数ではこの方法もしかたないのかもしれない。卓上には大型容器に入ったトウガラシ。これでもかと言った感じの「辛さ」の演出だ。辛いだけのラーメンは元々苦手なのだが,この店の味はクセになる。気に入った。行列も納得。家族連れも多かったから,今度は家族で来てみたい。つけ麺スタイルの「冷やし味噌ラーメン(550円)」なんて,実にそそられる。問題の営業時間だが,入口に貼り紙があって『平日10:40〜24・土祝10:10〜24・日曜10:10〜19:30 (9/3より変更)』となっていた。今月から無休になるようだ。クルマで行くと川越街道から曲がってすぐの場所だが,駐車は絶対に無理な場所。店の前の道を100mほど行くと練馬区になり,そこに「城北中央公園」の駐車場がある。1時間200円・以後30分100円でとめらる(たしか24h利用可)ので参考までに。
この段階で今日廻る店の予定はできあがってきた。同時に『千葉〜東京〜神奈川〜都下・・・縦横無尽の半日4杯』と言う題目も思いつく。べたべたの題目に苦笑い。ただここは川越街道沿い。埼玉はもうすぐである。『千葉〜東京〜埼玉〜神奈川〜都下』と言うのも笑えるかな。「頑者@本川越」「一本気@朝霞台」「九州屋@和光」果ては「もちもちの木@白岡」「大盛軒@玉川村」まで行きたい店が頭を駆けめぐる(>「埼玉のラーメン」参照)。しかし「日休」「売り切れ」「本日の気分」「距離的な問題」で断念。予定通り環七から中原街道へ。目指すは「神奈川」・・・と言っても丸子橋渡ってすぐの「武蔵小杉」だが(笑)。
目的は「二郎@武蔵小杉」。今日はどうにも「二郎」の気分で,どこか未食の店を入れたかったのだ。このあたりに来るのは初めて。東横線と南武線が交差し,おまけに横須賀線と新幹線も東側を走るので,クルマで行くとややこしい。その南武線・新幹線のガード下の東側,「上丸子山王町西側」交差点を北西に入ってすぐに橙色っぽい看板がぼわっと見えた。しっかり「二郎武蔵小杉店」と描いてある。三角形の店内。奥に座敷があるのが二郎としては珍しい。券売機で選んだプラスチックの札をカウンターの台に置く。店内は醤油ダレのすえたような匂い(?)がする。「二郎」と言う覚悟がなければちょっと誤解される臭さだ。中央の鍋(ボウル)の中には茹でもやしがすでにスタンバイ。左奥には年季の入った一部木製の製麺機。自家製麺なのだろうか。「ニンニク入れますか?」。お約束のやりとりの後に出てきたラーメンはまさに「二郎」。おもわず頬が緩む。匂いも気にならなくなっていた。麺は固めで確かに「二郎」。スープが云々,タレが云々なんて言う必要はないだろう。どんな形であれ,これは「二郎」である。店主は思ったよりも年輩だった。系統的には「二郎@三田本店」の直系(三番目?)と言うことになり,「二郎@町田」の師匠になるようだ。納得の一杯。
最後の「都下の店」は「鏡花@立川」。ここも「TVチャンピオン」で紹介された店。話題の圧倒的な内装を一度見てみたいと,ずっと思っていたのである。カーナビの指示通り府中街道を北西に走る。『第3回どんぶりサミット』2000.02.06でも通ったことを思い出した(>超絶食べ歩き『第3回どんぶりサミット』報告参照)。HP開設当初,「にんにくや@是政」に来た時もこの道だった。多摩川を超えてからは甲州街道で立川を目指す。日野橋側に曲がらず,直進し北上すれば立川の中心部である。何となく,裏通りにひっそりと佇む店をイメージしていたのだが,思ったよりもけっこうな表通りにあった。角地の店だが,表通り側の窓をすべて板でふさぎ,外光を完全に遮断している。店内は真っ暗。入口から入ってまず見えるのは間仕切りの土壁で,入っただけでは中は見えずかなり期待させる造り。予備知識なく入れば驚くことだろう。まずそこで食券を買う。・・・川のせせらぎの音が静かに流れている。手前に低く浮かび上がるゆったりとした黒いカウンター。1席ごとにピンスポットのライトが当てられる。ただし,明るいのは座席ではなくラーメンを置くべきテーブルの一部分だけだから,今まで経験したことのないラーメン店の演出である。店の中央にはそれを見おろすような調理場。木板で覆われている。トイレも『厠』。これもまた凝っている。おしぼりがおいてあるのはけっこう親切かな。食べたのは「今昔鶏想麺・780円」。一目ではけっこう油っぽっそうな見た目。名前通り,鶏の甘い油がメインだ。5種類の地鶏を丸ごと使ったと言うスープは,濃縮した鶏の旨味を感じる,まさに今まで経験したことない味。麺はこしのある固めのストレート細麺。チャーシューは丁寧に作られ,味がほどよくしみこみ,違いを感じることができる。あと,柔らかいけど歯応えのある極太メンマ。かなり不思議な食感だ。中央には玉葱のみじん切りの上に桜の塩漬けあしらい,見た目のおいしさも追求しているようだ。もう文句のつけようがない完成度だ・・・が,クセになりそうかと言うとそうでもない。なんとなく言いたいことがわかってしまって,誰か(ラーメンを軽く見ている女性なんていいかな)をつれて来てみたいとは思っても,1人で来てまた食べてみたいと言う衝動が出てこなかった。何故だろう。
と言うわけで今日はひたすらラーメンだけを食べ歩いた。それ以外では一度もクルマを降りなかったことになる。ここまで徹底して食べられれば僕的には大満足である。言うことなし。
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