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げんこつや

那珂店上水戸店

げんこつや那珂町:那珂町豊喰141-7 水休 〜22:00(スープ切れ終了) <029-295-1969>

>【 茨城のうまいラーメン 2001 】掲載店

県北国道118号沿い,那珂町・豊喰にあるのが本店だ。

2000年5月26日(金)

水戸からR118を北へ向かう。常磐高速と交差する少し手前左側にある。上水戸の店と同じロゴのポップな看板だからここが本店なのだろう。普通の古い民家を改造したような造りで,左側から入店するとそこは土間。正面に申し訳程度の高いカウンター席がありその向こうに調理場。左側(2/3)が広い座敷で古い木製テーブルが5台。暖簾も畳も壁も座布団も思いっきり古い。テーブルもべたつき気味だからあまりそう言うことに気を遣わない店(?)なのだろうと思う。上水戸店でお気に入りのざるラーメン(600円)を大盛(+100円)で注文。小ぶりの白いどんぶりに唐辛子の多量に入った背脂スープ。チャーシューとメンマが最初から入っている。「大盛」だから麺は白い平皿に山のよう。2玉以上あるのではないだろうか。上水戸店で食べたときと違い麺がダマ(=ほぐれていないと言うこと)になっていないのがありがたい。細めだが水で締めた分固めで食感がよくするする入る。楽に完食。けっこう満足する。今日は21:00過ぎで暖簾がしまわれた。夜行く人は気をつけたほうがいいだろう。

2000年7月31日(月)& 8月03日(木)=「茨城のうまいラーメン」掲載時の取材 より

実際に取材した時の裏話等もっと詳しく書いて,最後に各店のデータと実際に書いた紹介文も載せてみた。掲載された文面と比べてみるのも面白いかもしれない(ほとんど変わらないと思うが・・・)

水戸の茨城大あたりからから118号で北上,坂を上って那珂町に入ると程なくこの店が左手に見えてくるのだが,実に怪しげな店である。年季が入った民家風の建物にげんこつマーク入りの妙に今風なデザインされた看板がどんと立っている。店内も正面に高めのカウンター(その向こうが調理場)があるものの,右側に店の大きさの3分の2くらいの畳のスペース。最初は民家を改造したのかとも思ったが,明らかに構造が違う。居酒屋だった店を改造(そのまま?)したそうだ。もともと上水戸のげんこつやはよく知っていたのだが,那珂町の店との関係はわからなかった。なんとなくご主人の顔が似ているような気がしたから,「兄弟ですか?」と訪ねたらそうではなく,あくまで本店(那珂町の店)の経営だそうだ(雇っていると言うこと)。店内には僕と同い年のご主人と奥さん(店に不似合いなくらいエキゾチックなモデル系の顔をしている),インターネットも少しやっているらしく,最初から取材以外の会話がはずんでしまう。学生時代,「ホープ軒@千駄ヶ谷」でアルバイトしていたことがあると言うご主人,同い年だからそのころの東京のラーメン店の話で盛り上がってしまい,話が横道にそれてばかりで,肝心の取材が遅々としてすすまないのだ。おまけにざるラーメンを大盛り(ここの場合2玉になる)で頼んでしまい,それを食べきるのに一苦労。しゃべりながらでは無理である。平日の仕事の合間にクルマを飛ばして来たので,2時半には仕事に戻らなければならない。とりあえず出直すことに。2回目は8/3,松五郎の取材の後だ。時間は夜10時,いきなり行ったのだがにこやかに迎えられる。ところで,ラーメン本で「10人来て5人残ればいい」と書いてあるが,本当は「10人来て2人残ればいい」と言っていたのだ。あとで電話で「これはこのまま書いたらまずいですよね?」と確認して多少表現を和らげることにしたという経緯がある。でも実際「濃い」(「くどい」とも言う)ので,予備知識なしで行く場合はは気をつけた方がいい。人に紹介する場合も然り。特に年輩者にはここのラーメンはつらいと思うのだ。ざるラーメンを勧めるのが無難である。ここのラーメンは万人向けではない。でもそれでいいのだ。20年前の,ホープ軒と並ぶ有名店「ラーメン二郎」はいまだその勢い衰えず「ジロリアン」なるフリークを今もなお増殖させているのだが,この二郎のラーメンも脂だらけのとんでもないラーメン。でもみんなが好きじゃなくても癖になる人が出て繰り返し来てくれた方がこの手のラーメンの場合正しいのである。この店の店主もそれを承知の上で出している。つまり確信犯。「ラーメン」に対する情熱も強く感じる。最近は「行列」「売り切れ」と言う情報が「どんぶり会議」によく入ってくる。注意されたい。

【店名】らーめん げんこつや
【住所】那珂郡豊喰141‐7
【電話】029-295-1969
【営業時間】11:30〜22:00(スープ切れ終了)(15:00〜17:00 中休みの場合有り)
【座席数】24席(カウンター4席・座テーブル4×5席)
【定休日】水休
【駐車場】有・4台
【掲載メニュー】ざるらーめん:600円
【主なメニュー】らーめん:500円・ねぎらーめん:650円・ちゃーしゅーめん:700円・各味噌味・50円増し
【行き方】
水戸市内からR118を北上し常磐道と交差する手前。「県水道事業所」入口の看板のあるT字路交差点信号手前左側。
【キャッチコピー】
スープはゲンコツ100パーセント 茨城ではまだまだ貴重な「背脂系」
【紹介文】
見事なまでに背脂の浮いたラーメン。東京では昔からポピュラーなものだが,茨城では平成5年の開店当初も,そして今もなお,まだまだ珍しいラーメンだ。その原点は20年前の東京千駄ヶ谷のホープ軒。それを北関東向けにアレンジして醤油ダレを強調している。店名どおりスープの材料は豚のゲンコツのみ。「余計なものを入れれば味が変わる」と言うのが店主の持論。かなり客を選ぶ,突出した濃厚なスープになるが,クセになる味だ。「10人来て5人残ればいい。でもその5人が馴染み客になる」と言うのもうなずける。つけ汁に背脂が浮いた「ざるラーメン」がかなり珍しい。唐辛子・酢・胡麻油・砂糖でアレンジしてあり,コクと甘味がある。夫婦でがんばるこの店,今もよく閉店後,東京まで常磐道を飛ばして食べ歩きに行くと言う。その目は今もなお東京を向いているのだ。上水戸にも同名店を経営している。こちらは明るい今風の店で「トッピング」を多種用意しているのがうれしい。

 ≫ 「どんぶり会議・00/08/22」参照

2001年8月17日(金)

実は「ラーメン本」の取材以来,久々(1年ぶり)の訪問。噂通り,平日なのに相変わらずの行列。午後2時近くで入口から人が溢れている。ここのラーメンは完全に客を選ぶ「こてこて」ラーメンなのだが,選ばれて,ハマってしまった人が多いと言うこかな(笑)。ご主人の話によるとラーメン本掲載時からずっとこの調子だそうで,「以前,新聞の地域版に掲載された時のように,3ヶ月くらいで落ち着くと思ったんだけど今度はすごいですね〜」とご主人はうれしい悲鳴。「リピーターが多いんじゃないんですか」と笑顔で答えておく。実は「いつ行っても閉まっている(閉店した??)」と言う情報もあったので,急に訪ねたわけだが,この日「閉店したんですか」と言う電話での問い合わせが午前中に2件あったそうで,僕の所(掲示版とかHPとか)に何か書いてあるのではないかと聞かれあわてて否定。実際はここのところ毎日午後7時くらいに売り切れてしまうそうで,結局早じまいしてしまうから夜来る人が勘違いしたようである。日曜なんかはもっと早い場合もあるそうだから,特に夜行く人は気をつけた方が良さそうだ。何せこの店,のれんを下ろすと空き家のような雰囲気になり,なんかずっと営業していないような感じになってしまうから・・・(笑)。一番確実なのはお昼だそうだが,普通の勤め人には営業職でもない限りちょっと難しいだろう。今日は「ざるらーめん・600円」をサクッといただく。普通盛りだと大盛りにしとけばよかったと思うのはいつも通りである。

2001年12月30日(日)

年末の大掃除で忙しい中,妻と「年越しの一杯をどこで食べるか」という話になり,この店をチョイス。「上水戸店」には何度か家族を連れて行ったことがあるのだが,ここ本店は初めてである。夕方6時に電話で確認して,せわしい師走の街をひた走る。「遅くとも7時には閉店になりそうです」と奥さんに言われたからだ。案の定6時45分でのれんは下りていたが,一応覗いて確認したら先客は3組ほど。よほど僕が懇願調の顔をしていたのだろう,「ざるならば」と言うことでなんとか入店する。入るとラーメンも大丈夫ということでラーメン1杯にざるらーめん3杯注文。下の娘は食べきれないから,それを僕がもらう算段だ。妻は「暖かいもの」と希望してラーメン。つい先日「ホープ軒@千駄ヶ谷」で食べたばかりだからこの程度のこってりは慣れたものなのである。「うんうん」と納得しながら食べている。もちろん4杯をきれいに平らげ(上の娘はつけめんなら軽く1人前は食べる),今年最後の客となった。ひと頃の行列も解消され,最近は9時まで営業できるそうである。

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げんこつや上水戸:水戸市上水戸3-7-23 水休 夜10時まで営業 <029-232-8361>

茨城のうまいラーメン2】(2002/12)掲載店

市の中心より大工町交差点を上水戸(茨大)方面へ向かい(国道118号),茨大手前のセガのゲームセンターの角(国立病院入口の標識あり)を左折してまもなく右側にある。モスバーガーの並びで,駐車場はないが店の前は道幅が広く駐めやすいか。本店は普通の民家のような不思議な店だが,上水戸店はこぎれいな店である。茨城ではまだ珍しい「背脂」系のラーメン。東京で言えば「香月」のスープをかなり濃くしたような味とでも言うべきか。こってり好きの僕も結構食べ応えのある濃さである。麺は黄色い中細の縮れ麺。程良い固さだ。メニューは醤油(550円)と味噌が基本。チャーシュー・メンマ・ゆでもやしがのる。醤油といっても味噌のような色をしている。背脂は東京に良くある「ザルで背脂の固まりをつぶしてふる」という感じではなくて,まるで細かく切っておいたような角のある背脂がびっしり浮いている。これがこの店の特徴であり,スープそのものが濃いめなのでかなりくどい感じになる。好みの分かれるところである。トッピングは多彩。「ねぎ」「こんぶ」「海草」等々・・・「うめしそ」なんてトッピングがあって食べたことがあるが,しそがくどくてまいった。つけめんもある(ざるラーメンという・650円)。辛口のつけ汁(これにも背脂)につけて食べる。店主は若いが職人という感じで仕事はきびきびしている。ラーメンに対する思い入れも研究熱心さも感じ取れるが,くせの強いラーメンなので万人向きではないかもしれない。

食べ倒し日記より

1999年10月28日(木)

「水戸周辺の気になる店」に入れているのだが,この店は久しぶりである。実は,だいぶ前に家族で来た時に,「ざるそば」好きの娘に食べさせた「ざるらーめん・650円」のことを思い出したのだ。白い平皿に刻み海苔をかけた麺が平たく盛られ,つけ汁も白い小ぶりなどんぶりになみなみと入っている。温かいスープだ。背脂がびっしりと浮いている。つけめん+背脂スープというのはけっこう珍しいのではないか?僕はいつもこの店で「ラーメン」ばかり食べてきたので,コッテリ好きの僕でさえ「こってりだなぁ」とひいてしまうその印象しかなかった。つけ汁のスープは背脂は多いもののやや酸味があり,唐辛子の辛さも相まって「コッテリ」が気にならなくなっている。背脂のしつこさがかなり緩和されるのだ。具は薄いチャーシュー(2〜3枚)と細かく切ったメンマ。メンマの歯ごたえがこのスープとよく合っている。麺が固まってダマになっていてとりづらかったものの,全体としてかなり気に入ってしまった。最近,夜「ラーメン行脚」に出るときは,好きで食べるのは「匠家@水戸駅南」くらいで,あとはみんな「義務的なもの」だっただけに,久々に「また食べたいなぁ」と切に思うラーメンを見つけた感じである。「灯台下暗し」ということか・・・。

2000年2月15日(火) 

ふと思いついて「げんこつや」へ。「ざるラーメン」が目的だ。背脂+酸味のスープはいいと思うのだが,麺がダマになりやすい(くっついていると言うこと)のが残念。もう少し太麺で,もう少し水にさらしてくれたらいいなぁと思う。「ひがの製麺」の箱が置いてあった。「ラッキー飯店@元吉田」でもこの製麺所だった。茨城新聞社発行の7〜8年前のラーメン本にも広告が載っていた記憶があるから,地元では有名な製麺所のようだ。

2002年2月05日(火)

ふと「ざるラーメン」が食べたくなって久しぶりにこの店へ。

2003年4月10日(木)

ラーメン本「茨城のうまいラーメン2」発刊以来初めての訪問。掲載されたからと言って特に繁盛しているという感じでもなく,以前と同じ雰囲気。店も調理場ものんびりしている。午後7時で先客は4人ほど。ざるらぁめん(650円)はどうにも刻み海苔が邪魔。もう少し細く切った方がいいと思うし,麺にペタペタくっつくのでむしろ無くてもいいように思う。麺も以前ほどではないにせよ乾き気味だから,麺同士はもちろん,それに海苔までくっつくから食べづらいのだ。

2003年9月08日(月)

午後9時半過ぎ,看板の明かりは消えていたが「営業中」の札がかかっていたので入店。照明が壊れているのだろうか?いつも通り「ざるラーメン」(650円)を注文する。たまに無性に食べたくなるこの店のラーメン,良くも悪くも変わらない味で安心もするが,水戸にもいろいろなタイプの店ができてきたから,単に「背脂こってり」だけではだんだん吸引力もなくなってくるのではないだろうか・・・そんなこと考えながら食べていた。

2004年3月29日(月)

久しぶりにこの店に来たのだが,初めてみそらーめんを注文してみる。値段は+50円で600円。この店の特徴である背脂やトンコツは味噌の味に消されてしまう感じだ。個性を感じない。やはりこの店は普通のらーめんがいいと思うが,「ラーメンと言えば味噌ラーメン」と言う人達(けっこう多い)のニーズにも応えなければならないのだろう。ひがの製麺の麺箱が見えた。

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