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家業40年『きでん』という店  

学園南水戸元吉田日立多賀

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「きでん」学園南店@土浦

6号より学園東大通り北上・乙戸沼公園付近・右側 深夜2時まで営業

学園東大通りを通っていると,いつも気になる看板があった。「家業40年・ラーメン『き伝』」(「き」は七が三つの「き」)という黄色い看板だ。外観はまさに街道沿いのファミレス系ラーメン店。あまり僕は入らないタイプの店だが,どうにも「家業」という表現が気になる。普通は「創業」とかだろうし。個人のラーメン屋さんが,一大決心で街道沿いに大きな店を開いたのかとも考えられる。とにかく気になっていた。

初めて入ったのは東京での食べ歩きの帰りだった。深夜1時をまわっていた。入って少しがっかりする。造りはまさにファミリーレストラン系ラーメン店。客は他にひと組だけ。店員はまさにバイトといった感じのフロア係2人を含め5人くらい。空席待ちのための台まである。しかし,ソファに座り見たメニューは意外にもシンプルなものだった。麺類とギョーザだけ。セット物(「唐揚げラーメンお子さまセット」とかね)が多いと思っていたのだ。「ラーメン」(\480)を注文しまわりを見ると,壁に新聞記事風のポスターがパネルにして貼ってある。「幸楽苑グループ,関東300店チェーン展開」云々と書いてあった。しかも「会津っぽ」の文字。これには,またがっかりする。「会津っぽ」は那須(栃木)に行ったとき黒磯店に飛び込みで入ったことがある。混んでいたからうまいのかなと思ったのだ。が,はっきり言ってがっかりした。何の特徴もない,スーパーの袋物の生麺とスープと言う感じだったのだ。この時の印象が悪かった。その後,僕の地元・水戸にも「会津っぽ」できたのだが,まだ入ったことが無いくらいである。

そんなわけで,期待してなかったラーメンが運ばれる。皿の上にどんぶりが乗せられ,雰囲気は出てる。そのスープは表面に油が浮いたタイプの醤油色,メンマと薄くスライスしたチャーシューが山になっている。まずスープを一口飲んでみる。「おやっ」と言う味だ。ファミレス系ラーメン店によくあるあっさり醤油味ではないのである。いろいろ考えながら味わっていたのだが,結論が出た。醤油味だが「東京醤油」と「旭川醤油」を足して二で割ったような魚系のダシのきいた濃厚スープ(油も)なのである(この点につき下段参照)。これは意外にいいかもしれない。チャーシューも食べやすいし。しかし麺はイマイチだ。ストレート麺なのだが,のび気味で柔らかく,ヌルッとしていた。「会津っぽ」と同じ麺なのではないか。この「きでん」のラーメンの麺がもう少し特徴が出れば(固め縮れ麺とか・・・好みの問題かもしれないが少なくとも固めがいい),ファミレス・ラーメンチェーンとはいえあなどれない店になるかもしれない。スープに「勢い」を感じるからだ。もう一度確認に行きたいと思っている。(1999.4.25

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「きでん」元吉田店@水戸水戸市元吉田町320-1 休 11〜翌2 029-246-2072

水戸駅南口から50号バイパスへ一直線に延びる新しい道の中間くらい右側にある

>>> 2001/07 「幸楽苑」に改装

1999年7月30日(金)

案の定,水戸の「会津っぽ」が「きでん」に変わっていた(同じ福島・幸楽苑グループだ)。さっそくの味見だ。ラーメン(480円)を注文。けっこう早くでき上がる。店員と調理場の連携もよさそう。まずはスープを一口・・・???。スープの印象が変わってしまった。土浦・学園南店で初めて食べたときに感じた「魚系のダシ」を感じないのだ。「肉の味」というふうに感じる。たとえて言うなら大阪の行列店「神座(かむくら)」のイメージだ。関西でチェーン展開している「神座」を参考にすることは充分に考えられる(勝手な推測だが)。表面に油が浮いているのは変わらないが,色は濁ったような気がする。でも,特徴のあるスープであることにはかわりはないか。ラーメン好きでも楽しめるスープだと思う。ただしつるつるとした麺は,のび気味でやわらかい。メンマも柔らかめでシャキッとしてない。一方チャーシューは固めでパサパサしている。量的にも学園南店に比べると少な目だった。なんかいいこと書いてないが,最初に学園南店で食べたときに,こういったチェーン展開する(しかもファミレス系の)ラーメン店としてはけっこう斬新な印象を持っただけに,期待も大きかったのかも知れない。期待せずに入った場合は,「けっこうこだわってつくってるかな」と思ってもらえるかも知れない。深夜2時まで営業してるし,餃子(180円)チャーシュー丼(280円)とサイドメニューも安い。家族で気軽に入れて,いわゆる街道沿いにあるラーメンチェーン店ほどざわついた感じがしない分だけいいと思う。深夜1時に食べたのだが,注文を取りに来るのも早く,お冷やの交換も手際よかった。この時間でも,フロア係は若い女性と年配の女性だったが,その接客は好印象だった。

1999年11月24日(水)

なんとなく「みそラーメン」を食べてみたくなってきたのだが,思ったほど特徴はなかった。もともとこの店は,麺が平凡なだけに,スープに「醤油ラーメン」のようなインパクトがないと,全体の印象はパッとしなくなるということだ。

1999年12月08日(水)

めん家」の「油麺」で量的にもの足りなかったので,よせばいいのにまたも「地元連食」。今日は醤油ラーメンを注文。スープの一口目には納得したが,相変わらず麺は平凡だ。しかも少しやわらかめ。最後にはもてあましてしまう。せっかくの特徴あるスープなんだから,この麺はどうにかならないものなのだろうか。

2000年2月24日(木)

どんぶり会議」の情報で,この店の中華つけ麺が9〜2月の期間限定と言うことを聞き,とりあえず食べに行ってみる。つけ麺・580円を大盛り(+100円)で注文。情報では量が多い(標準で1玉半)とは聞いていたのだが,つけ麺だと大盛にしたくなるのが人情?でも皿に刻み海苔をかけて盛られて出てきた麺の量を見てちょっと後悔する。本当に多い。つけ汁には,薄切りのチャーシューとメンマに青ネギ。酸味のきいた甘いもので,一味唐辛子がアクセント。特徴あるラーメンのスープの面影はない。ところで,もともとこの店はスープの特徴ほどには「麺」に特徴がないと思っているのだが,水で締められている分少しましになるか?ちなみに,貼ってあったチラシでは

らーめん通が『うなる』理由・・・「麺」へのこだわり
「麺線20番の細麺です。これが麺と麺の間にスープをほどよく抱き込む,絶妙の太さなのです。コシが強くてのどごしなめらかな多加水熟成麺。丸2日から3日間,温度湿度を一定に保ってじっくり寝かせて作ります。」

とは書いてあった。茨城の「ラーメン通」の評価は如何。このチラシには他に「チャーシュー」「スープの張り」「スープ」「メンマ」「皿」等々各々へのこだわりが書いてある。ちなみに「スープ」は「豚ガラ・鳥ガラ・野菜・豚の生肉等々,普通の5倍にあたる材料を,8時間,酸素を送り込みながらじっくり煮込む」そうな。県内には,水戸のほか牛久・学園南・守谷・石岡・土浦(真鍋=24H営業)と増えてるようだ。

2000年4月26日(水) 

今日は「ネギラーメン・580円」を注文してみる。タレの味が薄くなった感じだ。インパクトがない。ネギはあえたもので塩っ気がなくもの足りなかった。「冷やし中華」が2種類あった。

2000年8月08日(火)

今日は中華そばをおそるおそる麺固めで注文してみる。すんなりOKだった。これでここの弱点だった麺の弱さが少しはましになる。でもスープは以前ほどの濃厚さは感じなかった。味(旨味)は濃いものの,色もこってり感も薄くなっているように感じる。タレで漬け込んだ細かいチャーシューの細切りが乗っている「焼き豚丼」は280円。これは値段から考えるとお得かもしれない。

2001年1月05日(金)

ラーメン・480円。例の如く麺は「固め」で注文したのだが,なんか食べる度にスープの印象が平凡になっていく。今では僕の中では以前の「会津っぽ」と同じレベルになりつつある・・・。

2001年6月05日(火)

3〜8月期間限定のきでん特製冷やし中華580円(四川風激辛も同じ)にしようかと思ったのだが,やはり写真を見てもどうもそそられない。結局「中華つけめん・580円」を注文。「ギョーザいかがですか?」と必ず聞かれるのはマクドナルド風だ。180円だから「ポテトフライ」みたいなものなのだろう。白いやや平べったい丼に盛られ,刻み海苔のかかった麺は見るからに多め。1.5玉と聞いているが,ラーメンより100円高いしそんなものだろう。つけ汁は「中華風」と言うわりにはとんこつ醤油色の,細かい油の浮いたもの。見るだけでそそられる。味は甘辛酸味の今風のもので流行に乗っているかな(チャーン店だから当たり前?)。中にはくずチャーシューとコリコリメンマが混ざっていて,それがほどよくつけた麺と絡んでいい感じだ。ちょっとくせになりそうなつけめん。なかなかいいつけめんがない水戸地区では,チェーン店ながらけっこういけると思う。きでん最大の弱点である「麺の弱さ」が冷水で締めることによって緩和されからだ。ただ元々そうなのか,茹での過程でそうなったのかわからないが,麺が細かく切れていたのが大いに不満。箸で持ち上げづらかったのだ。

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 きでん@多賀

2001年7月23日(月)

「どんぶり会議」で各地のきでんがどんどん「幸楽苑」(>「幸楽苑@水戸」参照)になっているという情報が入る中,最近開店したばかりの多賀店はまだ営業しているとの情報が。改装しない内にまず一杯と考え深夜はるばるここまで来た。深夜の国道6号線多賀地区に,燦然と輝く黄色い大看板。天井に梁を這わせた広々とした(スカスかした?)店内。開放的な分,ますますラーメン店らしさはなくなってくる。「家業40年・喜伝」と言う店名ならなおさらだ。セルフサービスだが無料のウーロン茶・せん茶があるのはこの店独特。中華つけめん580円を注文。「オーダー入りま〜す」の声が響く。ブチブチに切れた麺がやたら多い。箸で持ち上げると切れてしまう。茹で方が悪いのか,湯切りのしかたが悪いのか・・・。コンビーフのようにクズになったチャーシューも気になった。元吉田店ではなかったことだけに残念だ。

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