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宮島SAでの休憩を入れてひたすら西に走り,5/2午前10時過ぎに無事九州上陸。北九州都市高速で,まずは未食(ラ博出店時も食べていない)だった「魁龍@小倉」に向かう。開店と同時に入店。 |
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魁龍@小倉:福岡県北九州市小倉北区東篠崎2-1-6
無休 11〜23(日祝〜21)<093-922-6666> |
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思ったよりも町はずれにあった。外観は年季の入った和風の古い居酒屋〜食堂と言った風情。『魁龍』と大きな字で描かれたグリーンの暖簾が印象的。ラーメンを注文。味・雰囲気共に大満足。どっしりしていながら臭みのないスープ。いかにも博多と言う味わいの極細麺。このスープ,この麺がまさに僕の永年イメージしてきた博多ラーメン(正確には久留米系)だ。この一杯だけでもここまで来た甲斐があった。もっと食べたかったのだが,意外にも「替え玉」がなかった。残念。白飯のおにぎりを注文すると卓上の「魁獣みそ」をつけて食べることができる。これがなかなかにうまい。瓶詰めの「魁獣みそ」をおみやげに購入。公式HPがある。 |
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次の目的地は大分・別府。北九州からなら,高速では九州道・鳥栖JCT経由で200km以上,海沿いに
行くなら100km。迷うところだが,国東半島も有料道路(将来の東九州道?)が部分的に開通しているので3時間弱で着いた。一応,温泉地獄巡り。別府観光のメインと考えていた『血の池地獄』は思いの外こぢんまりしたものだった(笑)。 |
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別府のラーメンの第一目標は,別系統の情報で知った「玉八@別府」だったのだが,当初の予定より1日早く行ってしまい休店日(日曜)に当たってしまった。別府駅前の1等地商店街なのに,この店に行くその路地をちょっと入っただけで別世界のように怪しげな一帯。開いていれば「のんきや@夕張」のようなオーラを感じさせる店だっただけに実に残念!!ネットでチェックしておいた有名な「駅前高等温泉」(並湯はなんと100円!)で一風呂浴びて次の店に向かう。 |
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なべさん@別府:別府市浜脇1-8-5
月休11〜15/17〜24 <0977-23-6400> |
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ネット情報で別府なら必ず出てくるこの店,常に満席と言う人気店。が,味濃い目だけどスープ薄めと言う感じ。去年食べた「くろいわ@鹿児島」みたい。麺も柔らかめで,今日の出来が云々と言うよりそう言うラーメンなのだろう。個性的と言えば個性的で,店の佇まいに趣でもあればこれはこれでよかったと思うのだが,中途半端に造りが新しい明るい店だったので,どうにも普通っぽくなってしまう。一緒にちゃんぽんと中華丼を注文したのだが,残さないのがモットーの我が家もだいぶ残してしまった。 |
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別府・鉄輪(かんなわ)温泉の「ひょうたん温泉」へ。家族で砂風呂に入って楽しむ。別府から次の目的地の大分市までは,きれいな海沿いの観光道路で30分程で行けるのだが,ちょっと温泉でゆっくりしすぎて21時までの営業の「呑龍軒@大分」(大分市新栄町10-29
月休 11〜21 <097-551-7407>)には間に合わず。もう一軒の候補のこの店へ。 |
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ばかうま@大分:大分市都町2-5-13 不定休 20:00〜翌2:30
<097-536-3052> |
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大分駅近くの典型的な夜の歓楽街にあった。ただ,ネオン輝く夜間でもちょっと
わかりづらい店。路地の奥にあり,表通りの赤い看板だけが目印。最初見つからなくて,近くの角にあった別の店に入りそうになった。店自体はこぢんまりとしていて,装飾は今風のレトロ。比較的最近の店のような印象。ラーメン的には細麺&白濁とんこつスープで,具にキクラゲがあり,黒いマー油が浮いているのが特徴的(大分的?)。十分に水準以上の「博多ラーメン」だった。 |
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なんとか予定通りの1日目の予定がこなせた。そのまま大分道〜長崎道で九州を横断。今回の旅のメインとも言うべき「長崎」に向かう。 |
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午前中で平和公園と爆心地の公園〜原爆資料館をじっくり見学。どうしても広島の陰に隠れがちな被爆地・長崎の本当の悲惨さを立体的に肌で感じることができた。娘達も何か感じてくれただろう。 |
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さて,食事的には今回の旅行のメインと言うべき長崎での食事。で,長崎ならラーメンより『ちゃんぽん』だろう。そもそも,僕のちゃんぽん経験の原点は25年前の渋谷駅南口・R246沿いにできた「リンガーハット」(笑)。それ以来,インパクトある「こってり系」スープが本場の味だと
言うイメージがずっとあって,石神本に変わらず掲載される「来来来@三軒茶屋」なんかはあっさり系で食べてもどうもピンと来なかったのだ。と言うわけで,まず「グラバー園」そばの「四海楼@長崎」に向かうが,観光客用の駐車場が集中している場所にどんとそびえ立つ立派な5階建てビルのこの店は,なんと昼1時前で早くも昼の予約受付を終了。やむなく,本当は夜に行くはずだった新地中華街の「江山楼中華街本店」へ向かう。 |
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江山楼中華街本店@長崎:長崎市新地町12-2
不定休 11〜21(L.O 20:30)<095-821-3735> |
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新地中華街の路地奥にある店。そんなに大きな店ではないのだが,こちらも連休のせいか大混雑で,入口から人があふれている。受付で名前を書いて1時間待ちの人気。その待ち時間に近くの「出島」の観光ができた(笑)。ちなみに2000円からのコース料理にすると別系統の予約となり,かなり早く順番が回ってくるようだ。もちろんちゃんぽんを注文。僕の描いていた理想のスープの「濃さ」&「太麺」。スープは一口で「おっ」と感じる独特の旨味のクリーミーなもので圧倒的な「個性」を感じさせ,かん水でなく唐灰汁でこねたという本場のちゃんぽん麺もまさにイメージ通り。大満足。できれば夜に来てじっくりと他のメニューも楽しみたかった。コースにした方がこの店は楽しめると思う。 |
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その後,オランダ坂
〜グラバー園〜大浦天主堂をじっくり観光。長崎を堪能する。特に「グラバー園」は想像以上に大きい施設で,風景〜建物〜展示物の全てから長崎を感じることができる。長崎に来たなら観光的に必須のポイントだろう。※港側県営Pが1日600円ととてもリーズナブル |
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四海楼@長崎:長崎市松が枝町4-5
不定休 11:30〜15/17〜21 <095-822-1296> |
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観光客用の駐車場が集中している場所にどんとそびえ立つ立派な5階建てビルの店。5時半に再訪したら,またも記名して1時間待ち状態(汗)。エレベーターで上がった5階ホールが人であふれている。海側がガラス張りで,長崎港を見下ろす絶好の眺め。港側から見てもかなり堂々とした建物だ。こちらのちゃんぽんも,僕の描いていた理想のスープの「濃さ」&太麺。魚介系の効いた粘度のあるスープで,食べてありがたみがある。麺も同様。こちらも満足。→公式HP |
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ちなみに「長崎の夜景なら稲佐山からの夜景が函館よりもきれい」とのことで,行ってみたのだが,頂上に着くやいなや何故か急に暴風雨状態になってしまい,展望台まで山を登った(リフトがあるが営業中止していた)のにまるで見えなかった。残念。また長崎に来るなんてことがイメージできないからホント悔しかった・・・本来の夜景はこういう感じ(「長崎の夜景」・・・HP「瀬戸の夜景」より)だそうだ。このサイト,ほんとキレイ!!必見。 |
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さて,本場の味は違うという「リンガーハット」も話のタネに食べてみたかったのだが,佐世保に行くためパス。眼鏡橋と日本二十六聖人殉教地を見学して長崎をあとにする。不安定な天気。一瞬前も見えなくなるような土砂降りの雨の中,佐賀に向かう。 |
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お栄さん@佐世保:佐世保市戸尾町1-13
無休 24H営業 <0956-25-7674> |
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24H営業の店。サラリとした白濁豚骨スープで,
タレの味も濃く,ニンニクも効いていて,それが博多系の細ストレート麺によく絡んで食べやすかった。地域性はよくわからないのだが,個性あるラーメンを食べられたと言う気分になった(笑)。 |
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一蘭@天神本店:福岡市中央区天神1-10-15
無休 24h営業 <092-736-5272> |
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朝一番で食べたのは5年前に大行列で断念したこの店。今や一蘭は東京でも食べられるが,24時間営業とのことなので朝の1杯として選んだわけだ。24時間営業でありながら,店の周囲は別に歓楽街でもない一帯。大きなビルの間の路地奥にあり,休日の朝早いせいか人通りが全くなく,周囲がガランとしているこの時間帯に行くと,本当に営業しているのか不安になるような立地条件。だが,しっかり営業していた。狭い店内に仕切をつけた席が並ぶ。注文は全部「普通」で頼んでみたが,印象としては東京の店より辛味が効いて(量が多い?),スープ自体もこってりしていたように感じた。初めてわかったのだが,ここの替え玉は最初からタレがかけてある。あと,一蘭は24時間営業の店が福岡各地にある。ラーメン好きなら朝ご飯にちょうどいいかも(笑)。
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この一杯で九州を離れる。次はいつ来られるかと思うとかなり名残惜しいのだが日程的に仕方がない。行きは勢いで一気に九州上陸までの1200kmを走り切れたのだが,帰りはとても無理。2日に分けて帰るしかないのである。中国道で山口県に入り,山陽道で広島へ向かう。特に渋滞もなく昼過ぎに広島に入る。 |
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一応家族旅行である以上,観光的要素は不可欠だ。どんたくの福岡から広島のフラワーフェスティバルと言う豪華な展開(笑)。平和記念公園周辺は交通規制がされてはいたが,メインのパレードが過ぎたからか人の波でごった返すと言うほどではなかった。広場で偶然「宇崎竜童」の野外コンサートに遭遇。世代的に郷愁に浸ったあと,原爆ドーム〜平和記念資料館をじっくりと見学し,家族旅行的価値を高める。それにしても,長崎の翌日に広島と,原爆資料館をはしごするような家族は我が家だけだろう(笑)。中1の娘はもちろん,小4の娘まで原爆の実際の悲惨さを感じてくれたことと思う。普段,広島の陰に隠れがちな長崎の原爆資料館の方が,より印象的に原爆の悲惨さが伝わってきたように思う。合掌。さて夕食は・・・もちろんラーメンである。妻が他のものを食べたがるのなら娘達を預けることも可能なのだが,夫婦そろってラーメン好きなのだからしょうがない。娘達もそんなものだと思っているし(笑)。選んだのは広島の有名店2店。 |
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すずめ@広島:広島市西区東観音町1-2
日休(毎月14日休) 15〜21 <082-231-9975> |
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陽気@広島:中区江波南3-4-1 毎月1・12・13・26日休
16:30〜24 <082-231-5625> P3台 |
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広島では定番の「すずめ」と「陽気」を連食。
どちらもメニューは「中華そば」のみの潔さで,まるで同じ系統のサラリとんこつ醤油&ストレート麺&さっぱりもやし+チャーシューだったが,続けて食べてもスープが好み的にいい塩加減だったので,ラクに食べられる量だった。前回広島に来た時は
時間の関係で「しまい」だけだったので,これでやっと広島の基礎を固めることができたことになるだろう。ラーメンの「地域性」も感じ満足。 |
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広島東インターから姫路に向かう。 |
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朝1番(9時〜)で高校の修学旅行以来の姫路城へ。この姫路城,鉄筋コンクリートで復元された熊本城や会津城などと違い,築城時の昔の木造骨格のまま城が現存しているわけだから,城としては最高のものだ。加えて今日は抜けるような青空。姫路城西側の御屋敷跡を庭園にした「好古園」観光も含めて,午前中一杯時間をかけて散策する。昼食はネットで調べておいた姫路城近くのこの店へ。 |
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明日来@姫路:姫路市辻井1-12-28
火休 11:30〜15/17〜22 <0792-91-3719> |
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無化調のスープは,豚骨スープが3日間ずっと続いていた僕には,最初ちょっともの足りなくも感じたが,食べ進むうちにじんわり旨味が広がって満足の1杯に。セットの唐揚げ,チャーシュー
丼も丁寧な作りで好印象。姫路と言う地域性はあまり感じない,今風のラーメン店だったが,旅を締めくくる1杯を安心して食べられた(笑)。ところで,壁に記事が貼ってあって初めて気がついたのだが,ビッグ錠の漫画キャラが表紙の「ぴあ」の『究極のラーメン2004』には「関西版」があったようだ。 |
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姫路東インターから13時に山陽道に入り一直線に東京を目指す予定だったのだが,京都南インターを過ぎてからちょっと観光的にもの足りなくなり(笑),京都東インターで高速を下りて『金閣寺』へ向かう。場所は京都市の西北部で,京都中心部を東から西へ横断して行くことになるのだが,それでもしっかり「金閣寺観光」して,ちょうど2時間で高速(京都南インター)に戻ることができた。「どうせなら京都で1杯を」の嘆願は妻にあえなく却下されてラーメンは無し(涙)。 |
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16時に京都南インターから東名へ。関ヶ原付近で事故渋滞があったものの,それ以外は順調に流れて,途中SAで休憩や食事をしても,東京インターに23時に着くことができた。 |
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自宅到着は0時30分。無茶な時間だが,なまじ1日早く帰ろうとすると5/4の各高速の大渋滞に巻き込まれるからこれが一番効率的なのだ。ちなみに
走行距離は3300km,高速代は65,000円程,我が愛車エルグランドはなんと軽油でリッター12kmも走ったりもしたので,給油は計5回分で25,000円弱。現地での
細かい移動を考え,途中どのようなスケジュールも組めることを考えると,
飛行機とかと比較して体力は限界まで使うが,我が家の場合これも
有りと考える。レンタカーや公共交通ではこの日程は不可能だろうし・・・。長崎の翌日に広島をまわった今回の旅行は,我が家的には『長崎から広島へ,平和を祈るラーメンの旅』と名付けられた(笑)。 |
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日本全国どこに行っても評判のラーメンはあるわけで,それと観光地をからめればラーメン好きにも楽しい家族旅行ができる(笑)。大切なのは『体力』と『家族の理解』。今回の旅は前回以上に妻に運転を代わってもらった。娘達も家族旅行とは小さい頃からこんなものだと思って(あきらめて?)いる。当然のことのように翌日は元気に学校に行った。やっとの思いで仕事をしたのは僕くらいだ。もちろん娘達のことを考えるのならもっと一般的な日程のゆったりとした旅行をすべきなのだろう。しかし娘達は僕達夫婦の元で育ち,そしていつか僕達の元から巣立っていく。僕達と過ごした時間こそが家族の思い出の全てになるのである。他の家庭がどうするかなんて関係ない。いずれ自分たちで旅行を考えるような大人になったときに,こう言うとんでもない家族旅行を決行してしまう家庭に育ったことが,必ずや話のタネになるだろう(笑)。その時思い出すのが,懸命に運転をしている僕達夫婦の後ろ姿なら,それも素敵なことだ。どんどん歳をとっていくわけだし,来年も今年と同じ家庭環境があるなんていう保証はどこにもない。そもそも,いつまで元気にこんな無茶な旅行ができるかわからないのだ。やはり家族旅行は『モノより思い出』。その思い出のカタチは親である僕達が作って行くしかないのである, |