● 『どんぶりサミット in TSUKUBA 2000』
〜 第4回どんぶりサミット・2000/05/21 〜
■ ふとしたきっかけで決まった初の茨城ツアー ■ 総勢20人の田園大移動『どんぶりサミット in TSUKUBA 2000』報告 ■ 総括と教訓と展望 参照(前回) > 『どんぶりサミット』( 超絶食べ歩き『第3回どんぶりサミット』報告 )
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■ ふとしたきっかけで決まった初の茨城ツアー
● 実は茨城は「ラーメン後進国」などと言われている。なぜそう言うかと言うとその明快な理由として 1.OOSAKIさんの「ご当地ラーメン」の巻末の全国リストに茨城は1軒も載っていない!
2.ジャンボさんの「ラーメン三昧」の地区別インデックスに関東では「茨城」だけがない!同じ北関東の栃木や群馬はネットではよく話題になるのでずっと悔しい思いをしてきたのだ。
● きっかけはamさんの『どんぶり会議』への投稿(2000/04/26)。 「丸長@つくば市に行く計画を立てています。交通手段は公共交通機関です。東京駅から、つくばセンター行きに乗って行くつもりですがそこから先を教えてください。丸長まで歩いていけるのか?近くにもう一軒くらいないですか?過去ログでは一風亭がいいようですね。よろしくお願いします。」
同時期に「とらさん」の「サブ会議室」でアサヒ芸能の全国ラーメン特集に茨城の店が一軒も載っていないことが判明。そのツリーに「『O』さんがその気にならなければ茨城はず〜っと日の目は見ないでしょう」とレスをつけてみる(願いを込めて)。ほどなく「その気にさせてください」との反応あり。この時期「丸長評論家?」(週刊誌にコメント出していたりする)のKw氏があちこちの丸長を「とらさん」で話題にしており,この「丸長@つくば」ツアーに『負けず嫌いの』Oさんがのってきたと言うのが今回のいきさつである。加えてTVチャンピオン・現ラーメン王のP氏が参加表明。雑誌等ではお見かけするもののネット上では存在が謎だったI氏もDMで参加希望を。ラーメン関係のマスコミで超有名人の面々がそろうことになる。
もちろん早々に参加表明したメンバーもネット上の有名人の方々ばかり。東京からはさらにあらゆるイベントでレギュラー(?)のSyさん,Ksさん,Njさんのお三方(なんか「大喜@湯島」にいつもいそうな人ばかり・笑),東葛地区からはお馴染みのMZ&Mcさんに,新婚のCrさん,H君(「大勝@柏」でのバイトを抜け出して参加),第1回どんぶりサミットメンバーの多摩のMbさん,Hさん(アメリカから一時帰国中),SJさん(イタリアから長期日本出張中),地元からは,Kbさん(とは言え古河から横浜へ移住),Mtyさん(茨城から転職で練馬在住),BGさん(最近転勤でつくばに来たばかり)なので,純粋な地元参加者は日立からのRmさん(2名)だけと言うことになる。
今回の幹事はもちろん「茨城県南のラーメンに日を当てようと 千葉県民にもかかわらず,コツコツとがんばってきた」K・G〜さん。以後,段取りのため送られてくるメールが山のよう。配車から休憩点の設定のタイムスケジュールまで,まさにK・G〜さんが周到な事前準備をしたわけである。感謝,感謝。僕は本当にらくしてしまった。だってあっという間に20人を超える大所帯。早くに参加表明しながら都合により不参加となったMrさんの言葉を借りれば『頂上クラスの豪華さ』のメンバーなのである。ふとしたきっかけでamさんから話が出たこのツアーだが,無事開催されるまではけっこう緊張していたわけである。
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■ 総勢20人の田園大移動『どんぶりサミット in TSUKUBA 2000』報告
● 土浦駅で東葛のCさん&H君をピックアップ。続いて近くのホームセンターで最近つくばに転勤してきたBさんをピックアップ。普通に学園線を走ったら10:30に「丸長@つくば」に到着してしまう。一応店に確認しようとまだ準備中の店に入ると店主が客用のテーブルで食事中。「11時半ごろは混みますか?」「平日じゃないからそうでもないよ」。まさかいきなり20人も来るとは思ってないだろう(でも予約するほど馴染みでもないし・・・)。ちょっと半端な時間になってしまったのでつくば観光(とは言っても西大通を往復しただけ)したあと11:00に「丸長@つくば」に戻ったら東京〜千葉組(車4台に分乗)全員が店前の空き地に集合していた。みんな茨城は遠いと思っていたようで集合場所の常磐道「守谷SA」に早めにそろってしまったようだ。そんなに茨城は遠くないのに・・・。K・G〜さんが行程表や地図まで準備していた。感心してしまう。
■ 丸長@つくば : つくば市春日4-12-3 水休 11:30〜15頃/18〜20頃まで 0298-51-6014
● 開店前に店の前に並ぶ大の男20人の異様な集団に,さすがに店もただごとではないと思ったのだろう。20分前に開店してくれた。参加者だけでほぼ店内は一杯になる。ほとんどが「つけ麺(550円)」を注文したようだ。連食に備えてみな普通盛り。何と言っても麺がよかった。予約なしでいきなり行ったのだから,これがこの店の実力なのだろう。以前食べたときはつけ汁が辛めかなと思ったのだが(>「丸長@つくば」参照),「これで丸長全店制覇した」と言っていた「丸長評論家?」のKw氏の方を恐る恐る見ると「うんうん」とうなづいている。ホッとする。お約束の「スープ割り」をKw氏が注文したらほぼ全員がそれに続く。お姉さん大忙し。「うん,こりゃいい」との声。「らー麺(450円)」もいけるかもしれない。あの麺とだとどう言う感じになるのか今度試してみたい。つけ麺とラーメンでちょうど1000円だし2杯いけるだろう。参加者の反応は上々だった。これで安心して東京の方にもすすめられる。
■ 一風亭@つくば : つくば市篠崎566-6 水休 11〜21
● 「一風亭@つくば・篠崎」に大移動。田園地帯の中の新しい店舗。座敷席にMZ&Mcさん,Crさんと座る。僕は「野菜つけ麺(800円)」を食べたのだが,ほとんどの人はラーメンを注文していたようだ。この店のラーメンはいわば「和歌山風」で(詳しくは「一風亭@つくば」の項・参照)茨城県内では珍しい方向性を持っていると思うのだが,店の造りが新しい分,和歌山『風』(のりや風?)を目指した印象をもたれてしまい,東京を基準にした場合もの足りなくなるしれない(のりや自体,いつもネットでは評価が分かれているし・・・)。丸長のときほど参加者の表情は明るくなかったのだ。僕が食べた野菜つけ麺は麺の特徴が出て(ざくざくした歯ごたえ)けっこう面白かった(野菜と紅生姜は余計だと思うけど・・・)。店自体にもっと年季が入って,ラーメンそのものもいい意味でもっと『雑な感じ』(豪快さと言うべきかも)が出ればこの先面白い店になると僕は思っている。
■ ゆたか屋だんご :結城郡石下町本石下3054 8〜18 0297-42-2646 Pあり/店前に4台分
● けっこう予定を早めにこなしているので,ここで「だんごタイム」。通常の(?)オフでは「パフェタイム」だったりするのだが,ここは茨城だもの。実はSyさんが事前に道路地図で行程を確認していて見つけた店。キャッチフレーズの「素朴な味の手作りの団子」に「とってもそそられた」そうだ。予定通りの「寄り道」ということになる。まわりはしっかり茨城らしい風景の街道沿いの店。どやどやとガラス張りの明るい店内に入る。みな「休憩所」みたいに振舞っている。だんごのパックを買って緑茶を飲んで談笑。ラーメンの話ばかりしているわけで店には迷惑だったかもしれないが,何事かと入ってきたような客もいたから宣伝になったかも。いい息抜きになったというところか。僕は団子の盛り合わせみたいなもの(餡をからめた串なしだんごがみっちり詰まっている)を700円で「おみやげ」に買って行ったのだが,家族の評判は上々だった。
● 「ドラゴン@下妻」へまたも大移動。14時前に到着。本来この店は昼の部は14時までだが,K・G〜さんの事前交渉により特別に営業時間を延長して貸切状態となる。「ラーメン」または「冷やしラーメン」に分かれて注文。食後にはなんとスイカをデザートに出してくれた。で,肝心の評価なのだが参加者の反応はいまいちだった。まぁある程度は予想できたことだ。ちばき屋風のドラゴンはやはりそう言う固定観念で食べるからもの足りなく感じてしまうのかもしれない(参照>「東京ラーメンドラゴン@下妻」)。本家を昔に食べてる人たちなわけだから,それを目指しているうちは本家は超えられない。しかもその本家がネットでは過去の店になっているみたいだし・・・。茨城で「ちばき屋風の味」に出会えるなら茨城県民としてはうれしいけれど,東京の人は本家で食べれば良いわけで,そのあたりが家系でありながら少し方向性をずらしているわかとら家との評価の違いだと思う。僕は「冷やしラーメン」を食べたのだが,努力はわかるけどまだ試行錯誤している感じがした。これから寸胴鍋に味がしみ込んで店主に貫禄が出てくればもっと良くなるのではないか。でも味が確立するまでメニューを増やさない方がいいと思うんだが・・・。 ● 僕が持参した「茨城のラーメン本」にOさんを始めみんなが興味を示していた。しみじみ僕も見直すと写真的に中華料理系の店が多く感じる。つまり「具」の華やかなラーメンが多いのだ。写真も大きく装丁も立派な本なのだが,パラパラと見ていておっと思うと「板内@潮来」だったり「丸長@つくば」だったり・・・。やはりお手軽に集めたラーメン本と言う感じは否めない。 ● 次はファミレス休憩。R294を南下し「ココス水海道バイパス店」(「CoCo'S」は茨城では有名なファミレスチェーン店)に向かう。外は突然の大雨の中,田舎の田園地帯をひたすら南下する。到着時にはうまい具合に雨が上がった。ここで「パフェタイム」。でも話すことはラーメンのことばかり。当然ビールを飲み始めるメンバーもちらほら。雨上がりののどかな日曜の午後である。その中の異様なオヤジの集団・・・(笑)。
■ わかとら家@取手 : 取手市戸頭1274-3 11-14/17-21(売切終了注意)月夜休
● 本日の締めの「わかとら家@取手」へ。Mtyさんが予定より早く行くとケイタイで連絡する。TVチャンピオンラーメン王のP氏が来ると言うことでおかみさんが盛り上がっているらしい。TVの影響は絶大である。おかげで17:00に到着して店内はほぼ満席だったのだが店主は歓迎モード。「遅くなると聞いていたから店を閉めてみんなで飲もうと思っていたんだよ〜」なんて話している。チャンピオンに「どこがおいしかったですか?Yさん(Pさんの本名)」なんて聞いてるし,御大Oさんの事もリサーチ済みのようで「TVによく出ていますよね」なんて聞いている。「ラーメンマニア」系の人は嫌いなタイプかと思ったが意外にそうでもないようだ(大物だからかもしれないが・・・)。4杯目であることだしデフォルトの「ラーメン」を注文。右隣のKw氏が「麺固めで・・・」なんて注文してドキドキしてしまう。以前「どんぶり会議」で「固めを注文するといい顔をされない」と言う話題があったからだ(家系ならたいていある「固め・濃い目・多め」等の注文に応じるとの表示が見あたらないし・・・)。が,特に何事もなかった。さて今日の味なのだが,実は僕はちょっといつもより肝心のスープが薄く感じた。以前行った時はもっと濃くてガツンときたんだが・・・(参照>「わかとら家@取手」)。左隣のOさんのスペシャルチャーシューを味見させていただいていた(別皿のもの。実は食べたことなかった。一皿800円だし・・・)ので,その香りのせいかなと思っていた。ただ東葛の面々はちょうどいいと言ってたから好みの問題なのかもしれない(どんぶり一杯一杯のばらつきの問題かも>「『ラーメン論・序論』」参照)。「家系」の標準自体いろいろだし(私見だが)・・・。あと麺の「湯切り」の問題。店主は深ざるをまとめて持って1杯目はしゃっと湯切りしたが2杯目以降はざるからぱっとどんぶりに入れていた。目の前で大御所Oさんが見ているのをわかった上で(Oさんがどんな人かわかった上で)そうしたわけだから信念を持ってやっているのかもしれない。事実深ざるの場合はそうした方がいいと言う考えもある(「たけちゃん煮干しラーメ@調布」の店主がそう言っているのをTVで見たことがある)から,僕程度の経験ではなんとも言えない。若いけどけっこう怖い店長として地元では何かと話題になるのだが,今日はおかみさん(お母さん)ともども静かな方だったようだ。「今日はあまりしゃべるんじゃないと言われてるのよ〜」とおかみさんが笑っていた。そのおかみさんに店前での記念写真を撮ってもらう。茨城の店の前でラーメンマニアがこんなに大勢で記念写真を撮ったなんて,史上初めてじゃないだろうか? ● ここで一応お開きとなったのだが,名残惜しいのか食べ足りないのか「東葛」の新店にご案内することになる。何となくこのまま帰っても僕ももの足りないので,途中Bさんを取手駅入口交差点で降ろしてから,県境を越え6号で千葉に向かう。「大勝@柏」でバイトがあると言うH君も南柏でおろしてからカーナビの指示どおり南流山へ。南流山駅前で先発組が待っていた。 ● 向かった店の名前は南流山駅にほど近い「とんこつラーメン『姫』@南流山」。さすがにわかとら家の後での「とんこつ」は,いかに日曜は爆食する僕も辛い。Syさんと店の前で待っていたのだが,ここまで連食する一部超ラーメンマニアの面々には,連食慣れしている僕も上には上がいるとあきれて,いや感心してしまった。 ● さらにに絞られたメンバーで「13湯麺@南流山」へ。K・G〜さんはホッとしたのだろう,おいしそうにビールを飲んでいた。Pさんの文化祭ネタ,Iさんの懐かしネタ&温泉ネタを聞いて盛り上がる。僕は湯麺セットをいただく。あっさりしているから連食のあとでもラクである(とは言え5杯目は5杯目だが・・・)。 ● 今日はけっこう緊張した(幹事ではないのだが,一応自分の掲示板で決まった話でもあるしね)。でも無事終わった。Crさんを松戸まで送り,いつも通りの6号をいつもよりだいぶ早く北上して帰宅する。締めに「二郎@堀切」でつけめん食べようとずっと思っていたのだが,さすがに南流山に20時過ぎではその気力がなかったのである。
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■ 総括と教訓と展望
● 大御所Oさんの感想がジャンボさんの「ラーメン三昧」の掲示板「ラーメン情報交換室」に翌日付で載っている。「丸長の麺」と「わかとら家のスペシャルチャーシュー」が評判よかったようである。ツアーの発端をつくったamさんの感想もそのHPの食べ歩き日記に書いてある。わかとら家から「大喜@湯島」に向かってさらに飲んだらしいオヤジ組のMZさん,Ksさん(大井町の)の感想もその「日記」にある。チャンピオンPさんの感想も要チェックだ。SJさんの後日談も6/02付で「とらさん」の「とらさん会議室」に載っている。このオフに刺激されて(?)後日茨城に来た東京のラーメニストBさん・ Gsyさんの日記(2000/06/11付)も実に参考になる。みなさんの率直な感想がわかるので,直接見に行くことをおすすめしたい。もちろん「どんぶり会議」にも。こうして自由に明るく言いたいこと言えるのがラーメンのいいところであろう(>「たかがラーメン,されどラーメン,でもラーメン」参照)。 ● 思うに,今回集まったような年季の入ったラーメンマニアの人たちは,まずその土地らしいラーメンを食べたがっているわけで,東京の味を目指す若い店より土着の頑固な店のほうが納得してくれたのかもしれないとも思う。たとえ田舎でもそれなりの時間をかけて評判になった店にはそれなりの「何か」があるのである。今日のコース周辺では,昔から評判がいい「すすきの@石下」なんか入れとけば,とりあえず歴史がある分納得してくれたかもしれない(僕は未食なのだが・・・)。なかなか茨城ではその店の選択が難しい話なのだが・・・。 ● とにかく「ラーメン後進国・茨城」でツアーが開催できたと言うことだけでも僕的には大満足だ(涙)。K・G〜さんの地道な活動も報われたと思う。 今回の経験を活かして,さらに地道な活動をすすめましょう。 次は「筑波山」「温泉」「霞ヶ浦」でもからめようかしら?移動距離が多く,時間を心配したがけっこう余裕があったのはすべてKG〜さんの事前準備のおかげ。ありがとうございました。 >>>第5回どんぶりサミット《つくばオフ・リターンズ》 (再度2店を10人で再訪・2000/06/25)