「がんこ」@ 松戸

松戸市二十世紀ヶ丘荻町161 月・2,4火休
11:30〜14(土日祝〜15)/17〜23(土日祝〜22)・火は夜のみ
駐車場無・目の前の道路にとめられるか

がんこ13代目らしいが,黒いドアもぶらさがる骨もない。以前見た若い店主(3時でシャッター閉めようとした時に丁度着いて,誰にも聞かずに「ああいいですよ」と入れてくれたんだから店長だと思う)は普通の髪型でヒゲもない。それどころか,ビルの1階だが外装も内装もなんとログハウス風,知らずに入れば洋風居酒屋である。看板が一つもないところだけが「がんこ」らしいところだろうか。

前回(1999.3.7)注文するときに気になった2種のラーメン4種類の味,つまり醤油があっさり味とこってり味そしてその中間味の3種,あと塩(焦がしネギ)が1種という(値段は全て700円),その全てを食べ比べることが今日の目的である。こんな時,我が家のようなラーメン家族は頼もしい。迷う必要がないのである。にっこり笑って「あっさりとこってりと中間,あと塩」と注文。うちの娘は4才と7才だが,遊園地で「3才以下と入学前の6才」ということはあっても,ラーメン屋では大人並なのである。

そうして出てきたラーメンはこぶりのどんぶりだが麺は普通量が入っていて,メンマとチャーシュウがのるシンプルなもの。透明なスープは背脂の量でしかそれぞれを判別できない。塩も薄く醤油のような色が付いていて,具の焦がしネギでかろうじて塩とわかるくらいである。丸テーブルの上に置かれた4つのどんぶりがせわしく行き来し,レンゲが宙を飛び交う。僕も一口すすっては頭をひねったり納得したりという状態である。結局僕の味覚では,醤油の3種は背脂の量の多少しかわからず,塩と醤油あっさりの区別も焦がしネギがなければわからないくらいだった。何故かというと,いずれもかなり「しょっぱい」スープなのである。

「スープは残さずいただく」のが我が家のポリシーであり,妻も当然の如く実行しているが,このラーメンだけは「塩がきつくてのどが渇くし,しょっぱさが気になってスープが味わえないので損した感じ」と言っ残した。ちなみに,4才の娘が,そのスープを飲もうとするので「飲むの」と聞いたら「我慢して飲む」と言う。いつも家での食事の時にみそ汁を残すなと言っているからだろう。さすがに妻も「これは飲まなくてもいいの」と止めてた。これががんこの味なのかもしれないが(僕自身,あと高円寺店で食べただけである),妻は納得しなかったようだ。まあ,スープはざるソバと同じで,単独で飲むものではないと考えれば,このしょっぱさでいいのかもしれない(麺だけ食べてもけっこうしょっぱいけど)。が,僕もラーメンのスープは最後にどんぶりごと持って飲み干し,「はあー」と息をつきたい人間なので,このしょっぱさには覚悟が必要だと思った。

ちなみにしょっぱさは調整できるようだ。固めの縮れ麺,シャキッとしたメンマ,柔らかいチャーシューは満足できるものである。我が家の結論としては,妻は中間味,7才の娘はこってり味,そして僕はこってり味もしくは塩である。僕の理由は簡単,背脂や,甘さを感じる焦がしねぎでしょっぱさが緩和されるからである。(1999.4.18

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